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2022 天皇杯 準決勝 鹿島アントラーズ戦 観戦記

 福岡を延長戦の末下し、クラブ史上初の準決勝進出を決めたヴァンフォーレ甲府は、2016年以来6回目の優勝を目指す鹿島アントラーズと対戦しました。

1.試合前

 東京駅から高速バス「かしま号」に乗ってスタジアムまで向かいました。私が東京駅に着いたのは14時前でしたが、その頃にはスタジアムに向かおうとする人で長蛇の列が形成されていました。

長蛇の列が4~5列ほど形成されていました

 あまりに人が多く、これキックオフに間に合うかなと思ったので他の手段で行けないかなと探してみましたが間に合いそうな手段がなかったのでこのまま待ち続けました。このまま待つこと約1時間弱、バス会社さんが臨時便を出してくれたおかげでそれに乗ることができました。

15時発の前に出る臨時便に乗ることができました

 なんとかバスに乗車し、スタジアムに向かいました。乗って早々首都高に入りました。大型バスに乗って首都高を通るのが学校の遠足のように感じ、懐かしい気分になりました。バスは東京の都市部を抜け、千葉に入りしばらくすると、都会的な風景から田園風景に変わっていきました。千葉には都会なイメージがあったので、中心から少し離れただけでこんな田んぼ畑ばっかりの景色になるのかと驚きました。その後、利根川を渡り茨城県に入り、潮来ICで高速を降りました。このバスは直行便ではなく、他の所を経由しながらスタジアムに向かうので時間がかかり、本当に間に合うかなと少し不安になってきましたが、試合開始15分前くらいに到着することができました。

ジーコ像

 スタジアムに到着すると鹿島アントラーズのレジェンド・ジーコ氏の銅像が出迎えてくれました。また、その付近には往年の名選手の足形とサインがありました。

ジーコ氏の足形

 スタジアムを半周してアウェイ入場口に到着しました。入場してすぐにスタジアムグルメを買いました。この日買ったスタグルは名物のもつ煮でした。この日は雨が降っていて、また、傘が裏返ってしまうほどの強い風が吹いていて寒かったので温かいもつ煮が体に染みました。本当であればもう少しゆっくり食べたかったのですが、キックオフが迫っていたので急いで掻き込みました。もつ煮を食べ終え座席に向かうと、ちょうど選手が入場してきました。

もつ煮(500円)
もつと野菜がたっぷり入っていておいしかったです

2.スタメン

 甲府は直近のリーグ戦から変更は1人で1トップに三平選手が入りました。ここ最近のリーグ戦では4ー1ー4ー1のフォーメーションを採用していましたがこの日は従前の3ー4ー2ー1で戦いました。一方の鹿島は直近のリーグ戦から2人変更しました。両チームともベストメンバーでの戦いとなりました。

3.雑感

 序盤は落ち着かない展開が続き、前半9分に試合が止ってしまいます。現地で観ていたときには何で止っているのか分かりませんでしたが、審判団の無線機材にトラブルがあったようでした。その後は鹿島がボールを握る時間が長かったですが、甲府も保持しようとする姿勢をみせていました。その中で前半21分に長谷川選手のパスを受けた三平選手が冷静にゴールを決めますがオフサイドの判定となりました。甲府のゴール裏は決まったと思い、一瞬歓声に包まれました。そして前半37分、浦上選手のロングフィードに抜け出した宮崎選手がキーパーを落ち着いて交わし、冷静にゴールに流し込みました。ロングフィードから宮崎選手が抜け出すシーンは数試合前にもみられ、そのときは決められませんでしたが、この試合では落ち着いて決めてくれました。この試合の宮崎選手は体がキレていてやってくれるのではないかと思っていたのでうれしかったです。正真正銘のゴールが決まった後、ゴール裏は大興奮でした。
 負けられない鹿島は後半開始から仲間選手とエヴェラウド選手を投入し攻勢を強め、甲府を押し込みます。一方の先制した甲府は5ー4ー1のブロックを敷き、カウンターのチャンスを窺う展開となりました。鹿島は甲府のWBの裏を起点にチャンスを作ろうとしますが浦上選手を中心とした粘り強い甲府の守備をこじ開けることができませんでした。鹿島はFWの鈴木選手がサイドに流れたりしてボールを触り、彼を起点にチャンスを作ろうとしていましたが、個人的には鈴木選手が最前線にいた方が怖いと思うので、甲府としてはやりやすくなったのかなと思いました。その後、甲府はリラ選手や野澤陸選手を投入し、高さを入れ、鹿島の攻撃を凌ぎます。終盤にはリラ選手や鳥海選手のキープ力を活かし、本家の前でお株を奪うかのような「鹿島り」をみせて時間を稼ぎます。そして虎の子の1点を全員で守り、鹿島に1-0で勝ちました。
 この試合ではリーグ戦のようなボールを握りながら相手を押し込み、主導権を握る展開にはできませんでしたが、5ー4のブロックを敷いて全員で粘り強く守り切ることができました。いい意味でJ1にいたときのようなサッカーだなと感じました。理想を捨ててでも勝利をつかみ取ろうとする姿勢がこの勝利を呼び込んだのだろうと思いました。

