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お受験は親の受験

よく、幼稚園、小学校受験にいいのは〇〇のお教室などと噂が流れる。半分あたっているけれど、半分は間違っている。なぜかというと、大前提にあるのは、受験をしにいく相手は

学校

であり、

教育機関

だからだ。しかしながら、それを忘れてしまっているご両親がいかに多いことか。


私立は国の学習指導要領に沿って指導する必要はない。
(正確には則ってはいるのだが、それをベースに色を出している)
が、教育機関であることには変わりない。


試験問題が自由に作られているわけではない。
とある学術的に認められたものをベースに、もしくは参考にして作られている。
その視点から見るとなるほどなと思うし、やはり作るのは教員なのだと感服する思いである。


問題の色は各学校の理念に沿ったものではあるが、教育者側の視点からみれば、基本的にはよくよく練られた良問のオンパレードである。




とはいえ、そんな観点に着眼する人間なんて、教育を齧った人間くらいなものなので、一般的には知られていない。が、念頭に入れておくと試験問題の傾向を紐解くことができるので、親としては色々と子育てが楽しくなる観点のように思う。






幼稚園試験3保はほぼ親で決まる。
2保は個人差が現れる年齢だから子ども2割、親8割。
小学校は個人差をみる年齢だから子ども4〜6割、親6〜4割(学校の方針で変わる)


………といわれるものの、考えてみてほしい。幼児が親の想いなしで、自ら受験を考え、準備し、主体的に行動できるだろうか?

光る子どもがいるとすれば、本人の元々持っていた能力もさることながら、親の手の入れ方が素晴らしかったということになるわけで…、結局は子どもを通して親を総合的に見ているのである。


確かに、9月から11月に親子ともに神がかった仕上がりとなれば合格できる世界ではあるのだが、子どもを無視して良い点数をとるという形だけにとらわれる家庭は入学後ほぼ沈む。遺伝的に地頭がなければ、10歳頃には致命的になる。


だからこそ本人を見極めて(といっても幼児なのでまだまだ表に出てこない資質はごまんとあるのでこれが難しい)、着実に、進めていくことが大事なのである。親と子どものパーソナリティを無視して、決して欲目で学校選びをしてはいけない。


お教室選びも合格率が高いからではなく、きちんと子どものことを抑えた上でしっかりと面倒を見てくれるところが長い目ではいいように思う。


ついでに、園選び。今となっては〇〇の幼稚園にいけば受かりやすいは都市伝説でしかなく、〇〇の幼稚園に行く子どもがたまたま私立向きのしっかりとした家庭が多いから受かりやすいだけであって、今の時代、保育園だろうが幼稚園だろうが、家庭がしっかりしていれば正当に評価してもらえる。そう、全ては、家庭。



変な情報に惑わされることなく、しっかりと子どもと向き合ってほしいなと思うのは、短い期間ではあるが教育畑を齧った人間としての視点からにすぎない。

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