栗原康太
マイクロ事業法人~1つの事業に集中せず、多数の事業を作る~
見出し画像

マイクロ事業法人~1つの事業に集中せず、多数の事業を作る~

栗原康太

本記事では2021年から私が経営する株式会社才流(サイル)で掲げている『マイクロ事業法人』というコンセプトを紹介したいと思います。

今後、才流では数十年かけて、100個、200個、500個とマイクロ事業を立ち上げていこうと思っており、一緒にマイクロ事業を作ってくれる100人、200人、500人の事業責任者に向けて、このnoteを執筆しています。
※簡易版を先に読みたい方は『マイクロ事業法人【簡易解説版】』をご覧ください

マイクロ事業法人とは

完全な造語である『マイクロ事業法人』は、年商2~3億円程度の事業を多数作ることで売上や利益、顧客数、社会への提供価値を増やしていく経営スタイルです。

一般的には100億円、1,000億円の企業を目指すとき、1つの事業で100億円、1,000億円を達成したいと考える人が多いでしょう。それに対して、マイクロ事業法人は年商2億円の事業を50個、500個作ることで100億円、1,000億円の企業規模を目指す考え方です。

画像5

100億円、1,000億円の事業を作ることの再現性は低いですが、年商2~3億円の事業であれば再現性高く立ち上げられるのでは、という仮説のもと、数十年かけてマイクロ事業法人を作っていこうと思っています。

マイクロ事業法人のきっかけ

マイクロ事業法人のコンセプトを思いついたきっかけは2021年の頭に「牛角」の創業者であり、一人焼肉「焼肉ライク」の創業者でもある西山知義さんの以下のような発言を目にしたことです。

このパターンを、ある一定の位置で成功すると、一都三県で250くらい駅があるから、そこに出店できるわけ。1店舗1億円になれば、合わせて250億円の売上ができる。それを繰り返してるんだ。
出典:『堀江貴文VS.外食の革命的経営者

これを読んで「ものすごく簡単そうに250億円って言うな!」と思いました。

1つの事業で250億円を目指すとき、ここまで簡単には語れなそうですが、1店舗あたりの年商1億円のお店を250個作るのは、西山さんが言うように(いろいろな難しいことがあるのは承知の上で)シンプルな話なのかもしれない、と思いました。

そして、BtoB事業でも年商2億円の事業を100個作るのは、年商200億円の事業を1つ作るより簡単かもしれない、という発想から『マイクロ事業法人』というコンセプトを思いつきました。

コンセプトを思いついたあとに、今まで考えていた会社の形態とマイクロ事業法人を比較した際、様々なものが不要になり、シンプルに経営できそうだなと思ったため、『マイクロ事業法人』を全社戦略として位置づけ、社内にも発表しました。以下は思考整理のために作った表の抜粋です。

スクリーンショット (375)

マイクロ事業法人的な企業の事例

実際に私の前職である(株)ガイアックスは、年商数千万円~数億円の事業の集合体で数十億円の売上がある会社でした。

スクリーンショット (377)

(株)ガイアックスの2016年12月期決算資料から抜粋

『マイクロ事業法人』的なコンセプトで業績を伸ばしている会社は他にも存在していて、例えば、

・『連邦・多角化経営』というコンセプトを掲げ、50個の事業で売上200億円を作っているヤマチユナイテッド
・過去30年で400社を買収。DBSという経営システムを構築し、それを買収先にインストールすることで会社を成長させ、2021年8月時点で時価総額20兆円を超えるダナハー
・14個の飲食と小売事業の集合体として2015年時点で500人以上の従業員と50億円以上の売上を誇るジンガーマンズ・コミュニティ・オブ・ビジネス
・2007年に創業し、2020年度売上55億円。世界15カ国で40のソーシャルビジネスを展開するボーダレス・ジャパン

などがあります。1つの事業にフォーカスせず、多角化することは悪手だと捉えられることもありますが、多数の事業を組み合わせ、会社全体を成長させている企業が存在します。