4.試合後

 試合終了と同時に甲府のゴール裏は溢れるばかりの歓声に包まれました。そして選手達が挨拶に来て一緒に喜びを分かち合いました。選手達が笑顔で挨拶に来てくれるのは久しぶりだったのでとてもうれしかったです。選手とサポーターが一体となって戦っている感じが伝わってきました。

メインスタンドにいる甲府サポーターに向かって挨拶する選手達

 一方の敗れた鹿島のゴール裏からはブーイングや怒号が聞こえてきました。怒りが頂点に達したサポーターの方が監督と揉めていて騒然としていました。

 行き同様に帰りもスタジアムからバスで東京駅に帰りました。帰りの便は直行便だったためまっすぐ東京駅に帰りました。約2時間バスに乗り、22時過ぎに東京駅に到着しました。
 延長戦になって帰りが遅くなることを鑑みて宿を取っていたのでこの日は東京で1泊することにしました。この日の宿は上野駅近くだったため東京駅から上野駅に向かいました。上野駅に到着し、お腹が空いていたので近くにあった松屋で牛丼を食べました。

牛めし大盛・豚汁セット(710円)

 牛丼を食べ終え、宿に向かいました。今回泊まったのは上野駅近くにあるカプセルホテル「Smart Stay SHIZUKU 上野駅前」さんに泊まりました。2020年2月オープンの施設だったためスタイリッシュでとても綺麗でした。チェックインしてすぐに大浴場に向かいました。大浴場でシャワーを浴び、湯船に浸かりました。この日は雨が降っていて寒かったのでお風呂で暖まることができました。

お風呂上がりのコーヒー牛乳

 大浴場を出た後、ラウンジに向かいました。ラウンジには多くの漫画が並べられていたのでリラックスチェアに座って、漫画を読みました。そのようにしてくつろいでいると、1時半くらいになっていたので明日も早いしそろそろ寝なきゃと思い寝ることにしました。
 起きたのは翌朝の6時半でした。カプセルホテルでしたが快適に寝ることができました。身支度をしてチェックアウトし、上野駅から電車に乗って自宅に帰りました。

5.あとがき

 天皇杯準決勝で強豪鹿島に勝ち、クラブ史上初の決勝進出を決めました。この歴史的瞬間を目の当たりにすることができてよかったですし、このためにサポーターやっていてよかったなと思えるような瞬間でした。鹿島はリーグ戦では甲府同様に調子が良くないとはいえ、タイトル奪還に燃えているだろうし、今年獲れるタイトルも天皇杯しかないから尚更本気で向かってくるだろうし、厳しい戦いになるのかなと思っていたので、その鹿島に勝ったことに驚きましたし、正直まだ実感がわかないです。また、それと同時に鹿島を上回るほどのものをみせた選手達はすごいなと感じ、そんな彼らを応援していることを誇りに思いました。

 私が本格的に甲府を応援するようになって10年くらい経ちますがこんなに早く3大タイトルが手に届きそうな所に到達するとは思いませんでした。日本一を決める決勝の舞台に立てるというだけでも十分素晴らしいことですが、どうせやるなら聖杯を掲げたいです!人口80万の小さな県のサッカーチームが日本の頂に登る・・・ 俺たちのチームが日本一になる・・・ こんな素晴らしいことは他にあるのだろうか・・ 10.16。日産スタジアム。山梨・甲府の誇りとプライドを胸に戦う選手達を山梨一体、いや超山梨一体となって(秋田の監督みたいですが笑)応援したいですね。勿論私も歴史的瞬間を目に焼き付けるために日産スタジアムに行きます!・・がその前にリーグ戦に目を移せばまだJ2残留が決まっていないので、次節岡山に勝って残留を決め、満を持して広島と戦いたいです。

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