見出し画像

元高校教員が所見作成の負担軽減!所見自動作成GPTsの作成方法と検証

割引あり

1. はじめに

教育現場において、教員は多くの業務に追われています。その中でも、生徒指導要録や調査書などの所見作成は時間と労力を要する作業の一つです。本記事では、元高校教員である私が作成したGPTsを紹介し、その効果を検証します。これにより、所見作成の負担軽減を図り、教員の業務をより効率的に行うことができる可能性について考察します。

2. 高校における所見作成

所見とは

所見とは、教員が生徒一人ひとりの学習状況や成績、行動特性などを詳細に記録する文書です。これにより、生徒の成長過程を正確に把握し、適切な指導を行うための基礎資料となります。所見は、保護者や次年度の担任、進学先の教育機関など、さまざまな関係者にとって重要な情報源となります。高校においては、主に生徒指導要録作成と調査書作成が主たるものになります。私が勤務していた高校では、生徒指導要録作成は3学期の年度末にクラス全員分、調査書については、3年生の進学時期にクラス全員分を作成していました。

3. 従来の所見作成の方法と課題

所見作成のプロセス

  • 生徒の観察とコミュニケーション: 授業や活動を通じて、生徒の学習状況や行動を観察し、理解を深めます。

  • 情報収集: 生徒本人、保護者、他の教員から情報を集めます。

  • 文章作成: クラス全員分の所見をPCに入力し、作成します。(以前は手書きでした)

  • 点検と修正: 作成後、内容や表現にミスがないかを確認し、修正します。

所見作成にかかる時間や負担

  • 大きな負担: クラス全員分の所見作成は非常に時間がかかります。

  • 年度末の作業: 高校では年度末に生徒指導要録を作成しますが、通常の業務の合間に行う必要があります。

  • 経験不足の苦労: 若い頃は書き方が分からず、多くの時間が必要です。

  • 個性に合わせた表現: 生徒一人ひとりに合わせた表現が難しく、時間がかかります。

  • 点検と修正の手間: 文章作成後の点検や修正も多くの手間がかかります。

  • 進路関係の業務: 3年生の担任は調査書作成、推薦書作成、面接練習を同時並行で行うなどで特に忙しくなります。

4. ChatGPTを活用した業務効率化ツールの紹介

開発の背景と目的

私は、高校教員として12年間務め、その間に毎年所見作成を行ってきました。作成した所見の文章データを次年度用に保存していたため、膨大なデータが蓄積されました。これらのデータを一つのツールにまとめることで、教員の業務効率化に繋がるのではないかと考えたのが、このツールを開発するきっかけです。

ツールの基本的な機能と使い方

このツールの使い方は非常に簡単です。まず、生徒の性格や学習状況などの情報をChatGPTに伝えます。その情報を基に、ChatGPTが適切な所見の文章を生成します。
ツールの主な機能には以下のものがあります。

  • 所見の作成:生徒の性格や学習状況をもとに適切な所見を作成してくれます。

  • 文字数の指定: 所見の文字数を指定すれば、その範囲で文章を作成します。

  • プラスの表現: マイナスな内容でも、プラスの表現に変換してくれます。

具体的な操作説明

具体的な操作としては、以下の手順になります。

  1. 情報の入力: 生徒の性格や行動特性、学習状況などを入力します。

  2. 指示の実行: ChatGPTに対して、所見作成の指示を行います。

  3. 結果の確認: ChatGPTが生成した所見の文章を確認し、必要に応じて修正します。

これらの手順をこれから実際の画面で説明する予定です。

ここから先は

3,760字 / 2画像

よろしければサポートお願いします! いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!