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アダコテックでのスタート -コクヨを退職し、AIベンチャーへ-

新卒でコクヨに入社してから早6年、2020年12月をもって同社を退職し、2021年1月からは製造業領域で検査検品の自動化サービスを提供する株式会社アダコテックで働いています。

コクヨでしてきた仕事の振り返りとともに、転職の経緯や自分の考えを書きたいと思います。

学生時代とキャリアの志向性

キャリアの方向性に影響した出来事を学生時代から振り返ります。

大学卒業後、すぐには就職せずにMBAをとるため渡米しました。MBA卒業後は外資コンサルや投資銀行に進む仲間が多く、私もその道を歩むことを考えていましたが、最終的には日系企業のコクヨで働くことを選びました。

大学時代の交換留学後、2年ぶりにアメリカを訪れると日本製の家電は影を潜め、MBAの授業で先進事例として紹介された企業は100社以上あるうち、日系企業は2,3社程度。日本のプレゼンスの低下を目の当たりにして、日本の良さをもっと広めたいという思いが強く芽生えて日系企業で働くことを志すようになりました。

なかでもコクヨは国内シェアは高い一方で海外での認知度がまだ低く、当時海外展開に力をいれていました。最終的には長期インターンを通じて知ったコクヨの人のモノづくりへの熱さにも惹かれて入社を決意しました。

ただ、入社する際は経営企画部ではなく、営業部を志望しました。MBA在学中は優れた経営戦略を立てることに価値があると考えていましたが、多くの現場の方と接する中で現場の重要性に気付きました。事業経験のある先輩を見て「現場のリアリティがあってこそ、説得力が生まれ、経営の本質にも迫れるのだな…」と。一度も現場経験がない中で経営企画をするのは限界がすぐに来ると感じたため、営業を志願しました。

コクヨで何をしたのか?

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新卒では希望通り新規開拓営業を担当しました。配属されたのはオリンピックプロジェクトチームで、チーム構成は部長、課長、私の3人。任された仕事は2020年の大会に向けて数億円の売上を立てることでした。新人の私にこんな仕事を任せてくれた当時の上司と会社には感謝しかありません。

都知事交代に伴う予算カットや契約撤回などの試練が続きましたが、粘り腰での営業を続けて予算を達成し、新国立競技場の案件ではトップレベルのシェアをいただきました。あまり知られていませんが、新国立競技場のスタジアムチェアはコクヨのイスが使われています。競技場に足を運ばれた際は、さまざまな工夫がほどこされた施設も是非楽しんでみてください。

その他にも、新設された中央省庁向けの営業部隊のチームリーダーとして、国家機関の働き方改革にも従事しました。6年間の仕事を振り返ると、オリンピックも中央省庁向け営業も家具を販売するという事業活動は共通していますが、市場環境や乗り越えるべき課題は様々で、課題解決の糸口は現場にしか無いことを学んだ気がします。事業全体のラストワンマイルを担う営業の責任と醍醐味は非常に大きく、MBAと経営企画で培った大局観を持って現場に入り込めたことは大きな意味がありました。

アダコテックとの出会い

コクヨではオリンピックや働き方改革といった大企業ならではの仕事に携わり、社内外の方々にも恵まれ、不自由のない環境で働けることに喜びを感じていました。しかし、もっと直接的に日本に貢献したいという思いが次第に強くなり、転職を考え始めました。

そんな中、先輩から教えてもらったのがアダコテックでした。特許に基づいた日本発の技術を駆使し、日本のモノづくりを支えようとしている点が、自分の考えとマッチしました。

日本の老舗企業で営業をしていた身からすると、製品の高い品質基準はお客様に安全・安心を届けるものであり、不具合があれば信頼の失墜につながりうる必要不可欠なものです。一方、工場では品質を維持するために多くの人が検査に従事していることも知っていて、アダコテックが挑んでいる課題は日本社会にとって大きな意味があると思いました。

実際にアダコテックの人と会ってみると、メンバー全員がその道のプロフェッショナルである一方で、個のパフォーマンスだけではなく“チームで仕事を進める”ことを大切にしていたことにも魅力を感じ、入社を決意しました。特に印象に残っているのは、エンジン部品を取り出して現場の課題を熱心に語る社長の姿で、この姿が現場(営業)を大切にする私の価値観に刺さりました。

アダコテックで何をするのか?

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アダコテックの技術を検査の現場に広めることが最優先のミッションですが、今後の事業成長のために必要なことはなんでもやります。アダコテックは優れた技術を持っている一方で、まだまだ知られていないのが現状なので、どうしたら課題を抱えているお客様にサービスを届けることができるのか考える日々です。

製造業における検査は熟練の匠の技に支えられています。担い手不足による技能承継が課題になっていますが、テクノロジーの力で、匠の技術を持続可能な形で残していきたいと考えています。

これは、単純に人を減らすということではなく、単純作業は自動化する一方で、今までその業務に携わってこられた匠が、若手育成や製品開発、生産現場の改善といった業務に深く入っていただけるような環境づくりを意味します。匠の力をさらに解放することで、モノづくりの現場はより良くなっていくと信じています。

最後に

最後に告知をひとつ。アダコテックでは一緒に製造業の革新に向けてチャレンジしてくれる仲間を募集しています。職種でいえば、エンジニアを募集しています。パーソナリティで言うと、チームメイトに愛を持ってポジティブにフィードバックができる人に入っていただきたいなと思っています。

みんなプロ意識が強いので気を遣いあって丸く収める感じではなく、お互いが成長できるような関係を望んでいます。

実際、年に2回オフサイトミーティングを開催しており、相互フィードバックを行う機会があります。ここでは、良いところも悪いところも愛を持って伝え合います。そういうマインドがある人だとフィットすると思います。

日本のモノづくりに貢献したいという思いがある人は、興味を持っていただけると思います。一緒に日本のモノづくり、そして世界のモノづくりを良くして行きましょう!

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