円空シンポジウムに参加してきました。
8月8日、円空ゆかりの地である岐阜県関市で開催された「円空シンポジウム」にてワークショップと作品展示をしてきました。
円空とは江戸時代の僧侶であり仏師で、生涯に12万体もの仏像を彫ったといわれています。円空が彫った仏像は「円空仏」と呼ばれ、多くはその辺に落ちているような木っ端などに最小限の切り込みを入れて作られた素朴なものです。一般的な奉る仏像とは違い子供が投げて遊んだり、川で浮き輪代わりにしたりと、かなりフレンドリーな仏像だったようです。
私の作品「うまい仏」は、「円空仏」を現代的に解釈したものでもあるということもあり、今回のシンポジウムに参加する運びとなりました。
洞戸円空記念館(岐阜県関市)。山の中です。円空仏を多数所蔵している高賀神社に隣接。
ワークショップの道具。うまい棒、電動ヤスリ、筆、お盆、うまい棒立て
小学生男子たち。超盛り上がってました。
関市長もいらっしゃいました。
関市職員の革部さんたち。「革円空」というものを作っているそうです。
その時食べたいと思う「うまい棒」を選んで彫ります。子供にはコーンポタージュ味が人気でした。
同じくシンポジウムに参加されてた俳優の井浦新氏に「うまい仏」の解説。
「うまい仏」について
「うまい棒(スナック菓子)」に仏像を彫る作品。スナック菓子を素材とする作品シリーズの1つで、2008年から現在まで700体以上を制作。制作のきっかけは祖父の死の際に仏教的なことを体験したことによるもので、作者にとって非日常的だった「仏教」と日常的なものとしての「スナック菓子』とを共存させてその時の感覚を作品化している。全てのものに神が宿るというアミニズム的思想や、”ものの哀れ”などの儚さを愛でる日本的な感性を「スナック菓子」という素材を用いることで、同時代的かつ”ため口”で語られるような表現のあり方を思考する作品。またこの作品は円空仏を現代的に解釈したものでもあり、円空仏の特徴として、その辺に落ちている棒切れを素材にしていたり子供に親しまれていたという点から、子供に身近な棒状のスナック菓子「うまい棒」を素材に仏像を彫ることで現代に再現している。
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