【発達障害】ADHDの診断行ってきたけど質問ある?

ブラウザ検索からここに辿り着いた生きづらフレンズ諸君、はじめまして。そして日々お疲れ様なのだ。木染維月と申します。

さて、この記事をクリックするに至ったということは、少なからずADHDないしはその他発達障害の疑いがあって受診を検討されていることかと思います。

そこでこの記事では、ADHD診断に行く前にやっておくべきこと・病院選びで気をつけるべきこと・診断されたらどうすべきか等々、これからADHD診断に行きたい人向けの情報を一挙に書き連ねたいと思います。

意外とないんですよね、こういうことをまとめてくれているサイト。なくて自分が困ったので書きます。

足りない部分や補足、有用な情報などありましたらコメントの方にぜひよろしくお願いします。インターネット集合知くん、頼んだぞ。



【そもそもADHDとは何なのか】


『注意欠如・多動症(ADHD)とは、年齢あるいは発達に不相応に、不注意、落ちつきのなさ、衝動性などの問題が、生活や学業に悪影響を及ぼしており、その状態が6ヶ月以上持続していることと定義されています。 脳機能の発達や成熟に偏りが生じた結果と考えられていますが、その原因はまだよくわかっていません。』

はい。よく分かりませんね。

もう嫌ってほど調べたでしょうし、ここに来る人たちにはそんなに詳しい説明は要らないと思います。よくある「ADHDセルフチェック」みたいなやつによく書いてある特徴に当てはまり、それが生活に悪影響を及ぼしたり生活で困ったりする程度であり、尚且つそれが6ヶ月以上続くこと。みたいな。



ここから先はご存知ない方もたまにいらっしゃるので、少し詳しく書いておきますね。

ADHDといえば多動性!みたいなイメージが世間一般にあります。私もそう思ってました。
前々から「我、ADHDでは……?」と思っていたにも関わらず診断に行くに至らなかったのは、多動性については微塵も当てはまらなかったからです。

しかし!

ADHDには「多動優性型」「不注意優性型」が存在します。サイトによっては「ジャイアン型」「のび太型」とか呼んでたりします。不注意優性型の場合は、多動という特徴に当てはまらないことも多々あるのです。というか、ADHDだからといって全ての特徴に当てはまるというわけではないのです。
また、不注意優性型は多動優性型よりも幼少期に見過ごされやすい傾向にあります。多動優性の男の子なんかはその暴力性が問題視されて早いうちに病院にかかることが多いようですが、不注意優性は「不思議ちゃん」「ぼーっとしぃ」などで済まされて問題視されずに結構な年齢まで来てしまう人が多いのです。

特に女の子のADHDは見逃されやすい傾向にあります。女性ADHDについて書いているサイトは少ないですが、一番詳しく書いてあるのはこちらかと思います。↓
「気付かれにくい『女性のADHD』の10の特徴&治療に役立つポイント集」




【診断って行くべき?メリットとデメリットは?】


貴方がこの生活で困っているなら行くべき、困ってないなら行かなくても良い。言ってしまえばそれだけです。

メリットは薬です。
合う薬があれば生活は劇的に良くなるでしょう。時間は守れるし忘れ物はしないし、とにかくまともな生活が送れるようになります。「普通はこんなに簡単に朝起きられるんだ……」「普通はそう簡単にものを忘れたりしないんだ……」となります。今まで生きてきた世界にキレそう。

ただし副作用もありますし、所詮はお薬でどうにかしているだけのアレです。個人の体感ですが、発達障害の能力凹凸が社会適合に都合の良い形になる、というイメージです。

また「副作用がキツすぎて割に合わない」「そもそも合う薬がなくて効かない」などという場合も多々あります。


この記事をお読みの生きづら諸君には「もう何でもいいから救ってくれ……」という気分の方もおられるかと思いますが、生きづらさに名前がついてもそれは「名前のついた生きづらさ」になるだけです。
ADHDにしろASDにしろ、その特性に当てはまっているのなら、検索すれば山のように当事者ライフハックが出てきます。それで補えるならそれで済む話。名前がついたから何かが変わるなんてことはありません。

