人間らしいコミュニケーションを大切に
いつも心がけていることは、人間らしい仕事をしようとうこと。
ただ髪を切る、カラーをする、シャンプーする。そのような作業をするのではなく、そこに感情を込め相手のことを想う気持ちを持つということです。
年々、美容業界でもテクノロジーの進化がすごくてほんの数年前では難しかったことが簡単にできるようになっています。
どの業界も同じことが言えるでしょうが、技術や知識がないとできなかったことがやり方さえわかれば新人でもできるようになりました。
カラー剤の進化がすごい
例えばアッシュの髪色にしたいとしましょう。
以前の薬剤ですと髪のダメージ具合や髪質に合わせ数種類のカラー剤を混ぜ、何回かカラーリングをしないとできなかった。
今はその色にするための決まったマニュアルがあり、たった1回で染まるようになりました。
練習と勉強を重ねないとできなかったことが、やり方さえ覚えればできるようになったのです。
これはとても素晴らしいことで、ゲストが気に入る髪色を誰もができるようになったため美容室で失敗する確率が減ったのです。
近年、自宅で行うホームカラーも充実していて文字通り誰がやってもきれいに染まる時代になったのです。
髪質改善という新技術も
最近話題なのが髪質改善というメニューです。
簡単にいうと髪をきれいに見せるもので、トリートメントとは違い髪の外側への作用が強く、ツヤがでやすいもの。
これはやり方もとてもシンプル。なのである程度練習をし理解すれば効果をしっかりと出せる技術。
これにより多くの美容室で体感でき、お悩みを解消される方が増えました。
ではどこで違いを作るのか
テクノロジーが進化すると、当然ながら商品力だけでゲストを喜ばせるには限界があります。コモディティ化が激しくなります。
その中で必要なことは、人間らしくあること。
人間だからできることは、感情を持つことなので人の気持ちを動かす仕事が必要なんだと思っています。
なぜこの色にしたいのかな。どうして髪質改善を求めているのか。今日美容室に来た理由はなんだろうな。
ヘアスタイルが商品でそれを求めに来ているけれど、それはあくまで方法なんだと思う。
美容室に来て髪をきれいにした後になる好みの自分像があったり、美容室という空間で何かを得ようとしていたり、はたまた溜まっているものを話してスッキリしたかったり。
美容室に行くと元気になったり、また明日から頑張ろうというエネルギーになったり、身なりを整え自分に自信をつけたりすることが目的ではなかろうか。
だから、髪型が良くなったからOKだけでなく、相手の感情を感じて今日は話を聞こう、会話は少なくしよう、背中を押す言葉をかけよう、ひたすら共感しよう、など相手に合わせたコミュニケーションが欠かせないのです。
それが人間同士だからできる感情のあるコミュニケーション。
そんなことを大事にしています。
当たり前のことを当たり前に
仕上がるヘアスタイルがいいものなのは大前提で、サービス業として当たり前のことをきちんとやることは美容室にとって大事なこと。
それでいてめちゃくちゃいい髪型に仕上げていく。
美容室は人でできているから、人間らしさを大事にしてゲストに喜んでもらいたいなと日々感じます。
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