ウェブ解析でよく使うセグメント

ウェブ解析の中心を占めるのがGoogleアナリティクス等で行うアクセス解析ですね。
解析は漠然と全体のデータを眺めているだけではあまり発見がありません。

これは世の中の分析を例にとればわかります。
全ての人を対象に、「東京ディズニーランド好きですか?行きますか?」と聞いたらあまり面白くないためにならないデータになると思います

例えば、「浦安市民」に絞る、「1都三県とそれ以外」で比較する、年代別で比較するなどとすると傾向や理由が見えてきますね。
それと同じで、ウェブサイトに来た人を全部を母数に分析するのはあまり意味がありません。

解析においては「セグメント」という言い方をします。
このセグメント、軸が大事です。軸というのは年代別等のことです。
成果につながる発見を得る軸、仮説を検証する軸、これらを発見することがすごい大切ですが、時間がかかります。

そこで今回は私がよく使う軸を7個紹介します。

1)地域別
国別、都道府県別という軸です。
例えば解析では昔こういうことが言われていました。
「通勤時間帯は携帯でウェブサイトを見る人が多いから会社員を狙うなら8時台や18時台にメルマガを打つべきだ」という話です。
みなさんどう思いますか?
実際は「東京や大阪なら当てはまる」としか言えません。
何故なら地方は通勤時間が短いもしくは車通勤ということが多いです。
ですので、通勤時間に情報収集ということはないのです。これは実際に都道府県でセグメントして時間帯分析をすれば明確にでます。

このように地域別は重要な軸です。

2)チャネル別
ウェブサイトにどういう経路で入ってきたのか、これは重要です。
例えばウェブ広告を多くすると、全体の解析ではどうしても広告の影響を受けてしまいます。
しかし広告で来る人(=自分で探していたわけではない人)と、それ以外(自分で探していたり、紹介されてきた人など)では当然意欲や前提となる知識が異なります。
ですので「有料チャネルで来た人」「それ以外」でセグメントすることで様々な発見ができます。

3)購入した人とそれ以外
ECだと購入した人とそれ以外の人で何が違うのかの分析は大事です。
例えば閲覧したページが違うかもしれないし、チャネルが違うかもしれない。
つまりコンバージョンしたかどうかでセグメントするという考えです。
ここまではよく使われるセグメント軸です。

4)特定のイベントを起こしたかどうか
例えば、特定の動画をサイト内で再生させた人、特定の外部リンクを押した人、そういう特定の行動を起こした人に絞り込んで深く分析することがあります。

そこを踏むことが態度変容を表すような場合、このようなセグメントは色々な発見につながります。

5)ランディングページ別
ランディングページはユーザー情報やセッション情報ではないので、厳密にいうと正しい使い方ではないかもしれませんが、ランディングページで絞り込むことがあります。
検索が多い、もしくはSNSのUGCでバズるページがある場合、そのようなページから入った人とそれ以外の人では傾向、求めることが異なることが多くあります。

例えば、大掛かりなキャンペーンをやっている場合なんかもそうです。そのキャンペーン応募のために来た人と、それ以外ではエンゲージメント度合いが違うことも多い。
こういう場合に、ランディングページでセグメントすることがあります。

6)パラメータ
広告やSNS投稿等でパラメータを設定することがありますが、それでセグメントする方法です。
これ自体はよく使われる方法ですが、漠然とやっても発見は得られません。

いろいろなクリエイティブや投稿がある中で、セグメントすることを意識してパラメータをつけておく必要があります。
それにより、反応する要素別に分析ができるようになります。

7)言語別
地域別に似ていますが似ていないのが言語別です。
観光などのサイトの場合、地域別で分析することが多いですが、意外に重要なのが言語別。
日本に既にいる外国人とまだいない外国人、観光地のすぐそばにいる外国人とそれ以外では知っている知識も意欲も異なります。
地域別よりも言語別の方がサイトの改善アイディアが浮かぶことがあります。

どうでしょうか?セグメントの軸は事業の目的やユーザー分析などを元に最初に決めてPDCAを回しながら変えていくことが大事です。
そして適切なセグメント軸を持つと解析での発見が増え成果につながります。

ウェブ解析の仕事やセミナーの相談はお気軽に。


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