名前がつくことで安心する、という方は行くと良いと思いますが、そうでもなければ、投薬の意思がない限り病院には無理に行かなくても良いと思います。お財布にも優しくないし……。




【病院選びで気をつけるべきこと】


さて、ADHDの診断を受けようと思ったら心療内科や精神科に行く必要があります。そう、相手はお気持ちクリニックです。注意点が盛り沢山だ!


◎そもそも発達障害の診断を行っているか?

まずはこれ。発達障害の診断自体を行っていない病院もありますし、「大人の発達障害」という概念はまだ新しいんですよね。それ故に子供しか診断しない、という病院も少なからずあります。
県がPDFでリストを出していたりするのでそれを確認するか、病院に直接電話で問い合わせましょう。


◎コンサータを扱っているか確認する

コンサータを扱える病院はちゃんとしているところが多いです。お気持ちクリニックは本当に当たり外れが大きいですが、ことADHD診断ならコンサータを扱えるか否かでかなり当たり率が変わると聞きました。
コンサータはADHDのお薬の1つです。後で詳しく書きますが、コンサータを処方できるのは認可を受けた医師だけなのです。
必ず「そちらの先生はコンサータの処方はできますか?」と電話などで事前に確認しましょう。


◎Googleレビューを見る

いやこれ意外と大事なんだって。
精神科のレビューってあんまりアテにならないらしいんです(書き手が冷静な判断ができる状況にないことも多いので)が、「薬漬けにされました」とか「あの先生に精神科医とは思えない態度を取られました」という書き込みがあまりにも多数見られるところは遠慮願いたいですよね。こっちは生活をマシにしに来てんだよ!



◎病院名でツイッター検索をかけてみる


これは参考程度ですが。
良い病院は稀に、メンヘラ界隈同士の個人リプライなんかで「○○病院ってとこ良いよー」とか言われてたりすることがあります。
あと露骨に薬漬けだとかヤブ医者紛いのことをしてるだとか、そういうのもツイッター検索で出てくることがあります。
まぁ本当に参考程度にですけどね。


◎立地・診察日などと相談して最終決定をする

お気持ちクリニック、マジで予約が取れない。「4週間先の受付になります」「初診の方は○曜日しか取ってなくて…」、そんなんばっかり。予約はお早めに。
長く通院することにもなるかもしれませんし、とにかく初診以降も同じ先生のところに通えるか、立地に無理はないか、諸々擦り合わせて最終決定をしてください。





【診察に行く前にやっておくと良いこと】


そんなに身構えて行く必要はありませんが、「これをやっておくと診断がスムーズ」とか、「これを準備していけば当日上手く話せなくても大丈夫」とか、そういうのを紹介しようと思います。


◎ネットにあるADHDセルフチェックをやってみて、結果をプリントアウトして持って行く

ADHDの症状の中で有名なものが一通り書いてあるアレです。今はそういうのがたくさん出回っていますし、なんか項目の多いやつをやって行ったら良いかと思います。各項目について具体的なことを思い出しておくも良し。


◎セルフチェック項目以外でも「これはADHD故に起きてる生活の不具合では?」というのを自分の中で挙げておく

まぁ巷でよく言われるADHDあるあるで当てはまるのをピックアップしておく、とかでしょうか。病院で「特に何に困っているか」と聞かれることがあるので、自分が何に困っているのか把握しておくと良いでしょう。


もちろん、これらをやらないとダメ、ということはありません。診断がスムーズになるだけです。
ちゃんと自分の困り事をその場で言語化して医者に伝えられる、という人はやらなくても良いと思います。

