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最大450万円!?ZEH補助金攻略

皆様こんにちわ。

株式会社HARMONYの山本航聡(やまもとこうそう)です。

本日は先週からの引き続きで太陽光発電システムの続編「太陽光発電システム+蓄電池をつけた場合に収支はどうなるのか?」をお届けしたかったのですが、4月26日よりZEH補助金の公募が始まりまりますので、急遽そちらの内容に変更させていただきます。


今回この事業はSIIという環境共創イニシアチブという一般社団法人から補助金を出しています。
国と比べて予算額が少なく、早く予算を使い切ってしまう可能性もありますので、該当する方は早めに申請して補助金を受けれるようにしてください。

まず、こちらの事業は今している子育てエコホーム事業との併用は出来ません。

▽子育てエコホーム過去記事はこちら▽

ですので、この事業はどちらかというと子育てエコホームの対象じゃない世帯向けとなっております。
又、最近何かと聞くZEH住宅についての解説や補助金の概要を本日はしていきたいと思います。



補助金対象住宅


ZEH
ZEH+
NearlyZEH
NearlyZEH+など
聞き慣れてなく、ややこしいですね。
まずはこの辺の事をお勉強がてら整理しましょう。

ZEHとは


「ネット・ゼロ・エネルギーハウス」の略で、家庭で使用するエネルギー消費と太陽光発電システムなどで創る再生可能エネルギー量が1年間で見て0以下になる家のことです。

ただし、使うエネルギーより創るエネルギーの方が多いからといってZEHにはなりません。
いくつかの基準がありますので見ていきましょう。

1.ZEH強化外皮基準(地域区分1~8地域の平成28年省エネルギー基準)を満たした上で、UA 値[W/m2K]を0.4〜0.6以下に抑える

2.基準一次エネルギー消費量から 20%以上の一次エネルギー消費量削減

3.再生可能エネルギーを導入(容量不問)

4.再生可能エネルギー等を加えて、基準一次エネルギー消費量から100%以上の一次エネルギー消費量削減

それぞれ説明していきますね。 



1.日本は場所によって省エネ地域区分というので分けられています。寒いところ程数字が小さくなり、温暖なところは数字が大きくなります。つまり北海道は地域区分1で沖縄は8という事です。

三重県は一部5地域ですが、23号沿いにある市町村はは6地域ですので、UA値(外皮平均熱貫流率)は0.6以下が基準となります。

2.これもちょっと分かりにくいですね。
一次エネルギーとは自然から生まれるエネルギーの事で、石油や石炭、天然ガス、太陽光が該当します。
二次エネルギーはこれを転換・加工して得られるエネルギーで電気やガス、都市ガス、灯油などが該当しまするのですが、住宅の場合は全部一次エネルギーの単位に変換して計算をしています。

なので、住宅における一次エネルギー消費量というのは、空調・給湯・照明・換気の設備機器の消費量という事です。

色々書きましたが、この太字のところだけ理解してくれれば大丈夫です笑

エアコンや給湯器、照明、換気システムなどを省エネの機器を使い従来より20%消費量を削減し、HEMSなどでエネルギーの見える化が出来ていればクリアです。
※一次エネルギーを表す「BEI」という基準があり、
「設計一次エネルギー量」から「基準一次エネルギー量」を割るとBEIが求められます。


3.容量は問わないので再生可能エネルギーを用いた自家発電を行うというものです。
再生可能エネルギーにはバイオマスや風力もありますが、太陽光が1番現実的なので、太陽光発電システムを搭載して下さい。



▽参考までにこちら太陽光発電の投資シミュレーションです▽


4.こちらは1〜3を用いて1年間のエネルギーの収支を0以下にしてくださいという事です。

例えば省エネ機器で20%削減できたら、残りの80%を再生可能エネルギーで補ってゼロ又はマイナスに出来ればZEH住宅となります。

以上がZEHの基準となります。

ZEH+とは

ZEH+はZEHよりも更に上の性能が求められます。

1.ZEHの基準を満たしている。

2. 省エネ基準の1次エネルギー消費量よりもさらに25%以上削減している。

3. 次の3つの要素のうち2つ以上を採用。

①外皮性能の更なる強化(具体的には、UA値が1~2地域で0.3以下、3~5地域で0.4以下、6~7地域が0.5以下であること)
三重県津市は0.5以下ですね。

②高性能HEMSの導入

③電気自動車を活用した自家消費の拡大措置

上記がZEH+の基準となります。

NealryZEHとは

NealryZEHは狭い都市部などの住宅環境に配慮したうえで、年間のエネルギー消費量を可能な限りゼロに近づける住宅のことです。

具体的には、日射量が少ない地域や寒冷地、多雪地域、屋根面積が限られている住宅などによっては、十分な大きさの太陽光発電を搭載できず、多く発電できない場合があります。

