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検査を受ける3つの目的とは?

こんにちは。Wellness, Inc代表医師の中田航太郎です。忙しい労働世代が効率的な科学的に正しい健康管理を実現するためのパーソナルドクターサービス『Wellness』を提供しています。僕自身もFounderドクターとして、100名近いトップビジネスパーソンやアスリート・芸能人の健康と向き合ってきました。

Wellness Memebershipのメインコンテンツに、一人一人の体調やリスクに応じてプランを組み立てる『オーダーメイド人間ドック』があります。

なぜ一人一人でプランを変える必要があるのか?それは、本来受けるべき検査が抜けてしまっては折角受診した意味がないですし、年齢不相応な過剰検査を行うとデメリットがメリットを上回る可能性があるからです。

あくまで、『自分がなぜこの検査を受けるのか?』『どのように活用したいのか?』を理解してから受けることが重要なのです。目的が明確な状態で人間ドックを受けることで、その価値は10倍にも100倍にもなると思います。

では人間ドックを受けることによってどのような目的が達成できるのでしょうか?今回は人間ドックを受けることによる3つのベネフィットについてお話したいと思います。

1, 疾患の早期発見

まず人間ドック受診の目的として皆さんの共通の認識があるのが、「病気を早く見つけること」だと思います。

現代人はがんで亡くなる方が最も多いですが、この病気は徐々に進行し、症状がなかなか出ないのが厄介な点です。よって、自覚症状がなくても、定期的に検査を受け、治療が可能な早い段階でがんを見つける必要があります。

また次いで死因として多いのが、心筋梗塞や脳卒中といった生活習慣病です。これらも突然の不幸をもたらす恐ろしい病ですが、その前病変である高血圧、脂質異常症、糖尿病などは自覚症状をほとんど起こしません(物凄く進行すると自覚症状が出てきますが)。これらの異常値を早期に発見する意味でも、人間ドックは有意義です。

これらの病気は加齢とともにそのリスクが高まるため、多くの人は35歳や40歳を目処に人間ドックを検討します。しかし、本当にそれで十分なのでしょうか?

答えはNOです。

まず、がん家系の方や生活習慣病の方は、より早い段階でリスクの高い疾患について、精査を受けておくことが推奨されます。過度の喫煙や多量の飲酒をする方、特殊な労働環境の方なども同様です。

あくまで、35歳といったボーダーは、生来健康で、健康的な生活を送っていて、家族歴や既往歴からも特別リスクがない方のお話です。状況によってより早期に検査を受けることが推奨されます。

また、仮に完全に健康という方であっても、若年から定期的に検査を受けることには大きなメリットがあります。多くの人はこの事実に気づいていません。それが、残りの2つの人間ドックの目的に関係しています。

2, 疾患の発症予防

人間ドックは「病気を見つけるためのもの」と思っている方が多いですが、真の目的は小さな予兆に気づき、「今後の発症を防ぐこと」にあります。

そのためには、時系列データをしっかりと分析し、異常値には至らずとも変化を来している数値に着目する必要があります。

基本的にがんを含む生活習慣病は、(遺伝的要因も勿論大きいですが、)過去の生活習慣の蓄積によって発症します。つまり、改善の余地があるのであれば、早期に取り組むほど効果が大きいということになります。

人間ドックを受けた後、「異常値がないか?」「何判定か?」のチェックをしているだけだと、発症予防に活用することはできません。

いま病気があるかをチェックするだけでなく、将来病気になるリスクを下げるために『データを読み解く』という意識が重要なのです。そのためには、各検査項目がどのような指標なのかを深く理解し、その数値が意味することを多視点で考える必要があります。

しっかりとデータを読み解いてみると、20代後半〜30代であっても、さまざまな予兆が見つかることは結構あります。早く気づくことで、将来的な発症(異常化)を避けることができます。

3, パフォーマンス向上と習慣最適化

検査を受けるということは、自分自身と向き合うということです。ほんの少しライフスタイルを変えただけでも、身体のさまざまな部分で変化が起こっています。いまの食習慣・運動習慣・睡眠習慣・サプリメントなどの健康行動が、身体にどのような影響を及ぼしているか網羅的に見ることができることも価値です。

たとえば先日、ある30代経営者の方がパーソナルジムに3ヶ月通い10kg落ちたとのことで、自信を持って弊社の人間ドックに挑みました。結果はどうだったでしょう?

たしかに体重は落ち、体脂肪率も以前とは比べ物にならないほど改善していました。筋肉量は増えており、このあたりは流石プロのトレーナーさんという印象を受けます。

しかし、極度の糖質制限と過剰なタンパク質摂取によって、腎臓へのダメージを認めました。クレアチニンが増加し、eGFR 55と中等度の腎機能障害に至っていたのです。

また、以前より高かった悪玉コレステロール(LDL-C)についても増加してしまっていました。たしかにエネルギー制限によって体重は落ちていたのですが、摂取するタンパク源が赤身肉をメインとひていたため、コレステロールの数値は悪化してしまったのです。

また、労働時間を変えずに深夜までトレーニングをしたりと睡眠時間を犠牲にし、低血糖状態で思考をしていたことで、仕事のパフォーマンスは改善するどころかやや低下していました。

何が言いたいかというと、人の身体は複雑なので、1つの指標を追っているだけでは本当に健康になっているかは分からないということです。世の中の健康マニアと言われる人でさえ、『体重』や『体脂肪率』という指標ばかりを追っていたりします。しかし、長期的な健康を意識するのであれば、体の内部でどのような変化が起こっているかを定期的に評価することも不可欠です。

さまざまなデータを複合的に解析し、全体のバランスとして最もベストなライフスタイルを見つけ、習慣化していくことが大切なのです。これは、何となく感覚値で身体にいいものを摂っている状態とは比べ物にならない結果をもたらします。

日々のパフォーマンスを高め、その状態を長期的にキープするためにも、定期的に自分の身体に向き合うことが大切なのです。人間ドックなどの検査は、そのための有効なツールになります。

まとめ

いかがでしたか?

人間ドックなどの検査は、単なる病気の発見ツールではなく、将来的なハイリスク疾患予防や、日々のパフォーマンス向上・最適なライフスタイルの習慣化にも役立ちます。

検査を受ける目的の幅を広げることで、従来の10倍も100倍も価値あるものになるのです。そうなれば、ましてや継続的なハイパフォーマンスを求められる経営層であれば、『まだ若いから大丈夫』『まだ健康(自覚症状がない)だから大丈夫』という発想には絶対ならないはずです。

ぜひ、いまの自分の状態を熟知するために、目的を明確化した上での人間ドック受診をご検討ください。

パーソナルドクターと一緒にその価値を最大化したいという方は、Wellnessでお待ちしています。徹底的にあなたの健康な人生に向き合います。今なら、無料カウンセリング実施中です。

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