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【バングラデシュ市場】どこで差がついた?一人当たりGDPが90年には同列だった中国、インド、そしてバングラデシュ

先日面白いHarvard Business Reviewの記事を読みました。

「中国のイノベーションの源泉はどこにあるのか」と題して、中国の急激な成長は:
〇 政府の強力な後押しも一因とする急激な経済成長の経験
〇 元々の’新しいもの’に対する順応性・受容性
〇 上記から、イノベーションを許容する圧倒的な巨大市場の形成と指数関数的な成長のサイクル
がベースにあると論じています。

その中で、1990年代の一人当たりGDPの増加幅が中国だけ圧倒的… というデータを引用していて。中国だけ32倍という段違いの成長ぶりです。

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同じデータで、バングラデシュも入れて細かく計算してみました。

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意外にも、1990年時点でバングラデシュの一人当たりGDPは中国・インドに並んでいたんですね。大きく差がついたのが90年~09年の20年間で、リーマンショック以降の直近10年間は結構いい勝負。

HBRの論文の指摘でもあるような「中国国民の変化への受容性の高さ」もあるとは思いますが、個人的には政府主導での国の成長が大きな違いかなという気がしています。こちらのみずほ総研のレポートにも、インドと中国を比較した場合に
〇 中国に比べた経済開放の遅れ
〇 開放後も高い関税・農民や小規模事業者保護・大都市での立地規制等による外資誘致の遅れ
〇 各地域の違い・カースト制等歴史的な背景から利害調整の遅れ
があると指摘しています。

バングラデシュの場合、そもそも政治家の考え方として、国の発展<自分(とその家族や知り合い)の発展 がすごく顕著だと感じていて。どこでも汚職はあると思うのですが、社会の隅々への蔓延度が半端ないと思います。やはり、政党が変わると一気に地位を追われて… という世界だと、権利のある内に蓄えておこうマインドになってしまうのでしょうか。

ディストリビューターになるべく中国や欧州系のブランドと会話しつつも進展はゆっくりです。人口ポテンシャルはありつつも経済成長しきらない点で、バングラ市場=優先度低、と捉えられがちです。どこかでググっと、成長を期待します。

ディストリビューター交渉の話だったり、バングラ市場のイノベーションへの受容性の話はまた今度、書こうと思います!


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