そのため、「創エネ」の基準がZEHと比較して低くなっている、ZEHに近い水準を目指した住宅のことをいいます。

どちらも太陽光発電などのエネルギーをつくる設備の導入は必須ですが、Nearly ZEHはエネルギーの削減率がZEHの基準よりも低く設定されています。

ZEHの削減率が100%以上であるのに対して、Nearly ZEHは「創エネ」を加えたエネルギー消費量の削減率が、75%以上100%未満と定められています。

https://www.homes.co.jp/cont/money/money_00592/#

上記がNealryZEHです。


はい、じゃあここまでZEHの定義を分かってもらえたと思うので、補助金のお話をしていきましょう。

冒頭にも申し上げましたが、今回は子育てエコホームとの併用は出来ません。

子育てエコホームの対象となる方が19歳以下のお子様が見える子育て世代かご夫婦のどちらかが41歳以下の若者夫婦世帯になるので、該当しない方はZEH補助金を目指してください。

ZEH補助金概要

事業内容
「2024年の経済産業省と環境省のZEH補助金」
公募開始
2024年4月26日
締切
2024年8月30日
完了報告
2025年1月31日

補助金額

ZEH、NearlyZEH 55万円/戸+α
ZEH+、NearlyZEH+ 100万円/戸+α
となっております。

これでも相当お得なんですが、更に補助金が加算されるので+αを見ていきましょう。

上記の3つの項目を全てクリアすれば+25万円
2つであれば+10万円

難易度高5つの+α

更にこの上記の5つでそれぞれ補助金が出ます。
1つずつ見ていきましょう。

①蓄電システム
こちらはまだどんな蓄電池かは発表されてなかったのですが、26日までには発表があると思います。

②直交集成材(CLT)
住宅でよく使う木は集成材と言いまして、薄く切った木材を接着剤で貼り合せて1枚の板にした材料のことです。こうする事により、安定した品質と高い強度、無垢材と比較して価格が安く、広く使われております。

一方このCLT材はひき板を繊維方向が直交するように貼り合わせていて、木造でありながら、集合住宅や、大開口の店舗に使えて、コンクリートのように養生期間も無く工期も早いので今注目されている建材です。
又、広く流通すれば国内産の木材自給率を上昇させることが出来、林業の問題も解消できるといった事から今回補助金対象に入りました。
ただ、すごく高いです。

③地中熱ヒートポンプシステム
これも中々聞き慣れない言葉というかCLT同様、未来の工法なので、あまり馴染みがないんですが、地中熱というのはどの季節でも一定です。
三重県で大体17.18℃くらいです。地中熱がある深さ10から15メートル程、穴を掘りそこに熱交換器を入れ、ヒートポンプによって、外気温が暑い夏場には、屋内の熱を地中に運んで熱を出して、冷房し、逆に気温が寒い冬場は、地中の熱を屋内に運んで暖房するという最新の技術ですね。

もちろん素晴らしいものではあるのですが、90万円の補助金じゃ全然合わないです。一般的にはまだまだ300万円程かかると言われております。

④PVTシステム
これも難しい言葉ですね笑
分かりやすく言うとこれは先程の地中熱の太陽光バージョンです。
屋根をソーラーにつけて自家発電しますよね。
その時にこのソーラーパネルは太陽熱で70℃以上になると言われております。その熱を使って給湯器などのお水を温めるというシステムです。これも想像通りお高いです。

⑤液体集熱式太陽熱利用システム
これも④と考え方は同じなんですが、屋根や壁に集熱器というものを設置し、そこに空気を通して、太陽熱で温まった空気を床下に運び床暖房の代わりをしたり、室内に循環させて暖房に利用したり、給湯器の水も温めたりする事が出来る技術です。

はい、この5個はちょっと先の省エネって感じですね。

ただ、これを全部該当したらなんと最大450万円の補助金がうけれます。

でも、全部すると工事費の追加で1000万円以上は軽くするんですどね笑

私の感覚では、ZEH+のハイグレード仕様で125万円の補助金。あっても蓄電池をつけて20万円のプラスが現実的なんじゃないかな?と思います。

前回も申し上げましたが、この補助金はハウスオーナーが受け取るものなので、もし貰えなくても住宅会社に責は問えません。
ですので、うっかりが無いように担当者と二人三脚で進めて、この補助金を使って少しでも有利に夢のマイホームを建ててください。

最近いろんな補助金が出てきて、頭の中整理するのが大変かと思いますが、なるべく有益で分かりやすい記事をこれからもあげていきます。

新築をご検討中の方に少しでも参考になれば幸いです。

株式会社HARMONY
山本航聡(やまもとこうそう)

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