マイクロでない事業の難しさ

前述した通り、前職はマイクロ事業法人的に経営されていましたが、約8年間、中から様子を見ている中で

・年商数億円の事業は比較的再現性高く立ち上がる
・その中から年商10億円を超えるような事業はめったに出ない

という印象がありました。

実際、日本の99.7%は中小企業、年商1億円未満の会社が97%と言われ、100億、1000億円になる企業はまさに“千3つ”の世界で、ほとんど存在しません。

売上2億円の会社を10億円にする方法』という書籍があったり、組織における「30人の壁/50人の壁/100人の壁」という言葉が存在するように、マイクロではない規模の10億円以上の事業を作るのは多くの企業や人にとって難易度が高いのでしょう。

他の話として、上場企業の中期経営計画や経営方針に『○○億円の事業を作れる人を○○人作る』と掲げられているのを何度か目にしたことがありますが、達成できた例を寡聞にして知りません。

知人が勤めていた東証一部上場企業では『100億円の事業を牽引できる経営者を100人つくる』という経営方針を一時期発信していたようですが、実現させることができず、数年後には取り下げられたようです。

事業には一定規模以上になろうとする手前に「死の谷」があり、そこを超えるのは様々な理由から難しいのかもしれません。

才流(サイル)のミッションとの相性の良さ

『マイクロ事業法人』というコンセプトを掲げている理由は、経営マネジメントの容易さ以外にもあります。

当社は『才能を流通させる』をミッションに掲げ、ビジョンとして『世界に冠たるメソッドカンパニーをつくる』を掲げています。簡単に言うと、数多くのメソッド(再現性のある方法論)を開発・発信するために事業をやっている会社です。

数多くの領域でメソッドを発信するためには、1つの領域・事業を深ぼるよりも、多くの領域・事業に触れることができる『マイクロ事業法人』の形態がミッション・ビジョンとの一貫性が高いと判断しました。

いま取り組んでいること

2021年の頭に『マイクロ事業法人』のコンセプトを思いついてから、才流では様々なマイクロ事業の立ち上げに挑戦しています。現時点では

・法人営業組織の平準化
・サービス提供プロセスの平準化
・新規事業に特化したマーケティング支援
・採用マーケティングの支援
・プロダクト開発の効率化支援
・ビジネスに特化した通信制サポート校

などを検証中です。

同時並行で「マイクロ事業を再現性高く立ち上げるメソッド」の開発も進めていて、一定以上、再現性を担保できそうな手応えを感じています。

しかし、マイクロ事業の立ち上げを社内メンバーだけでやっていると

・社内メンバーが経験がある領域でしか事業アイデアを思いつきづらい
・強いニーズやチャンスがある領域でも、社内メンバーが想いを持てないと良い事業になりづらい
・結果、メソッドの開発/発信できる領域が限られてしまう

という弊害が生まれることが容易に想像できます。そこで、マイクロ事業の責任者となってくれる方は、社内に限らず、社外からも集めていきたいと考えています。

一緒にマイクロ事業法人を作ってくれる方へ

20年で100個の事業を作る計画のもと、1年間で5個ずつマイクロ事業を立ち上げる予定です。こんな領域でマイクロ事業が成り立ちそう、という事業アイデアがあればぜひディスカッションしましょう(※もちろん『マイクロ事業法人』自体のコンセプトに対する意見交換も大歓迎です)。

基本的にはメソッド開発・発信との相性の良さや、市場に対する解像度の高さなどからコンサルティング事業を中心に立ち上げていく予定ですが、メソッド開発・発信と相性の良い研修系(toC向けのスクール・塾含む)や調査系事業も検討対象としています。逆にプロダクト開発やいわゆる業務請負としてのBPOは、メソッド開発・発信との相性との相性の悪さから検討対象外になります。

そして、いきなり入社を検討していただくのではなく、まずは3ヶ月、副業で事業アイデアの仮説検証をご一緒するところからスタートでも問題ありません。興味を持っていただいた方は私のTwitterDMFacebookからご連絡ください。

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
栗原康太
BtoB企業の営業・マーケティングのデジタル化を支援する株式会社才流(http://sairu.co.jp)の代表。