や・そね

2018年に広告会社を定年退職しました。SPプラナー、映画やゲームのプロデューサー、管…

や・そね

2018年に広告会社を定年退職しました。SPプラナー、映画やゲームのプロデューサー、管理系の仕事などをしていました。現在、広報誌編集長。理学部出身で科学全般が好きです。科学ジャーナリスト塾で3年間勉強しました。2016年から毎月科学エッセイを配信しています。カミさん&ネコと同居。

最近の記事

南海トラフ界隈の「いま」。

オジさんの科学vol.104 2024年8月号  8月8日の夕方、「南海トラフ地震」への緊張感が一気に高まりました。 駿河湾から日向灘沖を震源とする巨大地震は、90~150年程の間隔で繰り返し発生しています。前回は、1944年と1946年に続けて発生。その前は、1854年。前回の発生から約80年経っており、今後30年以内にマグニチュード8~9クラスの地震が発生する確率は、70~80%と言われています。  宮崎県沖の日向灘で起きた、最大震度6弱、マグニチュード7.1の地震

    • 男性人類滅亡説は本当か。

      オジさんの科学vol.103 2024年  やがて、人類から男性はいなくなる、という説がある。いつも良からぬことを考え企てている男どもに天罰が下る、といった話ではない。男にだけに感染するウイルスがある、男を消し去ろうとする秘密結社がある、といった話でもない。生物学的な進化の話である。   男は不要だから淘汰されるということだろうか。会社でも家庭でも淘汰されそうなオジさんたちは、気が気ではない。  ヒトを含めた哺乳類の性は、細胞の中にある「性染色体」によって決まりま

      • シジュウカラは、言葉をあやつる。その3

        オジさんの科学vol.102 2024年6月号 シジュウカラは、言葉をあやつる。その3 想像を想像する。  文章を書く時には、読み手を考えます。こちらの意図したことを想像できるか、違ったことを想像していないか考えます。  科学ジャーナリスト塾の塾生だった時の話です。「DNAが束になった繊維は染色体を形づくる時、教科書で教えられているほど整然としていないことが判った」というニュースを記事にしました。  その中で、繊維がモジャモジャ、グチャグチャとした状態をわかりやすく伝えよ

        • シジュウカラは、言葉をあやつる。その2

          オジさんの科学vol.101 2024年5月号 自分にダメだし 「岡目八目」。囲碁の言葉で、対局中の当事者よりも傍で見ている人のほうが、正しく判断できるというたとえ。つまり自分の事は、なかなかわかりません。  自分の文章に赤を入れるために、オジさんはこんなことをしています。パソコン上で何度か見直します。ある程度でき上ったら、プリントアウトします。他人の文章だと思って読めば、あらまぁこれは変だわ、と見えてきます。これを繰り返します。声に出して読んでみます。字面が良くても、

        南海トラフ界隈の「いま」。

          シジュウカラは、言葉をあやつる。その1

          オジさんの科学vol.100 2024年4月号 オジさんは、ゴジュウカラ始めた。  定年後のボケ防止のために始めたこの連載に、毎月お付き合いいただき、ありがとうございます。お陰様で、一度も空けることなく100号に達することができました。  定年が見え始めた頃、五十の手習いで科学ジャーナリスト塾に入りました。そこで、「むずかしいことをやさしく」書くこと、と教わりました。偶然にも高校の先輩にあたる井上ひさしさんの言葉でした。  塾へは、3年ほど通いました。新聞社やテレビ局、

          シジュウカラは、言葉をあやつる。その1

          ドキドキが少ない話

          オジさんの科学vol.099 2024年3月号  緊張した時、怖い時、怒った時、不安な時にはドキドキします。運動すると、ちょっと速足で歩いただけでも心拍数は増大します。自律神経と酸素消費量によって簡単に左右されます。  先日のゴルフで、崖下の林に打ち込んでしまいました。急いで駆け下りてボールを探し、ドキドキのままで打ったら、立ち木に当たり、より奥に入ってしまいました。また打とうと思ったら、後から林に打ち込んでやって来た隣のホールのおじさんが訳の分からない文句を言い始めました

          ドキドキが少ない話

          白くて丸くて寒い

          オジさんの科学vol.098 2024年2月号     暖冬と言われる。地球温暖化と騒がれる。雪を待っているうちに、オープンできなかったスキー場もあるらしい。オジさんが子供の頃は、もっと寒かったし雪も多かった。    学生時代は、ヒッチハイクやら野宿やらで、フラフラしていた。大学1年の冬、同期とフラフラ真冬の北海道に行った。ヒッチハイクはできないので周遊券を買った。さすがに野宿をする勇気はなかった。贅沢なユースホステル泊りは稀。列車や無人駅に泊まった。ある日、オホーツク海

          白くて丸くて寒い

          あったら飲むか?ノンアルビール。

          オジさんの科学vol.097 2024年1月号  先日、人間ドックに行ってきた。速報値では、とりあえず特に大きな異常はなかった。内視鏡検査で胃に腫瘍が見つかったが、「去年と同じですね」と言われたので、OK。長年居座っている良性の腫瘍だ。  人間ドックの前に1ヶ月ほど禁酒をする先輩がいた。検査が終わった日から残りの11ヶ月は、浴びるように飲んでいた。体に良いのか悪いのか。入社前の健康診断の前の日に酒を飲み、血液検査の結果に響いて、入社が危うくなった後輩もいた。    人間ドッ

          あったら飲むか?ノンアルビール。

          クモ男は、現れるか?

