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曲小話11『IEDE』

はじめまして、もしくはいつもありがとう。koshiです。
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庭先、木漏れ日

前向きな旅立ちの話です。
歌詞で大体説明できているというか、分かりやすい曲かもしれない。
分量が多いのもあるかな。
今見ると非常に良いポップだなと思う。
"取りこぼした時間を背に祈る" とか、
自分に刺さり続けている部分も多くて、
今でも「あー、これはIEDEで使った言葉だな」
ってなってやめることはままあります。

これ、cadodeの曲のなかでもかなり私小説寄りで、
個人的な話なんですよね。ファンタジーっ気がない。
あんまり私情を話すのもなんだけど、
他に書くこともないし、
ここを見てくれている人はいくらか知っていることだと思うので、
ちょっとばかし。

16歳のときに母がガンで亡くなったんですけど、
最後まで自宅で療養を続けました。
我が家の愛犬バジル(当時は子犬)もいたし、
母と父はとても良い選択をしたと思っています。
最期も家族全員で迎えることができました。
まあこの時の話は、いつかまたどこかで。

重要なのは母がずっと家にいた、ということ。
今でも実家に帰って、
庭先や天井をぼんやりと眺めていると、
母が見守ってくれている気がします。
墓は別のところにあるんですが、
なんだかそこにはいる気がせず、
実家の方が存在を感じるんですね。

だから実家を出た時、色々な感傷がありました。
既に仕事で心身をやってしばらく経っていたけど、
せめて母にだけは胸を張れる人間でありたいと思った。
時間は一方通行で、覆水は盆に返らない。
それでいいんだよね。
たくさんの後悔を連れて生きていくこの瞬間に、価値があるので。

ちなみに。
琵琶の種は子供のころ庭に飛ばしたら木になりました。実話。

次は12曲目『TOKYO2070』です。よろしく。


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