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昨シーズン振り返り ガンバ大阪編

今回はガンバ大阪編です。
シーズン単位で好不調の波が激しい印象のあるクラブです。
そのためか監督交代の決断も早いクラブでもあります。ところが今回は昨シーズン低調だったはずのポヤトス監督に二年目を託しました。その理由や今シーズンの展望についても少し触れたいと思います。


昨シーズン振り返り

宮本ガンバ時代を想う

ガンバ大阪はこの6年間で6人の監督が指揮を取っています。リーグではトップの交代率です。
その中でもっとも好成績をあげていたのが宮本恒靖監督でした。

2018年シーズン途中からのスタートでしたが徐々にスタイルを築いていき、三年目でリーグ2位にまで到達。ところが、いよいよ黄金期到来かというタイミングでコロナ禍に巻き込まれてしまったことは監督にとってもクラブにとっても大きな不幸でした。

宮本監督退任後は、片野坂監督ポヤトス監督と戦術家タイプの指揮官を呼んでいますが、ここまであまり上手くいっていません。
ただし、片野坂監督はシーズン途中解任となる一方で、ポヤトス監督は二年目の権利を得ることになりました。

「二年目」の理由

Sofascoreを参考に独自にデータを加工して作成

その理由は推測するに攻撃スタッツのいくつかに改善傾向があるからだと思われます。
ボールポゼッションに関わる数字は大幅に改善、シュート数もゴール数も上向き、それならもう一年見てみよう、という感じでしょうか。かつて横浜Fマリノスを率いたポステコグルー監督も似たような事例でした。ポゼッションサッカーはひとたび歯車が噛み合えばその先には宝の山が待っています。
二年目の飛躍なるか」が今年のガンバの見どころです。

「失速」の理由

ただしそうなると気になるのは昨シーズン終盤の失速です。
ガンバ大阪はリーグ戦の勝利が8月の湘南戦で止まったままであり、最後は7連敗でシーズンを終えました。
なぜ勝てなかったのか、その理由は複合的なものでしょうが、そのなかでも気になる数字をあげておきます。

FootballLABを参考に独自にデータを加工して作成

昨年度のガンバは、相手チームの試合日間隔によって勝率が大きく変わっています。数字を見てみると、中三日以下の過密日程の最中で多く勝ちを伸ばしていました。
もちろんガンバ側もだいたいは相手と同じ間隔になるので日程的な有利不利はあまり関係ありません。
これは推測するに、過密日程によって相手チームの移動距離やスプリント数が大きく減っていることが要因となっていそうです。ガンバも走行距離は減っていますがもともと走るチームではないのであまり影響を受けていません。

まとめると、ガンバ大阪は「相手に走られることが苦手なチーム」のようです。昨シーズンの終盤戦はカップ戦がないチームにとっては余裕のあるスケジュールだったのでそれがガンバの勝率にも影響したと見ています。

スタートダッシュが至上命題

FootballLABを参考に独自にデータを加工して作成

これは、それぞれの選手がシーズンをまたいでどれだけリーグ戦の出場時間を増減させたかを表にしたものです。
(※基本的に増減が500分以上の選手のみを抜粋)
(※オレンジ色の枠は、シーズン中を含めたその年の新加入選手)
(※紫色の枠は、前シーズン中を含めた退団選手)

監督交代が続いたこともあり移籍の動きは激しいようです。
たとえクラブに残ったとしてもレギュラー争いは激しく、決してぬるい空気で成績を落としているチームではありません。

今年もかなりの戦力の入れ替えがありました。それぞれ強豪チームのビルドアップを支えていた中谷進之介一森純の獲得(レンタルバック)はポヤトス監督のサッカーをやり遂げるために非常にポジティブな補強だといえます。

今シーズン、ガンバにとって重要なのは開幕からのスタートダッシュです。
今年は降格枠が増えるだけに、フロントが昨年度のような成績で我慢できるとは思えません。
開幕戦からしばらくはどのチームも走りきる体力があるため、前述の分析のとおりならガンバには不利に働きます。
果たして弱点を克服できるのか、ガンバ大阪はリーグ序盤の一番の注目チームであると個人的には思っています。

今回は以上になります。
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※記事内データ引用元サイト紹介

FootballLABさん

Sofascoreさん
https://www.sofascore.com/tournament/football/japan/j1-league/196


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