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短歌と和歌と

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中学生向けに和歌・短歌を語る練習をしています。短歌は初学者。和歌は大学で多少触れたレベル。
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2021年8月の記事一覧

藤原良経の夏衣

藤原良経の夏衣

重ねても涼しかりけり夏衣うすき袂に宿る月影
(『新古今和歌集』260 摂政太政大臣)

 コロナに長雨。
 どこにも行けない夏。

 鬱々とします。
 こんな夜は涼やかで軽やかな良経の歌を読みましょう。

 夏衣で佇む貴公子。纏う月光。
 薄さを感じる袂は無風でだらんとしているでしょうか。いいえきっと微かな風を含んでいるのではないかしら。
 初句の「重ねても」で予想した何らかの重さは結句「月影」

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式子内親王のうたたね

式子内親王のうたたね

窓近き竹の葉すさぶ風の音にいとど短きうたた寝の夢
          (『新古今和歌集』256 式子内親王)

1,分からなかった話 サッパリ分かんなかったんですよこの歌。

 竹の葉っぱがザワザワっとしました。目、覚めました。夏の夜っす。

 っていうね。
「そっすか」以外の何物でも無かった。もっかい寝てね。

 でも何かあるよ式子内親王だし。なんか読めてない気がするよ。
 とも思ってました

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