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アダコテック新米エンジニアの1日

はじめまして!
私は2021年4月よりアダコテックにエンジニアとして入社した井上 耕太朗と申します。普段はデータ分析や研究開発といった業務に携わっています。
入社してようやく3ヶ月となり、アダコテックに興味はあるけど実際の雰囲気や業務ってどうなの?という気になりポイントを新入社員というフレッシュな視点でご紹介します。
アダコテックの事業については以下の採用ピッチ資料が参考になります。


そもそもどこの馬の骨?

自分も入社後に知ったことですが、アダコテックの先輩方は名だたる企業の一線で活躍されていた方々ばかりが集まっており、よくこんなどこの馬の骨ともしれない人物を採用したものだと今更ながら感心しています。そこでまずは簡単に自己紹介から!
 地元は京都なのですが、高専、大学と進むにつれて指数的に実家との距離を伸ばし、修士は九州工業大学、博士は韓国のHankyong大学に在籍していました。就学態度まで成績表に載らないのが幸いし、九州工業大学では学部・修士ともに学科主席、Hankyong大学では3年間で20本以上の国際論文および学会論文に携わりつつ満GPAでの卒業と見た目はきれいな馬の骨です。

 研究は3次元画像処理、機械学習、光学といった分野で、直近だと機械学習の補正なしにデジタルホログラフィック顕微鏡におけるレーザー出力を100~1000分の1程度にする研究が評価の高い研究です。私の指導教授は「真の革新とは常にシンプル」というのがモットーでしたが、それを体現できた研究だったと思います(アルゴリズムのコアはPythonにして5行程度)。日本語でも少し内容は古いですが、インテグラルイメージングという3次元光学系の深度マップ解像度を数十倍に高める研究が無料で読めます。現在も学生時代に出して審査中の論文が何本かあり、時折退勤後に改訂に追われていたりします😇

 個人的な活動としては昔からものづくりが大好きで、高専そして大学ではNHKロボコンロボカップといった競技に参加していました。チーム内では組み込み・回路系の担当が多かったですが、マイコンのレジスタ叩きから一般的なOS上のソフトウェア、ハードウェアもアナログ/デジタル問わず300V・500MHz以下までの電子回路やPCB設計、ルンバ的な小型ロボットの機械設計も可能なので、プロトタイピングはほぼ一人で完結できます。研究でもこのあたりの経験・技量が活かされ、なんとか間に合ったものが…

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作ってきたものの一部
右下のものはすごい古そうな見た目ですが、アナログ回路だけで作ったロボットランサーという競技のロボットカーで、ライントレースからサーボモータの制御まで、200個程度のトランジスタと10個程度のオペアンプでできています。変数は全部半固定抵抗で入力という苦行が評価され?ロボット系雑誌に紹介されたはずですが、バックナンバー出てこず

どうしてアダコテックに?

『工学博士になった後、何をしようか?』というのは学生時代に長く考えた問題です。博士学生を始めた当初は何となくどこかで好きな研究を続けようかと考えていましたが、卒業が近づくにつれ自分の研究や技術がどのような形で社会に活かせるのか、もっと実社会の最前線の課題を反映した研究開発に取り組んでみたい、といった興味に変わっていました。
 そこで大学での研究の継続をせず、就職活動となったのですが、流行の感染症はあらゆる面で多大な影響を与えており、一般的な会社だけでなく研究機関も多くの募集が閉ざされている状態でした。時期の悪さ、そして私の出所不明の馬の骨感もあり、就活は難航しましたが、幸いにして数社そしていくつかの海外研究機関からお声がけいただけました。その中でもアダコテックは最も印象の良い会社でした。特に以下の2点が共感度を高く感じた部分です。
 1. 技術を理解する営業の方がいて、営業を理解する技術の方もいる
 2. ディープラーニングの課題を理解した上で、そうではない方法でAI外観
  検査に挑んでいる

