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英作文は英借文

授業で英作文の指導をするときに、なかなかペンが進まない生徒がときどき見受けられます。
ここではその理由を2つ挙げたいと思います。
過去の生徒作品を活用する方法と板書を使った方法を提案したいと思います。

なかなか書けない理由


1つは、何を書いたらいいのか考えが思い浮かばない
もう1つは、英語でなんて書けばよいかわからない

考えが思い浮かばない。


テーマ型の自由英作文の場合、与えられたテーマに対して考えが思いつかないということがよくあります。
まずは、授業の導入で対話を使いながら、考えを引き出します
ここをいかに楽しく行えるかで、このあとのパフォーマンスが変わってきます。主体性を引き出して、書きたいという気持ちになるように働きかけます。
そのあと、ブレインストーミングに入り、書く事前準備に入ります。
しかし、この段階でも動きが止まってしまう生徒がいます。
このときに、過去の生徒の作品を提示します。今の授業においては、1人1台端末がお陰様で整備されていますので、生徒にGoogle Classroomで資料の共有をします。
少し前までは、スマホを使わせてGoogle Driveで共有していました。
ここでポイントが1つ。英作文の下のところに、概要欄をつけておくんですね。簡単に日本語で要約するみたいな。
この利点は2つあり、教師にとっては添削しやすくなるのと、上に挙げた困っている生徒にとっては、概要欄を読んで、どの作品を読むか選ぶ手助けになり、その文章をじっくりと読む手助けとなるんですね。
そしてこう話します。「英作文英借文、この人のアイディアがいいなと思ったら、参考にしてもいいよ。」と。
そうすると、少し気が軽くなるみたいです。

英語でなんて書いていいかわからない。

この場合は、生徒の状況をよく見ます。
単語がわからないのか、書き出し(何を主語にすればいいのか)がわからないのか。他に理由があるのか。
この場合はプリントのブレインストーミングの欄を見ます。すると、こういうことを書きたいんだなというのが見えてきます。
うんうん、いい考えだね。と応援してあげて、どこまでできた?と聞きます。すると、主語がわからないとか、ここの後ろがわからないとか、具体的な質問が来ます。そこで、ヒントをあげて支援します。
ここがポイントなのですが、その教えたことを板書します。もしくは、生徒に板書してもらいます。
あらかじめ、黒板の半分くらいはそのためのスペースとしてとっています。
そして、ある程度のところで、「みんなから出た書き方の質問について、参考にしてほしいことを黒板に書いています。よかったら使ってね」と話します。
すると、同じ様な問題を抱えていた生徒たちはマネできます。似たような問題を抱えていた生徒たちは、マネしたり、さらに発展した質問を教師にします。
よく言えば「問いを発する生徒の育成」「基礎的・汎用点能力」の育成につながっているんですね。
よい表現を借りることは、ライティング能力の育成に必要なことです。
そして、教室内を質問がしやすい雰囲気にさせることができます。
○○ができなくて、悩んでいる生徒がいたら、A君もさっき同じ様なところを考えていたから、教えてもらってきて、とミニティーチャー的なこともできます。

このあとにしておきたいこと2つ

1つ


教科通信などで、おもしろい生徒作品を取り上げます。内容や文法など、他の生徒に共有します。
ここで、取り上げられるときっと自己肯定感が上がりますね。

2つ


今度は一人でできるようにします。
例えば、宿題として似たようなテーマのものを出題したり、ノートの見やすいどこかに、自分なりの英作文ヒント集みたいな感じで記録させたりします。
次の自由英作文では、自分からそのページを有効活用できるように、指示をします。

今回は主に英作文の内容面での指導のポイントの例を紹介しました。
ご覧いただきありがとうございました。


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