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7月13日(火) 甑島計画

 夏休みに県外に出るのはリスクが高いということで、去年に引き続き県内に引きこもることにしました。引きこもるといってもここは鹿児島。「ハワイに行けないなら離島に行けばいいじゃない」という田舎貴族ムーブが可能です。

 今年はとりあえず甑島に行くことにしました。去年も県内なら旅行することは可能だったんですけど、夏休みが四日間しか無かったんですよね・・・。GWより短い夏休みってなんやねん、僕は休校期間中も毎日HRと授業配信してたんだぞ・・・。


 寿命を縮めた去年は忘れて、今年の夢を追いましょう。
 行き先は甑島です。まず、なじみがない人には読めませんでしょ。読めないものはネットで検索できない。検索しないところに人は行かない。だからきっと、人混みとは無縁です。


 こしきじま、と読みます。
 魚釣りのメッカで、『釣りバカ日誌』第九作のロケ地にも選ばれました。

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 『Dr.コトー診療所』の舞台にもなりました。

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 あれ、なんか急にメジャー感があふれてきました。本当に人混みと無縁かな。


 砂浜の美しさも天下一品です。

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 さらに、僕の大好きな芋焼酎を造っている島でもあります。

 

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 ワクワクが止まりませんね。


 予習として椋鳩十の作品をいくつか読んでおくことにしました。椋鳩十は長野生まれですが鹿児島に渡り、教員や県立図書館長を務めながら作品を発表した作家です。鹿児島を舞台とした作品も多いので、鹿児島県内を旅行する際の予習に向いています。

 今回は甑島を舞台にした小説『孤島の野犬』が読みたかったんですが、どうやら今図書館のどこかに隠れてしまっているようです。そこでとりあえず随筆を読みます。『椋鳩十の本 第六巻 動物譚 南国動物記』(理論社 1982年)です。冒頭を紹介します。

 鹿児島本線で、鹿児島駅から、一時間ほど行ったところに、串木野市はある。ここは、マグロの漁港として知られた港町である。
 この串木野から、さらに舟に乗って、東支那海を、二時間ばかり行くと、コシキ島につく。
 この島は、四つの村から出来ている島であるが、人口は島全体で二万人である。
 このあたりの海は、よく荒れる。
 それに、島には、港らしい港がないので、少し荒れると、船が出ない。
 時によると、十日も十五日も、船が来ないこともある。
 船が来ないとなったら、島の生活はたいへんである。
 新聞も手紙もこない。
 食糧品も切れてしまう。
 串木野市から、わずか二時間ほどの距離にありながら、荒海の中に浮かぶこの島は、孤島という感じの強い島である。
 しかし、島に渡ってみると、旅人には、なかなか面白い島である。
 まず、驚くのは、石垣である。

 一読すると椋鳩十の力強い文体に憧れてしまいます。その筆に描かれたコシキ島。本土からは切り離された世界で島独自の文化も楽しめるよう。どうやら旅の魅力は十分詰まっているみたいです。石垣が楽しみ。


 あまり期待しすぎると天候が悪かったり行けなくなったりした時のダメージが大きくなりすぎるので、この辺にしときます。時遅しといった気もしますけど。

 甑島で短歌と和歌を詠んでこようと思います。

波渡り遠路はるばるこしき島青は心を夏に染むなり

 まだ行ってないですけどね。


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