          オジさんの科学vol.096 2023年12月号  スパイダーマンは、クモに噛まれたことで、特殊な能力を獲得します。クモの遺伝子が主人公の体の中で働き、糸を紡ぎます。  しかしこの設定、さすがアメリカンコミックです。なんと荒唐無稽、妄想膨大、支離滅裂なこと。噛まれたぐらいで、他の生物の遺伝子が注入されてしまったら、ヘビ人間やモスキートマンが巷にあふれているはずです。そろそろクマ男も出現しているはずです。  遺伝子は、親から子へと受け継がれていくものです。これを「遺伝子の垂

          クモ男は、現れるか?

          ふたりは、かわいい。

          オジさんの科学vol.095 2023年11月号  幽体離脱をする漫才コンビ「ザ・たっち」。おろおろする2人に、愛嬌を感じる。このコンビが売れているのは、ふたごだからに他ならない。しかし単体で見れば、ただの小太りのちっちゃなおじさんだ。これが2人並ぶと、どうして人気が出るのだろうか? 似たような2人が並ぶとかわいいのか?マナカナなら分からないでもないが。。ふたごではないが、ウィンクもパフィーも似たような2人が並んでいた。 しかし小太りおじさんである。  大阪大学と国際電

          ふたりは、かわいい。

          沖縄のアトランティス?

          オジさんの科学vol.094 2023年10月号 古代ギリシアの哲学者プラトンが記述した巨大な島「アトランティス」。大西洋上にあり、繁栄を極めたものの、11,000年ほど前に神々の怒りを買って海中に没したといいます。 雪男にネッシー、UFOやバミューダトライアングル。かつて、サンデーやマガジンなどの少年マンガ誌には、世界中の謎が載っていました。アトランティスも、その一つでした。小学生のオジさんは、ちょっとドキドキしながら読んでいました。しかし現在は、海底調査が発達し、プレー

          沖縄のアトランティス?

          念じるものは救われる。

           オジさんの科学vol.093 2023年9月号  小学校の低学年だったと思う。町の公民館で上映された「サイボーグ009」。自動車事故で重傷を負った島村ジョーは、機械を体に埋め込んだサイボーグとして生まれ変わる。9人のサイボーグ戦士たちは、肉体と一体化した様々な装置を操り、ブラックゴーストと戦う。その後コミックスも10冊以上買った。  SFやアニメの世界の様な技術が、現実のものとなりつつある。  今年6月、スイス連邦工科大学ローザンヌ校などは、「脊髄損傷で下半身がマヒした

          念じるものは救われる。

          つまらないから寝てたんじゃありません。

          オジさんの科学vol.092 2023年8月号  夢を観た。レポートだったか宿題だったか定かではないが、明日が提出期限だというのに何も出来ていない。どうしよう、と狼狽えているところで眼が覚めた。  もうすぐ夏休みが終わる。小学生の頃だったと思う。宿題の読書感想文に全く手を付けていなかった。そこで、あとがきだけ読んで適当に書いて出したら、賞を獲ったか褒められたかした。後からあわてて本文を読んだ。『口笛を吹くルーファス』だったと思う。    それっぽい読書感想文を書くには、偉人

          つまらないから寝てたんじゃありません。

          海の虫捕り、山の貝獲り

          オジさんの科学vol.091 2023年7月号  小中学生は、もう夏休みに入っていると思う。夏休みといえば、自由研究だ。自由なテーマで研究すればよかったのか、研究するもしないも自由だったのか、記憶が定かではない。プリント類は提出間際に慌てて書き込んでいたが、自由研究は準備や観察、実験などで大変だった。  自由研究の定番と言えば、昆虫採集。自然が少なくなったとはいえ、まだまだ昆虫は身近な存在だ。今朝も近所の公園で、セミの抜け殻を5つも発見した。最近の昆虫標本には、採集地に「コ

          海の虫捕り、山の貝獲り

          宇宙に行くと、体はどう変化するのか

           オジさんの科学vol.090 2023年6月号  ガンダムシリーズの最新作「水星の魔女」が放映中だ。ガンダムは、ずっとご無沙汰だった。今のシリーズは、ストーリーが複雑なのか、シナリオが整理されていないのか、はたまたオジさんの脳が衰えているのか。誰と誰が味方で、どの組織同士が敵対しているのか、ついていけない。ただし宇宙を拠点とする「スペーシアン」と地球居住者の「アーシアン」の抗争が軸になっているようだ。この構図は、初期のガンダムにもあったと思う。  現実世界でも、宇宙進出

          宇宙に行くと、体はどう変化するのか

          お世話になります。ニワトリさん。

          オジさんの科学vol.089 2023年5月号  今年は、吉野家の親子丼の販売が見送りになった。鳥インフルエンザが招いた卵不足によるものだ。ガストはオムライスの販売を休止し、バーミヤンが天津飯と天津チャーハンの提供をストップした。スーパーでも卵は、高騰している。  ニワトリさん親子には、日頃から大変お世話になっている。朝のTKGは、手早くタンパク質が摂れて便利。昼はフライドチキンを食べて、夜は焼鳥屋で一杯。  世界で飼われている家畜で最も多いのがニワトリだそうだ。鳥なので、

          お世話になります。ニワトリさん。