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7月14日(水) 甑島今昔

 昨日は観光地としての甑島について調べ、書いてみました。本日はもう少し具体的に、かつ多様な角度から甑島について調べてみようと思います。自分でもちょっと何をやっているのか分からなくなってきているところがありますけど。
 

1,甑島の現在 ー山下賢太さんのことー

 甑島のレジャーを調べ始めるとまず出会うのが「こしきツアーズ」さん。  フェリーの乗船券から、宿泊、食事、レンタカー、そしてレジャー。すべての手配を請け負ってくれるありがたい存在です。

 こちらのサイトを起点に宿情報を集め始めると、「エリアワン」という里港の大きめのホテル情報とともに「フジヤホステル」という雰囲気のある宿が気になり始めます。さらに「niclass」という大人向けの宿もあることが分かり甑島の意外に今風な一面が見えてくることでしょう。

 この「フジヤホステル」や「niclass」を調べていくと、ヤマシタケンタという人に行き着きます。この方、何というか、傑物です。

 漢字で書くと山下賢太さん。甑島で豆腐屋を開業することから始め、事業を広げて「island company」という会社を立ち上げています。その事業は各方面で評価され、観光関連の賞や町作りの賞などを受賞し、「内閣官房 ふるさと活性化支援チーム」の有識者メンバーにも選ばれました。各地で講演活動もされています。そして昨年度はフォーブスジャパンにも取り上げられました。そのうち情熱大陸などに出演されるかもしれませんね。

 今回僕が宿泊するのも、山下さんが経営する「フジヤホステル」。かつて釣宿だった建物を改修した宿らしいのですが、かなり清潔感のある仕上がりになっているようで、訪れるのが今から楽しみです。



 というわけで、今回は「甑島の現在」として山下賢太さんを深掘りしてみました。深掘りの結果が楽しかったので旅への期待は増すばかりです。
 その他甑島の現在の話題を探るために「国立国会図書館デジタルコレクション」を検索すると、「甑島ライン」という気象関連の情報や日本ベネックスという会社が関わった蓄電池の情報、そしてDr.コトーのモデルになった瀬戸口医師の情報などがヒットします。さらにもちろんネットにはアップされない甑島の方々もいらっしゃるはずで、そうした方との出会いも楽しみにしています。橋が繋いだ甑島列島、ドライブしまくりましょう。


2,甑島の歴史

 甑島の現在について調べたので、ついでに歴史も調べることにしました。ほんとに僕は何をやっているんだろう。

 甑島について触れている最古の記事は、『続日本記』の宝亀9年(西暦778年)11月10日の条にあります。講談社学術文庫『続日本記(下) 全現代語訳』から現代語訳を抜粋してみます。

十一月十日 遣唐の第四船が帰国して薩摩国甑島郡(鹿児島県甑島)に停泊した。その船の判官・海上真人三狩らは、初め耽羅嶋(済州島)に漂着して、島人に略奪され留置された。ただし、録事の韓国連源らは密かに謀り、ともづなを解いて耽羅嶋をはなれ、残っていた人たち四十余人を率いて帰ってきた。

 甑島とはほぼ関係ないけど、遣唐使たちが想像以上の大冒険やってます。映画かよ。

 さらに11月13日の条にも甑島はちらっと出てきていて、たどり着いた人たちの大冒険が詳述されます。甑島そのものの具体相は分かりませんが、遣唐使として中国に渡るということが命がけだったということがよく分かる話です。50年後くらいになりますが、遣唐副使に選ばれた小野篁が遣唐使船に乗るのを嫌がっていた気持ちにも共感してしまいますね。ちなみにその篁が乗船拒否を理由に天皇に嫌われ、隠岐に流された時に詠んだのが次の和歌でした。

わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと人には告げよ海人の釣船
(海に浮かぶ無数の島をめがけて私は漕ぎ出していったのだと、都の人々には告げてくれよ、釣り船よ)

 まあ甑島にはまったく関係ないですけど。



 さて、次に甑島が文献に登場するのは、承平年間(931-938)に作られた『和名類聚抄(わみょうるいじゅうしょう)』という名の辞書です。

和名類集抄 甑島-1

 遣唐使たちが漂着するのですから当たり前かもしれませんけど、1000年前から辞書に載る位には知られていたんですね、甑島。ちなみに上の画像中にある「古之木之萬」というのは、甑島の読み方(こしきしま)を当時の日本語表記法だった万葉仮名で書いたものです。


 その後の歴史はやはりウィキペディアが詳しいですね。もうそちらに任せます。


 以上で甑島の調査は終わりです。自分でも何を目指しているのか分からなくなってきましたが、旅に向けた気持ちは高まってきました。それでは、ここまでお読みくださった方、どうもありがとうございました。


白鳥の悲しみ忘れ空の青海のあをらに染まりに行こう




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