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1109 受注・失注分析のすすめ

通常、外れ値として処理されてしまうような飛び抜けたパフォーマンスを記録した8社を分析し、共通点を紹介する『破天荒な経営者たち』を読んでいて、以下のような記述があった。

アンダースが着任する前は、ゼネラル・ダイナミクスも他社と同様にさまざまな案件に積極的に入札していた。しかし、アンダースとメローは十分な利益が見込めて、落札できる可能性が高い案件のみに絞るべきだと主張した。その結果、入札件数は大幅に減ったが、落札率は上がった。


ゼネラルダイナミクスを率いて業績をV字回復させたビル・アンダースCEOとジム・メラーCOOが投下資本に対する現金収益率を重視していく際の取り組みだけど、上記を読んで、昔、担当事業で同じことをやったことを思い出した。

過去の受注企業、失注企業、それぞれの属性、受注理由、失注理由、顧客生涯売上、顧客生涯利益を洗い出したところ、上記の落札の件と同様に、当時の事業ではさまざまな案件のコンペに参加しすぎていることがわかった。

さらに、ある特定の条件のときは受注しているが、それ以外のときは全く受注できておらず、営業するだけ無駄になっている(=やればやるほど単純に赤字)ことがわかった。

そこで十分な利益が見込め、勝てる確率の高い案件にのみ営業リソースを投下する方針にしたところ、営業効率が上がり、平均顧客単価、利益が上がい、営業利益を大幅に改善することができた。

似たような受注・失注分析 → 営業するセグメントを絞ることは、いまの会社でもやっていて同様に大きな成果が出ているので、比較的汎用性高く、有意義な発見を得られる分析だと思う。

過去2年ぐらいの間で商談した企業の一覧を洗い出し

・企業属性
 規模、従業員数、業種業界
・担当者属性
 部署、役職
・商談結果
 受注、失注、継続フォロー
・初訪からのリードタイム
・受注理由、失注理由
・顧客生涯売上
・顧客生涯利益

などの情報を付与。自分たちが選んでもらいやすい企業の傾向を見つけるのは成果が見込めやすい、という話でした。

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