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自宅サバイバルのススメ

来週は3.11から13年。
来年からは元日も防災の啓発日になるのかと思うと、なんだかやるせない気もします。けれどハレもケも問わずに襲来するのが自然災害というものだし、歯磨きを毎日やらなきゃ虫歯の予防と言えないように、万一の備えは日常生活でこそ見直しておくべきことなのでしょう。

避難に関しても、都市部の耐震がしっかりしている住宅等に住んでいる人は基本的に在宅避難となるにも関わらず、その認識を持っている人は案外少ないんですよね。

在宅避難を可能とする自宅の条件

地震の揺れに強い建物。2000年6月以降の建設であれば構造的な被災リスクは低い。それ以前であれば、耐震診断や耐震補強を行う必要がある

土砂災害や豪雨災害に強い建物。崖の上下、海や川のそば、避難する道が1つしかない建物は、被災後、自宅の安全が確認できるまで避難所で生活する方が良い

出典:日本財団ジャーナル


有事の際に慌てないようにするには、実際に自宅でシミュレーションしてみるのが一番、ということで自宅で「もしもシリーズ」をやってみました。

在宅避難シミュレーション


今回我が家では、「もしも24時間インフラが止まったら」という設定のもと、非常食や備蓄は実際どの程度役に立つのか?を検証してみました。
(実際にはこの在宅避難の手前の段階で、地震や台風による家具の倒壊・浸水・強風による屋根や窓ガラスといった災害の直接被害への対策が求められますが、今回のシミュレーションでは、その後の在宅避難を想定しています)


<ルール>
・期間:24時間
・電気・ガス・水道全て使えない想定
・備蓄でお風呂のお水は貯水してたということにする
・wifiも使えない(4Gは使える)
・ケータイ・PCも充電されている分は使ってよし
・トイレは断水してるけど配管等に不具合がないのでバケツで流せる想定

ちなみにこれを実施したのは真夏の8月。というのも災害で致命的なのは暑さ・寒さへの対処だと思ったからです。地域的にも冬場は最大限厚着して布団を被れば寒さを凌ぐことはできそうですが、暑さで死人が出るような昨今、真夏に地域一帯の電気が突然使えなくなるとどうなるのか。そんな検証をしてみたかったのです。

で、どうだったのか

結論から言ってめちゃくちゃ有意義でした。具体的に何が足りない、どこまでなら対処できうるか、考えるとても良い機会になりました。考察したことを項目ごとにまとめてみます。

<室温(湿度計なかったので湿度は不明)>

真夏の自宅サバイバルは熱中症に気をつけないと、ということで窓と玄関を開けっぱなしにしようと思いましたが、我が家の場合は外気の方が暑く、開けっぱなしにしているとみるみる室内温度が上昇することから、外気をなるべく入れないように作戦変更。室内は24時間変わらずほぼずっと30度でした。

<水>

我が家には12本(2ℓ)の備蓄水がありましたが、ほぼ使い切りました。最初はトイレの水で果たしてどれぐらい使うのか確認したところ5ℓ必要でした。大人2人で一日10回ぐらいトイレに行くので、これだけで50ℓ。あと洗面や簡単に食器を洗う、シャンプーにも挑戦したのであっという間に備蓄水はなくなってしまいました。お風呂にためてるお水だけでは乗り切れないことも(当たり前ですが)考慮して備蓄用の水を用意しないといけませんね。
飲料水は3ℓぐらいでした。夏でも意外に少ない、というのが個人的な感想。

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生活用水は断水前ならペットボトルを購入しておかなくてもポリタンクを数個買っておくだけで在宅避難となる前に水を溜めて置けるのでGood。

<ガス・食べ物>

お水で戻せる非常食があったので、3食のうち1食はそれを食べたのと、シャワー用のお湯も1ℓ沸かしただけなので、ガスはそこまで使いませんでした。夏と冬とでは異なりそうですが。
けど、用意してた非常食がまずくてテンション下がりすぎたので、あと2食は自炊しました(パスタとかパンとか冷蔵庫にあるもの)もはや非常食は5年とか持つやつではなく、日常的に食べるものを多めにストックしておく方が良いのでは?とも思います。
食べ物で重要なのは、非常食ももちろんですが、冷蔵庫のものをいかに腐らせないかという視点ですね。数日の在宅避難だとまずは冷蔵庫のものから食べなきゃ!となるので、ガスコンロなど火を使えるようにしておくのはマストですね(我が家は冷凍フルーツとか生鮮野菜がとても多い・・)

最近のクーラーボックスはめちゃ進化しているので、最低限傷ませたくないものはこっちに移して生鮮食品を維持しながらサバイバルできると食卓が豊かになります。


<電気>


やっぱり電気の力は偉大。昼間でも薄暗いだけで何もかもやる気がなくなるという状態(動くと暑くなるのもあるけど)
そして懐中電灯よりも自転車のライトが家の至る所にひっかけら
れるので重宝しました。(風呂場のライトにもなりました)
ポータブルLEDライトっていくつあってもやっぱり蛍光灯にはかなわないので、ソーラーパネルの電池等も考慮して今後の検討材料にします。
実際の災害時は家族一緒にいないケースもあるだろうし、情報収集にPCやケータイが欠かせないですが、充電していればなかなか減らず、1日やそこらは余裕で耐えられそうでした。(日中やることなくて テザリングしながら映画見てもPCは充電そんなに減らず)

ポータブル電源、Amazonのタイムセールやってる時に絶対買いたいものリストに入れました。(なんと、今日(3/5)までやってるじゃん!!)


とにかくみんなにオススメしたい、自宅サバイバルシミュレーション


今回やってみて、防災の意識としては日頃からそれなりに持ってるしある程度備えられているつもりでしたが、一般的に「備蓄セット」として売られているものを持っているだけでは実用性はなく、「自分たちの日々の暮らしにカスタマイズした備蓄や備えをそれぞれの家庭で考えてやんないと意味ないのね」という当たり前にして大きな学びを得ることができました。


我が家の仮想避難生活が終わった瞬間に入れたクーラーは格別でした。春が来る前に、冬バージョンもやってみたいね。


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