8月22日の日記:ストレスのこと

 暑くて忙しくてイライラする。誰も彼も狂ってきている。仕事は確実に良い方向に向かっているはずなのだが得体の知れないストレスが毎日蓄積している。ストレスはかつてないほど溜まっている。ストレスは怖い。溜まると頭や体がぼわっと熱を持ったような感じになる。その消化の仕方がわからない。さまざまな娯楽や嗜好品、性的な行為、ドラムや音楽のこと、あらゆることに頭をめぐらせたが何一つぴんとこない。消化ができなければたまる一方である。今も頭がぼわぼわと熱を持っている。流行の感冒にでもかかったのだろうか。消化する方法を無意識に探しているのだろう。一人でいると勝手に口が開き、何か喋ったりわめき声が漏れたりする。一人でよく笑う。

 かつての恋人が「ストレスは文化を産む」という様なことをいったが、これはきっと本当だ。今こうしてストレスの只中にいるとそれはずいぶん身に逼って感じられる。ストレス反応として人間は突拍子もないことをしでかすものだ。それが一時的でパーソナルな行動の範疇にあるうちはただの異常に過ぎないが、それが継続していくうちに他のストレスフルで、ある種の励起状態のようになっている個に伝染すると、それが文化として育ち始めるのだ。
身の危険を感じたミジンコが生やすツノはこの話を象徴している気がする。ミジンコが作り出すツノはミジンコの身を守るためにはまったく機能せず、ただとがっているだけなんだそうだ。昔のパンクスのモヒカンと一緒だ。ストレスを抱えた人々が産む文化が、産んだ当事者を守るためには機能しないとしたら悲しいけど、文化として育てば価値を生む。

 近所の自販機の写真を貼っておく。街にストレスが溢れている。文章が冗長になりがちだからこういう素直な表現を見習いたいものだ。しかしこの街はクソだ。


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