年中無休note

子育て1コマ漫画エッセイ『年中無休』 no.19『巨大なベビーカー』

子どもが生まれた時、妹から使わなくなったベビーカーをもらった。いくらで買ったのかは知らないが、外国製、高そうだ。安定感がハンパナイ。これに子どもを乗せて押していると、100%ぐっすりスヤスヤ寝てくれる超優れもの。メーカーは安定感を1番に追求したのだろう。そのためか、とってもデカく、重い。説明書には、折りたたむと片手で楽々持ち運べるとうたっているが、私が非力なのか?とてもじゃないがこれを持ち、子どもを抱え、階段を登るのは不可能に近い。

サイズ的に、住んでいたマンションのエレベーターに乗せるのには一苦労だった。対角線上に入れないと乗り込めない。で、どれくらい大きかというと、二つ折りにしても一人暮らし用の冷蔵庫ほどの大きさ。タイヤは3つあり、直径約30cm。

そんな、少し厄介なヤツであったが、子どもが突発性発疹を患った時は、大活躍であった。抱っこしても泣き続ける子ども。困り果て、ベビーカーにいきついた。アイスノンを頭の下に敷き、乗せて出発した瞬間機嫌がなおった。ありがとう、妹!天を仰ぎ、遠くに住んている妹へ感謝の念を送った。

そんなベビーカー。便利だったが、バカデカイこともあり、使うのはもっぱら散歩や近くのスーパーなど。
 
使っていると、それまで普通にしていたことができなくなった。まず、通路が狭い小さめのスーパーには行けなくなり、エレベーターのないところは、2階に買いたいものがあっても断念。駅の改札も幅の広いところしか通れない。ベビーカーひとつで、不便さを諸々体験した。よく人の身になって考える、と言うが、なかなかゼロから想像するのは難しい。自分が困ったなぁ、と思った時こそ人に優しくなれるキッカケになるのだなぁ、と思った。


NEWS

2018年7月21日(土)〜29日(日)
9:00〜17:30
熊取交流センター(煉瓦館)体験ホール
入場無料 >>詳細


発行・一コマ漫画・テキスト・編集・ はまのゆか 2018年7月20日

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