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【ピアノのレッスンを受けました】〜ピアニスト寺井ミカ先生のレッスンで、僕が受け取ったもの。

僕は音大の大学院を出て15年経ちましたが、それ以降、クラシックのピアノ曲を弾くためのレッスンというものは受けたことがありませんでした。

ここで言っているクラシックのピアノ曲とは、【クラシックの作曲家がピアノで演奏されることを想定して作曲した作品】のことです。

■僕の場合は、大学院修了してすぐにオペラの世界でピアノを弾くことが活動のメインになりました。本来、オペラは大人数のオーケストラで伴奏される音楽ですが、全てのオペラ公演がオケ伴奏で行われているわけではありません。中・小規模の公演では、ピアノ伴奏で行われることが多いですし、大規模な公演でも、本番はオケだけど、そこに至るまでの稽古段階ではピアノ伴奏が必須になります。僕は、ピアニストとしての最初のキャリアをそういう世界で過ごしたんですね。

■で、同じクラシックにカテゴライズされてるように見えても、【ピアノのために書かれたピアノ曲】を弾くときと【本来オーケストラのために書かれたものをピアノ弾く】というのでは、テクニカル的にも、メンタリティ的にもけっこう大きな違いがあるように思います。

・・・まあ、短い文章で説明できるほど単純なことでもないのですが、ここでは一旦、そういうことにしておきましょう。もっと詳しい説明ができる機会があったら、その時に書こうかと思います。

■とにかく僕は【クラシックのピアノ曲は、自分がメインのレパートリーとして弾いていくものではない。】と思い込み、そこに境界線を引き、あちら側に足を踏み入れないようにしていた。という前提があります。


■ところが、今年の10月、尊敬するピアニスト、寺井ミカ先生のリサイタルに、告知動画作成という形で関わらせていただき、もちろん本番も聞きに伺いました。行ったら、僕の中に衝撃が走ったんですよね。本当に素晴らしいリサイタルだったんです。

ただ素晴らしい!と言うだけだったらまだ良かったのですが、それだけでなく、僕も(クラシックピアノを)弾きたい! しかもそれだけじゃなく、こんな素晴らしい演奏をされる人に、もっと近距離で接してその人を感じてみたい。そう思ったんです。

「弾きたい」という気持ちと、この人に「接したい」という両方の気持ちから、長らくページを開くことのなかったシューベルトの楽譜を開き、練習を始めました。

で、意を決して先生にコンタクト!

「先生、僕のレッスンをしてください!」 

「いいわよ」

「ぬぉぉぉぉ〜〜!!」

この時点で既に殻を破った気分。ここからは、スケジュールして頂いたレッスン日に向けて、練習はもちろんだけど、自分の心の変容具合にも注意を払いつつ過ごしました。なにせ15年ぶりに受けるピアノのレッスンなもんだから、僕には大きなイベントであること間違いなしだったんです。

■さて、ブログを書いている今は、寺井ミカ先生のレッスンを終えた二日目の朝です。本当はその日のうちにでも文章を書きたかったのですが、それは無理でした。あまりに濃い90分だったんです。

カルピスの原液をガブガブ飲み続けた90分と比喩しても大げさではないくらい。(笑) 

カルピスの原液を、瞬間・瞬間でいちいち味わっている暇なんてありません。とにかくじゃぶじゃぶと注いでくださる想いを、「美味しい!!ありがとう!」と言って受け取り続けてみる。それが本当に美味しいのかどうかなんて、あとから判断すればいい。その場で飲むには濃すぎるのであれば、持ち帰って薄めて飲めばいいじゃん。(ただし、薄める時は水道水ではなくて、ミネラルウォーターを使う!)

つまり僕は、ここにこうやって文章を書くまでに、あの場で受け取ったことを水で薄めて味わうための時間が必要だったんです。(本当は今もまだその最中なんだけどね。)

■具体的には、僕があの90分の間に【思ったこと、やったこと、やらないでみたこと、言われたこと、言ったこと・・・】とにかく、あの場・あの時間で経験したことを拾い集め書き出す。書いているうちに、点と点が繋がり始め線になり、その線が一つの絵になっていく。

こうして出来上がった絵は、

▶︎ひとことで言うなら「最高!」。

▶︎ふたことで言うなら「ひとことでは言い表せない。(笑)」

でも、僕が寺井ミカ先生のレッスンを通して受け取ったことは、これから先、僕がブログやSNSで書くこと、音楽活動に取り組んでいく姿勢の中に、要素として必ず活かされていくはずです。

つまり、本当に素晴らしいレッスンをして頂きました。

最後になりましたが、素敵な演奏、素晴らしいレッスンで掛け替えのない経験を与えてくださったピアニスト、寺井ミカ先生に感謝いたします。ありがとうございます。

▶︎寺井ミカ先生は、西東京市でピアノ教室を開かれています。レッスン室にある二台のピアノ、どちらも“先生そのもの”を感じるあたたかい音色。他では滅多に出会えない芯のある柔らかさをもったディアパソン(DIAPASON)とスタインウェイ(STEINWAY)でした。

寺井ミカ オフィシャルサイト(ピアノ教室クオーレ)

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