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竹原の歴史的町並み #2

 竹原を訪れた日は、どんよりした曇り空で、時折雨が交じる天気でした。伝統的な町家は晴れた空にも映えますが、曇りや雨空の中でも十分な風情が感じられるので、どんな天気でも訪れるのが楽しいです。

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 竹原の歴史的町並みへのスタートは竹原駅から始まります。キオスクでペットボトルを買い、駅舎を出ると、観光案内所が。そこで地図もらった地図を片手に駅前の商店街を通って町並みへ向かいます。すると、保存地区の外側でもだんだん歴史を感じさせる民家が増えてきて、メインストリートへといざなってくれることを感じます。

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 ↑↑↑ここが「入口」といえるところ。平入の町家がひしめくようにぐっと迫ってきて、ワクワクします。最初に迎える町家は、メインストリートである「本町通り」の端に面するよう立つ旧笠井邸。竹原の町並みを支えた塩田経営商家の一つでした。明治5年に建てられた邸内には、建具や庭が残されていて、当時の面影を伝えています。2階は豪快な軒の柱を見ることができるようになっており、今も小集会が行えるようなスペースになっていました。座敷にはアニメ「たまゆら」のポスターが飾られ、2階の窓からは緩やかに曲がりながら続くメインストリートと連なる町並みを見ることができます。

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メインストリートの本町通りを北に進むと、すでに何度も紹介している三連妻入屋根の竹鶴酒造、唐破風と言われる曲線を描く屋根や出格子が雅な旧松坂邸が続きます。この辺りは町並みの核心部の一つと言えます。

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竹鶴酒造に向かい合うように建つ洋館。これもまた竹原の魅力です。

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竹原には他にもいくつかの洋館が立っています。竹原市歴史民俗資料館はかつて昭和4年に図書館として建てられ、竹原の製塩業や酒造業などの資料が展示されていました。庭にはマッサンとリタの像が。

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 町並み保存センターの建物は現代建築ですが、裏手の建物を見ると周囲の景観に配慮したユニーク建物です。センター前の広場のコーンにはタケノコを模したような装飾が。

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本町通りの中ごろには直線的で地味ですが重厚な家構えの旧吉井邸、初代郵便局だった上吉井邸が並びます。

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 町並みの中ほどにある町家をリノベーションしたホテル。泊まってみたいと思いました。

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本町通りも半分を過ぎると、メインストリートの北端が見えてきます。

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 本町通りのクライマックスは、江戸時代末期、「日本外史」を記した頼山陽を輩出した頼家を中心として町家が続き、終点ともいうべき地点には、小さくも象徴的な胡堂(えびすどう)が建っています。

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 また本町通りに交わるように伸びる板谷小路に沿って、春風館、復古館という2つの頼家の屋敷・酒蔵群が威容を放っていました。このスケールを何度も写真に収めようと試みましたが私の技術ではどうにも…。

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 ここまでメインストリートの姿を中心にお伝えしてきました。これらの町家は竹原を特徴づけているのですが、竹原町並みの底力は本当ははここからなんです。本町通りには幾筋かの小路(路地)があり、ここに展開する生活空間の町家が”すごい”んです。

 ですが、この記事はここまで。最後までお読みくださった方、ありがとうございました。

竹原市竹原地区(広島県の製塩町・重要伝統的建造物群保存地区)
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