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コロナ影響下での米国LLM留学(①渡航編)/The University of Chicago Law School LLM Class of 2021

はじめに

2020年9月より、米国シカゴ大学ロースクールのLLMプログラムに参加しております。2020年はコロナの影響により日本人で現地のLLMプログラムに参加している人が少なく、2021年以降に留学を考えている方が、現地での生活を想像しづらい状況にあるかと思います。このNoteでは、私の米国での生活状況や、コロナ影響下での授業の様子をお伝えすることで、今後留学を考えている方々にとって、少しでも参考になればと思います。

渡航前手続(F-1ビザを中心に)

私がビザに関する手続に着手したのは、2020年の7月頃になります。本来であれば、より早く着手するべきだったのですが、コロナ影響下で、2020年のうちに渡米すべきかギリギリまで判断に迷っていたため、遅れてしまった形です。

一般的なLLM生は、各種ビザのうち学生向けの「F-1」というビザを取得することになります。そしてF-1ビザ取得に必要なサポートドキュメントとして、留学先の大学から、I-20という書面を発行してもらう必要があります。このI-20は各大学からの入学許可証のようなものなので、基本的には大学の指示に従って発行を依頼すれば問題ありません。 I-20発行にあたっては、SAVIS I-901 Feeという手数料を支払う必要があり、この手数料を支払った証明として、SAVIS IDがI-20に記載されます。

F-1ビザ取得のためには、①DS-160と呼ばれる申請書を米国大使館のウェブページ上で作成・提出したうえで、②米国大使館での面接を行う必要があります。DS-160の申請にあたっては、上記のSAVIS IDの入力が必要になるため、少なくとも米国大使館ウェブページでの作業を開始するまでに、SAVIS I-901 Feeを支払い、大学からSAVIS IDの通知を受けておく(あるいはさらに進んでI-20の取得を完了する)必要があります。

DS-160の作成・提出が終わると、次は面接の予約です。私は8月上旬にウェブで面接予約を行いましたが、面接可能な最も早い日が、(LLMプログラム開始後の)9月末頃と表示されてしまいました。そこで、プログラム開始日前に(当時は米国における2週間の待機期間も考慮する必要がありました。)渡航するべく、「緊急面接予約」を申請しました。これも、米国大使館のウェブページで行うことができます。

緊急面接予約が認められる要件はいくつかありますが、私の場合は、米国でのプログラム開始日まで30日を切っているという要件に該当したため、この制度を使って面接予約を行うことができました。緊急面接予約を行うに際しては、I-20をPDF等に電子化したものを予めアップロードする必要があります。上述のとおり、私の場合は申請が遅かったため、緊急面接予約の申込み時点では手元にI-20の原本が届いていない状況でした。そこで、シカゴ大学ロースクールの留学生窓口に連絡し、I-20のPDF版を原本に先んじてメールで送ってもらいました(担当の方曰く、これまでビザ手続に際してPDF版を求められたことはないとのことで、PDF版の必要性について、米国大使館のウェブページのスクショを送付して説明しました)。

そのうえで、面接当日には、I-20の原本を持参することになります。これは、通常の面接と緊急面接、どちらも共通です。I-20の原本は、面接当日、家から出発する直前に手元に届きました。万が一面接当日までに届かない場合でも、原本を追完することで対応可能なようですが、念のため(もしもこのような切羽詰まった状況になった場合には)大使館に問い合わせることをお勧めします。

シカゴ・オヘア国際空港到着まで

私は、8月末まで勤務していたため、渡米のためのあらゆる準備がギリギリになってしまいましたが、何とか必要な手続を済ませ、羽田空港発のJAL便に乗り、オヘア国際空港に到着しました。

オヘア国際空港は、シカゴ郊外にあり、基本的には電車、バスまたはUberやタクシーでアパートを目指すことになります。2週間の待機期間を要する状況でUberを使用して空港から移動することが認められているのか、在シカゴ日本国総領事館に電話で問い合わせましたが、私が渡米したタイミングでは、コロナを疑わせる症状がない限りUberの利用は可能との回答でした。このあたりは、渡米のタイミングで異なってくるかと思いますので、適宜CDCのホームページ(日本語版は、「CDC 日本語」で検索すると出てきます。)を確認するなどして、適切な隔離措置をとる必要があります。

UBERの料金は、需給等によって変動しますので一概にはいえませんが、私の場合は、空港からChicagoのHyde Park(シカゴ大学があるエリア)まで60-70ドル程度でした。

アパート到着から生活のセットアップへ

アパートにてチェックインを済ませ荷物を部屋へ運び、ようやくひと段落です。備え付けの家電は、ヒーター、エアコン、冷蔵庫、電子レンジ、オーブン、食洗機といったところです。日本の賃貸では、冷蔵庫、電子レンジ、食洗機は、自ら購入して備え付ける場合が多いように思いますが、私が調べた限り、米国(少なくともシカゴ)では、おおむねどのアパートも上記の家電は備え付けとなっているようです。

それ以外の家具・家具について、日本にいるうちから注文して、到着と同時に部屋に届くようにできていれば理想的だったのですが、当然、そんな余裕もなく。到着後にamazonを利用して、必要最低限の家具を注文しました(コロナ影響下では、amazonのありがたさが身に沁みます。このあたりは、次回の記事で詳しく記載しようと思います。)。これは、米国あるあるということなのかもしれませんが、米国の配送業者は日本に比べると、かなりルーズです。私の場合は、渡米してすぐに注文したマットレスが、2,3日以内に届くはずが、実際に届いたのは3週間後くらいとなり、その間、床で、そのあたりで買った毛布を敷いて眠ることになりました(なお、ベッドフレームは、注文してすぐに届きましたが、マットレスがないので使えません。)。コロナのため、稼働人数を減らすなど感染防止策をとって業務にあたっている影響もあるかと思います。とにかく、早め早めの準備をお勧めします。

まとめ

以上、簡単ではありますが、日本を発って米国のアパートにたどり着くところまでを記載しました。次回以降は、コロナ影響下での米国での生活や、シカゴ大学LLMの授業の様子について発信させてください。

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