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「安心」「安全」な居場所を世界中につくる、ということ


大学の同級生を亡くしている。

人づてに聞いたことだったけど、自殺。

社会的に見たら「クズ大学生」と呼ばれてもしょうがないやつだった。

授業には徐々に出なくなって、適度にバイトをしつつ、家でアニメばっかり見てるような。


学部とサークルが同じで、スケジュール的につかまりやすかったから、そいつとは1年生時、うちでいっしょによく飲んでいた。

いつものようにお酒を飲んで、そのまま何人かうちに泊まらせた翌朝、僕はめちゃくちゃに発熱していた。

他の友達は朝早くに帰ってたけどそいつは授業に出る必要がない(?)からうちにいて、僕が発熱したことを伝えるやいなや家を飛び出していった。

数分して帰ってきたと思ったら、ポカリと薬を買ってきてくれた。

当時の僕の家は20分くらい「マジか」って勾配の坂を登ったとこにあった。そして薬局とかは坂の下にある。

そいつはチャリで坂を降りて、登って、薬とポカリを買ってきてくれた。

社会的には「ダメ」だけど優しいいいやつだった。


そいつが大学に行かなくなった理由は、通っているうちに通う意味がわからなくなったから。学びたいことが他に出てきたから、っていうのもあった。

学部を移動しようとしたり、学校を変えようともしてたけど、授業料免除の特待生入学だったから学部や学校を変えると多額に余計なお金がかかったり、親の経済事情や反対もあって動けてなかった。


1ヶ月に1回くらいは会って飲んで近況報告してたけど、2年生後期になった頃には、飲む機会、会う機会は少なくなっていた。

バイトをしてて、一応大学に籍があることだけは知っていた。

僕は僕でサークルが忙しくなったり他に取り組みたいことがあったりで、積極的に連絡を取らなくなっていた。

そんなある日「◯◯(その友達の名前)亡くなったらしいよ」と友達づてに聞いた。

聞いた直後は「マジか」って思っただけで腹落ちはしなかったけど、徐々に、徐々にショックを受けた。

当時はそんなに連絡を取ってなかったから「自分にできることはなかったかな、、」とか考えるのは違うけど、なんかショックだった。

「世の中生きづらいなー」と思った。

ちゃんとしてなきゃいけない空気、雰囲気が強いなー、って。


大学に行けなくなったら親にことわって辞めればいいじゃん。

精神的に追い詰められて職場行けなくなったらすぐ辞めればいいじゃん。

生活するのに家借りなきゃいけないからって働くのもバカバカしい。そのしなきゃならない生活ってそうまでしてホントに成り立たせなきゃなんないの?

海外だと大学卒業してからゆっくり進路を決めるとこも多いのに、なんで日本人だからってみんな同じタイミングで大して人生経験ない中から自分の個性引っ張り出して個性消したスーツ着て就活しなきゃなんないの?


もっと自分のペースで生きることができる世の中がいい。

努力したいと思う環境に出会えたら、努力すればいい。

そうじゃないなら、自分の生活は最低限成り立たせながら、動きたくなるまでボーッとしてればいい。


その友達は実家に落ち着いて滞在できるような状況じゃなかったから、自分で生活をしなきゃいけなかった。

なんのために生きてるのかわからないし、やりたいことが他にあるのにそっちは目の前の労働をこなさないと手に入れられなくて、でも働いた先に本当に自分の理想があるかなんてわからない。

周りからは「社会不適合者」って言われて、さらになにがなんだかよくわからなくなる。

そりゃあ、人生リタイアしてもしょうがないよなぁ、と思う。


「その友達の努力が足りない」と言ってしまえばもちろんそうだと思う。

でもそれ以前に「ちゃんと努力して生活しなきゃいけない」と思ってしまうような環境、風潮が存在してしまってることが問題。

なんでそんなに頑張って生きなきゃいけないの?

何か成し遂げたいことがならちゃんと努力しなきゃいけないよ。

でもそうじゃないなら普通にただ生きる上でそんなに苦しむ必要ってあるの?


だから僕は無条件に「安心」「安全」が保証される場所を世界中につくりたい。

あなたが生きる場所はそこだけじゃないよって思えるもの。

死ぬ間際になってもそこに行けば大丈夫、と思える場所。

何かあってもその居場所があるから大丈夫だ、って思える場所。


実際に滞在できる場所にもしたいし、web上のサービスにもしたい。

まだまだ形にはなってないけど、僕のやりたいことはそういうこと。

もちろん自分が自分の人生を楽しみきりながら。


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