1は高度な専門性を個人で両立するという話ではなく、相互理解という歩み寄りの文化です。当然そうあるべきなのですが、この文化を根付かせるのは実際かなり難しいです。ロボット開発でも同じく、担当をスパッと分けてそれ以外は分からないという状態のチームでは良いものは作れません。分からないなりに互いに歩み寄ろうとする環境のあるチームは非常に強く、いざというときの対応も柔軟です。
2のディープラーニングの課題は私自身も研究において感じていたことでした。様々な工夫は提案されているものの、依然としてディープラーニング系のシステムは最適化に時間がかかるので、大型のネットワークであれば2~3日、ものによっては1ヶ月ほど必要だったりします。結果的にそれで良いものができればいいですが、何だかんだで局所最適解に落ちていたり、その間に思いついた自分のアルゴリズムのほうが結果が良かったりと、多くの苦い経験をしてきました。これらの経験から、私はまだディープラーニング系の技術では多くの社会の問題を迅速に解決できないという結論になりました。そんな実感もある中、アダコテック採用の方からお話をいただいた後、HLACについて調べて、論文を見ながら実装してみると、異常検知素人だった私でもかなり簡単に既存のディープラーニングシステムを上回る異常検知を実現できた驚きも加わり、これは面白そうだという好奇心も実際はかなりありました!

会社の雰囲気

会社で働くのが初めてなので他社との比較ができないのですが、雰囲気は非常に良いと感じています。前章とも少し内容が被りますが、私の実感としては大きく以下の3点になります。
 1. 部門問わず相互理解の文化がある
 2.
フラットな人間関係
 3. 
様々なチャレンジに寛容な雰囲気
1と2は情報共有方法の工夫にあると思います。アダコテックでは基本的に営業やエンジニア方面から出てくる課題の多くは週一の定例会議だけでなく、随時Slackにて全員が知ることのできる状態にあります。私(エンジニア)の立場からすると営業での困りごとも発生次第把握できるので、開発の方針や優先度の決め方において非常に助かっています。営業の方々もエンジニア側の進捗や課題をよく把握されているので、お客様との話し合いも幾分進めやすいのかと思います。また1on1(という業界用語を知らなかった私ですが、30分程度何でも良いので上司とざっくばらんに話す)の場も定期的に持たれていて、ちょっと気になった~~のことみたいな疑問も解消されています。(今更ながら研究室にいたときもこんな場を設けておけば良かったなと振り返っています)
3は私の研究開発という業務に関わりますが、入社間もない私のアイデアでも研究開発してみようという話になり、現在も取り組んでいるテーマがあります。営業の方の取り組みを見ても、広告の出し方や商談の進め方、市場調査といった様々な部分において日々新しい提案、そして取り組みがなされているのを確認しています。

他にも休みやすい雰囲気であったり、時々オフィス入り口に積まれるお土産を美味しいなと思いながら作業していたりと、息苦しさは感じない環境です。

エンジニアとしての1日

会社で働くのが初めてだったのでドキドキワクワクという感じだったのですが、大変な部分は時々ありながらも基本的に楽しく作業を進められています。現在自分が担当することの多いタスクはデータ分析と研究開発です。実際にどんな業務なのか気になる方も多いと思うので、簡単に紹介します!

データ分析
データ分析ではお客様からいただいた画像データを確認し、HLACを使った判別機でうまく判別できるよう画像データを整えたり、ちょっとしたチューニングを施します。半分以上は自動化できている作業なので、インターンの方と一緒に作業することも多いです。基本的な画像処理の知見があれば大丈夫です。直接のデータ分析業務ではないですが、光学にも知見があれば画像データがない/課題のあるお客様に対してZoomや工場訪問などで直に撮影方法の提案をすることもあります。

研究開発
アダコテックのプロダクトの未来像を実現するため、様々な新技術の調査や検証といった作業です。研究開発である以上、ここで詳細を書けないのが心苦しいのですが、研究開発は画像処理や機械学習のエキスパートというだけでなく、ほとんどが最初は上手くいかないことを楽しめるか?という素質的な部分も大きいかと思います。日々、俺の考える最強の機械学習システムなんかを妄想する方であれば適正バッチリだと思います!

メンバー募集中です!

アダコテックでは現在メンバー募集中です!下記のノートなども非常に参考になります。読んでエントリーしてみたくなれば、

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