秋の入り口の声
夜に烏が鳴いている
何を伝える
向こうのビルに
33mの赤き光は瞬きして
向こうの月は
海底の眼に合図して
オレンジの明かりはカレーの匂い
夜に烏が鳴いている
列車の吐瀉物
遠くの影に
4.7インチの青い光はじっとして
向こうの月は
離れた土星に合図して
赤ん坊の声が響いている
発光ダイオード
コンクリートに投げる軌跡はしんとして
坂の上には誰かが立っている
ぶうううううん
秋風に混じる声は彼のものか
夜に烏が鳴いている
この光は誰のものか
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