2022 J2第39節 栃木SC戦 観戦記
前節、終了間際の劇的なゴールで大分に敗れ、泥沼の5連敗を喫したヴァンフォーレ甲府は今節、勝ち点42で並ぶ栃木SCと対戦しました。
1.試合前
この日は高尾駅から鈍行を使って甲府駅に向かいました。車窓からは秋の甲府盆地の景色を眺めることができ、青い空と山々やぶどう畑の緑のコントラストが映え、いつみても素晴らしい景色だなと思いました。
電車に乗ること約2時間、甲府駅に到着しました。甲府駅からはシャトルバスに乗って小瀬に向かいました。小瀬に向かうバスの乗り場の隣に、イオンモールに向かうバスの乗り場があり、イオンに向かうバス乗り場の方が列が伸びていて少し寂しい気持ちを感じました。
シャトルバスに乗り約15分で小瀬につきました。晴れているときの秋のデーゲームはとても気持ちよく、個人的には1年の中で1番サッカー観戦に向いている季節だと思いますが、この日は10月というより初夏を思わせるような暑さで、選手も観客も大変だろうなと思いました。
小瀬に到着後、スタジアムグルメを買いました。この日買ったスタグルはすた丼とふじざくらポークを使用したウインナーでした。ウインナーはこの日初めて食べましたが、肉汁が多く、肉の厚みも感じられおいしかったです。ビールが飲みたくなるような味だったので今度はビールを片手に食べてみたいなと思いました。
スタグルを食べているとピッチではマスコットショーが行われていました。この日のマスコットショーでは今流行りの「きつねダンス」やそれの派生版みたいなダンスを踊っていました。
2.スタメン
甲府は前節からスタメンを1名変更し、鳥海選手に替わって宮崎選手が入りました。一方の栃木は前節から6名変更しました。守備の要であるカルロス・グティエレス選手やチームトップの得点をあげている矢野選手など多くの主力選手が欠場していました。
3.雑感
甲府はボール保持時、通常の4ー1ー4ー1からSBが高い位置を取り、荒木選手と山田選手がダブルボランチのようなポジションを取り、シャドーのような位置に宮崎選手と石川選手が入り、長谷川選手がトップ下のような位置に入り、4ー2ー3ー1となるような可変をみせていました。一方のボール保持時は前から積極的にプレスをかけるというよりは4ー5ー1でブロックを組む形となっていました。
対する栃木はボール保持時、WBを高い位置に上げ、3ー2ー5のような形となっていました。ビルドアップは3CBと両ボランチでボールを動かし、1トップの宮崎選手に当ててそこからシャドーが絡む形が多かったです。
甲府の狙いの一つに栃木のWBの裏を突いていくことがあったのではと思いました。特に甲府の左SHに入った宮崎選手が栃木WBの裏に抜け出し、そこを起点に攻め込むシーンがみられました。
試合は両チームがボールを握り合う展開が続きましたが、前半の30分くらいから甲府が押し込む展開となりました。甲府の両SHが中に絞り、中盤で数的有利が生まれるため栃木の中盤の選手はその対処に困っていた印象がありました。甲府のボランチの選手に栃木のボランチの選手がプレスに行くと中に絞った長谷川、宮崎選手がフリーになるのでそこに縦パスを入れて彼らが前を向いて仕掛けるシーンが何度かみられました。このように押し込む時間が増え、チャンスが何度か訪れましたが決めきれずに前半を終了します。
後半も甲府のペースで試合が進みました。甲府は人に対して食いついていく傾向のある栃木の守備を逆手にとってその裏を付く攻撃を何回か見せていました。ここでもWBが食いついた裏に2列目の選手が飛び出して起点を作る再現性のある攻撃が見られました。
一方の栃木は1トップの宮崎選手を起点にしたいところですが浦上選手がしっかり蓋をしていたため起点を作らせてもらえず思うような攻撃ができなかった印象がありました。
後半の後半の飲水タイム開けに甲府は従来の3ー4ー2ー1にフォーメーションを変更しました。しかし流れを変えられずにいると後半34分に根本選手に一瞬の隙を決められ均衡を破られてしまいます。直前のプレーで甲府の選手の足が止まり、対応が後手後手になってしまった印象がありました。その後追いつこうと攻勢を強めましたが後半40分にマンシャ選手が要らない報復をしてしまい退場となり、一人少ない状況で戦うこととなりました。セットプレーの際にはGKの河田選手も上げ、なんとかゴールをこじ開けようとするも栃木の牙城を崩せず、0-1で敗戦となりました。
4.試合後
帰りも行きと同じようにシャトルバスで甲府駅まで向かいました。甲府駅からは特急で帰りましたが、私が特急券を買おうとした頃には指定席券が売り切れてしまっていて仕方なく座席未指定券を買いました。特急に乗り、ランプが赤になっているところは座席未指定券でも座れると聞いたのでそこを探し見つけて座ったものの、すぐに座れなくなってしまったので車両と車両の間のデッキで立ち乗りすることを余儀なくされました。秋の行楽シーズンと重なったため混雑していましたが、私はそんなこと一切考えていなかったので見通しが甘かったなと思いました。そんな訳で甲府から立川駅までの約1時間ちょっとを立って過ごしました。立川から最寄りの駅までの在来線も満員電車で混んでいたので、帰りは電車で座っているより立っている時間の方が長くなってしまいました。
5.あとがき
栃木の6倍となる12本のシュートを放ったものの、数少ないピンチを仕留められ、痛恨の6連敗を喫しました。J2で6連敗となるのは2001年以来21年ぶりということが現状がいかに危機的な状況であるのかを物語っていると思います。結局のところ、決めきれない・守りきれないから負けているので、そこの精度を高めるしかないのかなと思います。今節の結果を受けて、降格圏21位の岩手との差が8となりました。ここから岩手が逆転するためには甲府が全敗し、岩手が全勝する必要があり、確率的には甲府が降格する可能性はかなり低いですが、何が起こるか分からないですし、最終節には直接対決が控えているので油断できない状況だと思います。次節の岡山戦に勝ってなんとか残留をつかみたいです。
また、その岡山戦の前には天皇杯準決勝鹿島戦が控えています。リーグ戦では思うような成績を残せていませんが一発勝負の天皇杯では関係ないので、鹿島も同様にリーグ戦の成績は芳しくなく、獲れるタイトルは天皇杯しか残っていないので本気で向かってくると思いますが、なんとか一泡吹かせて決勝に進みたいです。私も現地に参戦するので頑張って応援したいと思います。
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