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駅に着くと、冬枯れの木に巻き付いた電球が規則正しく何度も何度も同じ点滅を繰り返していた。…
学生の夏休みが終わり、宿題が続々と提出された。夏休み前の授業を忘れていないか確認するため…
仕事終わり 今年も、雪は降らない。冷たい夜の風が、頬に当たったまま離れない。何度この日を…
感じない。動かない…。 デジタル時計についている温度計は、室温を十三度と表示している。寒…
冷たい北風が頬に当たる。空には口から出た白い溜め息が浮かぶ。校庭ではサッカー部が練習を行…
一 夜遅く、バイトが終わり休憩室に向かう。店内には、騒がしいカップルが一組いるだけ…
1 見えない光の中に、今いることは分かってる。なんとなく感じる熱は光がやさしく自分を包み込んでいる証拠だ。 芝生の柔らかい感触が首にチクチクと刺さってくすぐったい。ミドリの匂いがする。木と草と花の匂い。シロいワンピースがミドリの芝生に映える。 さっきまでの光は遮られ急に暗くなった。 いっつもオレンジの匂いが香る。彼が来ると。 「寝てんのかよ」 「寝てないよ」 「あっそ、目閉じてるから寝てんのかと思った」 そう言いながら、彼は私の隣に座る。彼は、噓つきだ。本当は知っているは