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【日経225先物】三角保ち合いブレイクエントリーの過去検証をやってみた

こんにちは。
日経225先物デイトレーダーのコータローです。
東京在住のサラリーマンで、中間管理職をやりながら日経225先物のデイトレを楽しんでいます。

この記事は、僕が日経225先物のデイトレーダーとして、毎月安定して利益を出せるようになったきっかけである「三角保ち合いブレイクエントリー」の手法の過去検証についてまとめたものです。

僕は普段から「勝てるようになるには過去検証することが大切」と主張していますが、具体的なやり方について丁寧に解説している媒体が少ないということが初心者時代からの不満でした。

基礎知識は非常に多くの良質な解説がなされた媒体があるので勉強しやすいのですが、「自分自身のトレードルールの確立」にあたっては、非常に地道な試行錯誤が必要となります。

そうした中で、具体的な検証方法のアイデアや検証結果について解説された媒体があれば時短になるかと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。

【この記事の使い方】
「三角保ち合いブレイク」のエントリールールを題材に、僕が優位性を確認するために行った検証方法とその結果をまとめています。
ご自身のトレードアイデアを検証するうえで、基本的な検証プロセスの具体的なやり方の事例として参考にしてください。
検証結果の評価方法や、成績向上のための補正方法についても解説しているので、アイデアの一つとしてお使いください。
【注意事項】
本記事は、主に日経225先物等をトレードしている投資家向けにトレード技術や検証方法などを解説する目的で作成されており、投資助言にはあたらないものとし、本記事における情報の品質へのいかなる保証も行いません。
また投資における取引結果を保証するものではありませんので、実際のトレードはご自身の判断と責任により行って下さい。


なお結論だけ先出すると、この記事に記載したルールで三角保ち合いを判定し、またエントリーとエグジットを行なった場合、2013年〜2019年の期間の通期勝率は最大で75%となりました。


今回ご紹介する「三角保ち合いブレイク」という現象は、相場における需給の力学によって発生するチャートパターンであり、出現した際は相場が大きく動くことが多く、上手に活用すれば大きな利益を稼ぐことができます。

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過去検証を通じて、三角保ち合いが機能する状況や、逆に機能しない状況について把握することができれば大きなアドバンテージとなるのです。

なお記事中でも解説していますが、過去検証の作業には主観に依存する部分が含まれており、自分自身で実施しなければエントリー手法として運用することができるようにはなりません。

この記事を読んだ後は、ぜひ自分自身の手を動かしてチャートパターンの過去検証に取り組んでください。

本記事が、皆さま自身のトレード技術の向上と、デイトレを楽しめる豊かな生活実現の一助になれば幸いです。


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-この先、チャートパターンの詳しい説明と具体的な過去検証方法です-


【はじめに】過去検証の意義

過去検証は、自分自身の目と手でトレード手法のパフォーマンスや特徴を確かめるという作業です。
この作業を通じて、自分の中でぶれないエントリー根拠・手法を確立することができます。

またチャート形成パターンを数多く精査する作業をこなすことで、様々なパターンを学習することになります。
こうした学習を積み重ねることで疑似的に相場経験が蓄積され、チャートの動きを読む能力(≒相場力)が高まります。
画像認識系AIの学習プロセスに似たイメージかもしれません。

また、エントリー手法のリスクも数値化できるので、実戦でのリスク管理に役立ちます。

一方で、上記のメリットを得るためには「自分自身の手で過去検証を行う」必要があります。

以下で解説する内容も、みなさんが自分で過去検証を行うためのヒントやアイデアになるような情報を盛り込んだものとなっておりますので、そのような前提でお役立てください。


1.三角保ち合いとは(概要、原理、優位性)

三角保ち合いとは、買いと売りの大きな注文がぶつかり合い、拮抗している状態です。
トレンド中の時間調整(ヨコヨコの動き)や、トレンド転換等の場面で出現します。

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高値を切り下げ、また安値を切り上げながら、エネルギー(注文)をためていき振れ幅が収束していきます。
上辺/下辺(または前回高値/安値)付近に損切り注文が集中するため、均衡が崩れて上下どちらかにブレイクしたら、損切りを巻き込んで大きく動きやすいという特徴があります。

【三角保ち合いの発生原理のイメージ図】

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三角保ち合いブレイクによるエントリーは検証がしやすく、また優位性が高いエントリー手法といえます。
当然のことながら、より長い時間足で形成された三角保ち合いの方が、蓄積する注文量が多いので確度が高くなる傾向があります。(チャートパターンやトレンド形成全般にいえることです。)

僕の場合は、4時間足や1時間足をメインで使っています。
また経験則となりますが、上辺と下辺のトレンドラインの角度が同じくらい(上下対称の三角形)を形成しており、また十分なもみ合い期間(2営業日以上は欲しい)の場合、ブレイク後はよく動く傾向があります。


2.エントリーでの使い方

■通常のエントリー方法
三角保ち合いを形成している上下のトレンドラインをブレイク、またはブレイクワンタッチしたタイミングでエントリーします。

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■ブレイクダマシ後の逆方向ブレイクエントリー
三角保ち合いを形成するトレンドラインのブレイクが失敗して逆行し、反対側のトレンドラインをブレイクするという動きも目にすることがあります。
この場合もやはり、そのまま一方向に大きく動くことが多いです。

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■三角保ち合い中の逆張りエントリー(上級編)
三角保ち合いのレンジ内で、上下のトレンドラインからの反発を狙って逆張りエントリーする方法です。
相場の地合いや複数の支持抵抗線等を考慮して総合的に判断していく必要があるため、上級者でも難しいですが、成功すれば大きな利益が得られます。
また、分割エントリーの先行建玉でこれを行うという方法もあります。

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3.検証方法

下記のチャートツールを使って、日経225先物(4時間足)のつなぎ足チャートを2013年までさかのぼり、「三角保ち合いブレイク」のチャートパターンを一つひとつ探しました。

なお今回は、上記2.記載の各パターンのうち
通常のエントリー方法」
「ブレイクダマシ後の逆方向ブレイクエントリー」
の2種類を検証の対象としています。

過去チャートを時系列に確認し、該当するチャートパターンを見つけたら、ルール通りにエントリー/エグジットした際の損益や最大利益を記録する、という方法により「日経225先物における三角保ち合いブレイクエントリー」の優位性を検証しました。

■検証対象
日経225先物つなぎ足(4時間足)
チャートシンボル:「NK2251!」

■検証期間
2013年1月1日 0:00 ~ 2019年12月31日 24:00

■利用したチャートツール
TradingView(トレーディングビュー)
※無料版は一部機能制限があります。詳しくはTrading ViewのWebサイトをご覧ください。(「トレーディングビュー」でググると一番上にでてきますが、一応URLリンクも置いておきます。)
https://jp.tradingview.com/

■記録した項目
・エントリーの日時および株価
・エグジットの日時および株価(利確、ロスカット)
・エントリー中の最高値/最安値の日時および株価


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