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プレゼントはなんにする?

明日から、イタリアへでかける。
いない間は、お留守番のニンゲンがお猫さまと過ごすことになるので、そちらに心配はない。

むしろ今これを書きながらも、まいったなと思うのは、イタリアで合流する友達へのプレゼント。というか、日本でいうおみやげ。(英語圏にきてみて、あんまりスーベニアという言葉は使わないと感じている)

ひとりはポルトガルから飛んでくる韓国人。
もうひとりは南仏から車でダンナさまと息子くんとやってくる日本人。

おいしい週末を過ごすだけなのだから、と思っていたら、両方から「液体チェックインできるチケットでくる?」と訊かれてしまった。
(ヨーロッパの格安航空会社は、機内持ち込み荷物だけというチケットが基本なので、その場合は100ml以上の液体が持ち帰れない。今回はイタリアなのでおいしいものを買い込むかもと思い、ブリティッシュ航空の預け入れ荷物つきのチケットを奮発したのだ)

ということは、なにか液体をプレゼントしてくれる予定ということだろう。

まいった。
私は、何をもって行こう。

プレゼントを選ぶのは楽しい。
余裕をもっているのなら。

相手が何を喜ぶかな。
相手を驚かせるにはなにがいいのかな。

そんなことをいろいろ想像・妄想しながら、あれじゃないこれじゃないと選ぶ時間は幸せをくれる。

「花は、贈る人も、贈られる人も幸せにするギフトですよ」

とは、昔、大卒で入った会社で、一番下っ端として花の手配をさせられていたとき、行きつけだった神田のお花屋さんのお兄さんが誇らしげにいっていた言葉。

花は、どの花を組み合わせようと考えるのも、手渡すまでに持ち歩く時間も嬉しいから、本当だなと思う。

でも、いくら目的地が花の都という名前だとしても、まさか花束をもってロンドンからフィレンツェに飛ぶわけにもいくまい。

ときどき、自分がいらないものをプレゼントにくれるひとがいる。
いや、「もう自分は使わないんだけど、いいものだし、まだ十分キレイだから使って」というのではなく。

送別の品に、とか、誕生日プレゼントに。
買ったけどちょっとキツかった靴をくれたとか(私の足にも微妙に合わなかったんだよね)
もう使わない髪飾りなんかをもらったとき(真っ赤。いつ使うんだ?)
には正直びっくりした。

そういうひとって、せっかくの、プレゼントを「選ぶ喜び」を知らないのかな、
誰かからもらったプレゼントに驚かされたり、
喜んだりしたことがなかったのかな
と思ってしまう。

さて、フライトは明日の朝。
今日は自宅勤務。
だから、買い物できるのは今日の夕方、地元のみ。
となるとスーパーで調達できるもの。

ロンドンの地元ビールにするか、
ベイクドビーンズの缶詰にするか、
それともショートブレッドの詰め合わせか。

悩もう。悩もう。

だって、
制限があるなかで、
プレゼントをなんにするか考えるのは
幸せなことだから。

あげるひとがいるのは
幸せなことだから。


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