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パリの大学生の古着事情

パリといえばファッション!ファッションといえばパリ!と考える方も多いでしょうか。
パリコレクションの影響ですかね?(ちなみに私はパリコレクションの時期だと、バイトがとても忙しくなるため、あまり好きではありません!)

「パリジェンヌは10着しか服を持たない」?

「パリジェンヌは10着しか服を持たない」というジェニファー・L・スコットさんの本。パリのファッション事情と言ったらコレ!というくらい有名な本だと思います。実際に私も中学生の時に読みました。

実際のところ、服を10着しか持たないことに関して、同世代のフランス人だと、男性だと何人か見かけられますが、そんな女性はあまりいません。現在の40代50代から上の世代なら、割と多いと思います。高校留学時のホストファザーとマザーはそういうタイプでした。特に冬だと汗をかかないため、同じセーターを3日間くらい連続で着るのは案外普通。(日本だと陰で色々言われるよね)

お金がない学生にとって、質の高い服というのは値段が高いですし、特にオシャレ好きなパリの若者にとって少ない服でやりくりするというのも、難しいわけです。

だからパリの学生はみんな古着が大好き。私も洋服が好きということもあり、割と服の話題になることが多いのですが、聞いてみると、見事にみんな古着屋で服を買っています。「服は古着屋でしか買わないよ〜」って人がほとんど。ちなみに、フランス語で古着屋はfriperieと言います。

古着の普及と環境問題

おしゃれ・安いの他に、環境問題への配慮も、古着が人気の理由の一つ。実際に、2022年のフランス大統領選挙では、環境政策を全面に打ち出した、左翼政党「La France insoumise (不服従のフランス)」を率いるメランション氏が多くの学生の支持を集めていました。その選挙のことを周りの友達に聞いてみると、見事にみんな「第一回投票ではメランションに投票して、第二回投票(マクロンvsルペンの決選投票)は棄権したよ」って答えます。ネットの記事で見てた通りだ〜!って1人で興奮していました。その時も私の大学は学生運動で入口が封鎖されていたらしい。

他にも、ゴッホのひまわりにケチャップがかけられたのと同様に、ルーブル美術館にあるモナリザにもケーキが投げつけられ、急進的な環境活動家による過激な行動がフランスでは何件かメディアで取り上げられています。

そして、パリには至る所に古着を回収してくれる場所があります。

家の近くの古着ポスト

着なくなった服や、使わなくなったカバンやベッドシーツ、また靴などもここのポストに捨てることができます。

長期留学だと、どうしても荷物が増えてしまい、スーツケースの重量制限に引っかかってしまいます。そのために服も何着か諦めなくてはならないので、この古着ポストがあるのは嬉しいですね。

私はパリの古着屋の方が好き

ところで、日本でも古着文化はここ数年でかなり浸透してきました。私も下北沢や高円寺など古着の街で掘り出し物を探すのが好きでした。地元の仙台に久しぶりに帰った時に、アーケード内に古着のチェーン店が数店舗オープンしていたのはかなり衝撃でした。笑

日本にもパリにも、価格帯も商品の質も様々な古着屋がありますが、総括的に考えると、私はパリの古着屋の方が好きです。
なぜならパリの古着屋は全体的に値段が安いから。これは、前に日本に留学していたフランス人の友達も言ってました。日本だと、(よく分からない)柄シャツの相場は5000円くらいですが、パリだと平気で5€くらいで買えると思います。この前はパリで、Dieselのデニムパンツを15€でゲットしました。状態はほぼ新品でこの値段だったので、かなり良い買い物をしました。

そして、もう一つの理由は、パリの古着屋にはこだわりがあること。これは私の主観的な考えですが、日本の古着屋(特にチェーン店)はザ・古着☆という服を全面に押し出しすぎているような気がします。例えば、柄シャツ・ダボダボのスウェット・ジーンズ。パリの古着屋でも、特にチェーン店だとこういった系統のお店はいくつか存在しますが、さすがパリ!60、70年代の質の良いレトロな服だけを厳選したお店、インテリアが可愛いお店、、、など古着屋一つ一つにカラーがあって面白いです。

また、色々な洋服が売っていて、こんな布誰が着るの!?みたいな物まであります。そういう服でも、意外と大学内でカッコよく着こなしている人を見かけるから、流石だなぁと毎回感心してしまいます。

お気に入りのパリの古着屋3選

最後に、パリの私のお気に入りの古着屋を3つ紹介しておきます。(ファッション誌の編集者気取り)

  1. Chinemachine, パリ18区
    有名観光地であるサクレクール寺院の近くにある古着屋。10-20€程度で買える洋服がほとんどで、掘り出し物を探すのが楽しい。

  2. Deuzio, パリ10区
    特に周りに見る場所がある訳ではないので、古着屋巡りをしたい人におすすめ。Chinemachine程ではないが、他の古着屋に比べたらやや安め。色々なテイストの洋服があって見ていて楽しい。

  3. Sous les pavés, le vintage!, パリ6区
    左岸にある数少ないオシャレな古着屋の一つ。価格帯は高めだが、商品セレクトやインテリアにこだわりがあって、お洒落な雰囲気。


というわけで、パリのヤング達のファッション事情を紹介しました。パリに来た時には、古着屋巡りもオススメですよ!

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