ただ、「ネットのセルフチェックをやる」は本当に診断がスムーズになって助かったので、かなりオススメしたいです。
ちなみに私が使用した診断はこちら。(診断の際に医師から「非常に医学的な良いサイトですね。これどこのサイトですか?」と言われました。オススメです)




【診断って何するの?何話せばいい?】

診断だけなら大したことは話しません。
持っていったセルフチェックに沿って様々なことを質問され、医者が「ADHDですね」と言います。それでいいのか、精神科。

ただ正式には「知能検査」「心理検査」などと呼ばれる検査があり、より正確な診断(ASDやLDを併発していないか?など)を求める場合はそちらも受ける必要があります。

知能検査については筆者は未受診なので、受診し次第追加で記事を書こうと思います。


《病院の診断のみ(知能検査なし)でできること》

・「診断書」(学校や職場に配慮を求めるなど)の発行
・投薬治療

《病院の診断のみではできないこと(知能検査が必要)》

・障害者手帳の発行、障害者年金の申請


※未成年の方へ
「投薬治療」、「知能検査(心理検査) 」では保護者の同意が必要となり、心理検査では第三者証言が必要になるため保護者にも質疑応答が行われます。つまり保護者の同伴はほぼ必須と考えていただいて良いでしょう。
病院によっては、未成年のみで受診の相談に乗ってくれるところもあります。どうしても保護者の同意が得られそうにない場合はそういう病院を探して相談しても良いかもしれません。




【投薬ってするべき?どういう薬があるの?】


ADHDの薬は「コンサータ」「ストラテラ」「インチュニブ」の3種類があります。

コンサータだけは認可を受けた医師でなければ処方できません。3種類の中で唯一即効性があり、覚醒剤と一部成分が共通していることでたびたび処方が問題視されています。筆者は飲んだことないです。
ストラテラは(人によりますが)日中の眠気などによく効きます。というか全体の覚醒レベルが上がります。夜の眠りが浅くなる、食欲不振、喉の乾きなどの副作用があります。
インチュニブはもともと血圧の薬だったそうで、血圧を下げてくれるらしいです。ADHD特有のイライラとかに効くんでしょうか。筆者は合わなかったのでよくわかりません。日中眠くなる、身体がだるくなるなどの副作用があります。

いずれにしても合う合わない、効く効かない、効いたとしても副作用で継続して飲めない場合もあるなど人によって様々なケースがあります。医師と相談して色々試してみると良いでしょう。


体感ですが、飲まなくても良い環境下(長期休みとか)なら飲まない方が人生楽しいです。あくまで個人の意見ですが……。





【発達障害当事者あるあるを活用しよう】


薬を飲まなくても当事者あるあると当事者ライフハックだけでどうにかなるケースも沢山あります。


インターネット全盛のこの社会、ちょっと検索すれば山ほど当事者ライフハックが出てきます。

個人的に助かったのは、
「どうしてもやる気が出ない時、ADHDのワークメモリの少なさを逆手に取って『あーーー』などと発声し、発声という作業だけでワーメモをいっぱいにすることで『作業したくないなぁ』という気分を打ち消し作業に取り掛かる」
というバグ技みたいなやつです。ツイッターで見た。

ネットにはこういうのが沢山ありますので、投薬したくない/投薬したけど合わなかった、という人はこれらを活用してみると良いですね。

当事者ライフハックまとめみたいな記事もいつか書けたらいいな(言うだけならタダ)。




【最後に】

《次回予告》

無事に(?)ADHDと診断され、数週間後には投薬の相談も済ませた木染維月。

「よォし、これを飲んでまともな人間に擬態するぞ!」

と意気込むも、予想だにしなかった副作用の数々が木染を襲う。えぇーーーーッ、アタシ、どうなっちゃうのォーーーーーッッッ!?

次回、「【発達障害】ADHDの投薬治療したけど質問ある? 〜ストラテラ編

デュエルスタンバイッッッッッッッ!!!!!!!!!!!

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