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主語の大きい話。デザイナーってなんだっけ。

「未経験からデザイナーになれますか?」
駆け出し〇〇などのハッシュタグを目にしない日はないと言っても過言ではない。昨今SNSなどでよく見かける話題。

結論から言うと、どんな人でも(業界)未経験からベテランになっているので可能と答える以外ない。そもそも生まれながらに経験者などいない

SNSなどでは、おそらくこの文脈で言うデザイナーとは「Webデザイナー」を指す場合が多いと感じているのだけど、なぜかデザイナーと一括で議論されることが多い。

Twitter等でデザイナーとは〜とつぶやく方々も増えたと感じるのではないだろうか。
それはそれで業界が活性化されるので良しとする側面もありながら、質の悪い(スキルや経験値が低い)人たちの炎上話も目にする機会が増えた。
なぜにこの話はそれほど興味を引く話題になっているのだろう。

その一端には文字通りインフルエンサーの影響がとても大きい。
コロナ禍ということもあり、在宅ワークとしてのデザイナーを目指す人が増えた。それはなぜだろうか。

未経験から〇〇ヶ月で月収〇〇万円
といった誰でも出来る!感を全面に押し出した広告や、週3日で月収〇〇万円(フルリモート)などのマッチングサービスが増えたからだと思う。
それ自体は悪くない。むしろそれで業界が活性化されて、フリーランスというものが認知されていけば自身の活動の幅も広がるかもしれない。
ここではそれらのメリットデメリットの話は割愛する。

さて本題。デザイナーとは一体何者か。

SNS等で見かける話の多くがWeb業界に絡んだデザイン業務が中心になっている。
かたや、グラフィックデザイナーやアパレル系のデザイン、プロダクトやエディトリアルといった様々なデザイン職もある。

それら全て手段も目的も違ってきたりもするし、あるいはブランディングという横断的ですべてが繋がった業務範囲になったりもする。
そんな中で、「デザインとは〜」と一括に話すことの危険性を感じている。

「デザインは課題解決」のように一言に収めて説明することもあるかと思うけど、それはあくまで手段としてのデザインであって、それ以外で解決できることだってある。

本当に制作を前提としたデザインじゃないと解決できないのか。
リデザインがどうしても必要なのか。
他の解決手段はないのか。
そういった話も含めて提案することだってある種のデザイン業務になり得る。

だから「○ヶ月で〇〇円稼げます」と言う話はきっと現実的じゃない。〇〇円稼ぐためにどれだけ習得時間がかかるのか。わずか数ヶ月でそれだけのスキルや知識を得られるなら、そもそも誰でも出来る仕事に成り下がり儲かることなどない。そしてそういう人たちを増やすことで価格競争に拍車をかけるだけだと去年の今頃から言ってきたけど、中にはそれを推奨する人達もいる。有料のサロンやコミュニティをかんたんに提供する人達も増えた。

もう一回原点に戻ろう。

あなたの課題はなんですか。
どうすれば解決できますか。
それの最善手がデザイナーになることならば一緒に頑張りましょう。

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