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SS 22 「新鋭校の戦略」

正月の楽しみに箱根駅伝観戦を挙げる人は多い。5区間往復、計217kmの大学対抗競走。かくいう私も毎年TVで観ている。ここ数年は上位校が固定しているが、今年は埼玉県のAZ大学が初出場し、ダークホースとされている。

各校の戦力分析を見ているとこの新鋭校、選手個々の走力が揃っていて、さらにチーム内の結束力が非常に高く、役割分担がしっかりできている、とのこと。全員の気持ちを揃えるとか、例え希望と違っても自分が走る区間に合わせた練習やペース配分の設定を守るといったことをやり切れることはチームの強みになるのだろう。

さて、1月2日朝、今年も東京大手町からスタート。AZ大、上位を守って繋いでいく。山登りの5区も淡々とした走りで、往路3位。大したものだ。そして、翌日、芦ノ湖を先頭から2分差でスタートすると、目立った走りをする選手はいない代わりに崩れることもなく、何と総合でも3位でゴール。復路は2位のタイムを叩き出した。

AZ大、チーム編成の特殊性もあって、翌日にはメディアで大いに取り上げられる。やはり、5卵生5つ子2組をそれぞれ往路と復路に充てたチーム。彼らにしかわからない一体感があったようだ。

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