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太宰治から渡辺美優紀に推し変した話

今回は主張も思想も何もない話です。雑談です。しかも渡辺美優紀ちゃんの話ですら無くて私の話です。もし暇つぶしに読んでくれたら嬉しい。なんだこの話は!?って怒らないでね。


わたしの推しは渡辺美優紀ちゃんです。

48自体はポニシュとかヘビロテの頃に認識して、好きになったらBeginnerとかやってた気がする。

なんで好きになったんだろう。入り口はまとめサイトかも知れない。根暗。どうも、AKBまとめんばー新規です。「AKBは公演曲がいいから見てくれ」みたいなスレがあって、ご指示の通りYouTube漁ったら良くて、それでハマったんだと思う。

それまでアイドルを好きになったことがなくて。そりゃ学校でミニモニ。じゃんけんぴょん!を踊ったり、KinKi Kidsは光一くん派かなーとか、嵐ならニノ派かなーとかそういうのはあったけど、それは学校生活から振り落とされないためのスモールトークで、特にハマった経験はありませんでした。

じゃあ何が好きだったかというと、本。小説。純文学。思春期よろしく太宰治。
えっ待って、引かないで。NMBの名曲にもあるでしょ。『太宰治を読んだか?』。

読みました。

中3の時に国語で走れメロスをやって、先生が「この作家の『人間失格』はこれとは全然違う話、読んでみるといい。」って話してたので、読みました。それが、純文学初体験だったんですね、多分。
ガーン!なんだこれは。私のこれまで読んできた小説と全然違う。「ぼくの心のやぁらかい場所」(夜空ノムコウ)に触れてくる!こわい!でも読んじゃう!


推しメンとしての太宰治

それからは、今思えば推しメン:太宰治状態。
いや、とっくに亡くなってるから推しても仕方ないんだけど、本屋さんにある小説は全部買ったし、出版社違いで複数買いもしたし、友だちに貸したし、大学時代には『津軽』っていう小説の舞台を巡る津軽旅行もしたし、三鷹にお墓参りにも行きました。

誰も興味ないと思うけど、太宰の好きなところを挙げさせてください。
まず日本語が上手い。流れるようなリズムのある文体。そして読みやすい。語彙が豊富なのに難しく書かない。大衆に優しい。クスッと笑えるユーモア。読者へのサービス精神。母性本能をくすぐるナイーヴさ。
あとかっこいい。見て。

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ごめんね。急に文豪の写真見せられて、かわいそうに…。
そんなわけで、太宰推しとして活動してました。太宰の住んでたアパートの跡地の写真を撮って、通行人に不審がられたりしてました。


渡辺美優紀ちゃんとの出会い

そんな学生生活を送って、まぁ他の作家の本も読んでたんですけど、就職した会社がちょっとブラックだったんですね。
段々疲労が蓄積してくる。疲れてると本が読めない。もっぱらネットサーフィン。可愛いものを見ると癒される…。って感じでAKB48にたどり着きました。
2012年に48のグループコンサート(業務連絡。頼むぞ、片山部長! in さいたまスーパーアリーナ)でNMB48渡辺美優紀ちゃんのAKB48チームB兼任が発表され、そこからNMBへ。当時の秋元康のコメント。

美優紀は、ずっと不安と自信が交錯していました。新曲やグラビア撮影ではマネージャーに必ず、立ち位置を確認します。山本彩がAKBの新曲の選抜に入る度に、「なぜ、自分ではないのか?」悔し泣きをしながら聞いて来るコです。NMBの2トップとして未来のセンター候補として、柏木や麻友のカリスマ性を学んで欲しいと思っています。

えーどんな子だろ?って気になって、新曲『ナギイチ』のMVを見たら可愛いのなんの。フロント最高じゃん!と、さやみるななの魅力にやられてしまいました。

「ナギイチはっきりしようじゃないか〜」のフリがやばいんですよね…深くは言いませんが…やば。

で、次のシングルが『ヴァージニティ』。
高低差ありすぎて耳キーン!何この魅せ方!10代とは思えぬ色気!活動二年目とは思えぬ自信に満ちたドヤ顔!キレ!二番の間奏のまーちゅん(3:14〜)がとんでもなくいいんですよね。ここからラストだけでも見てください。最高なので。


そして渡辺美優紀ちゃん。



まず可愛い。デロッデロに甘いパフォーマンス。糖度計で測ったら振り切って壊れそう。媚びるようで罠にかけるような笑顔。甘い表情とは対照的に、野心が見え隠れする鋭い眼差し。

はー好き。

追っていると、どんどん意外な一面が見えてくる。まさに沼。底無し。

宇宙人呼んでたのかな…。
後(2019年)に彼女は科学雑誌Newtonで宇宙について語ります。

それから2013年TEPPENラジオでの「生きるために釣り師になった」(要約)という話。
美優紀ちゃんはこういった話をあんまりしないし、7年も前の話なので今はどう思ってるか分かりません。だから詳しくは書きません。
でも当時私はこの話で「ぼくの心のやぁらかい場所」をガッと掴まれてしまったんですね。
そしてふと、『人間失格』の一節を思い出してしまったんです。

そこで考え出したのは、道化でした。
 それは、自分の、人間に対する最後の求愛でした。自分は、人間を極度に恐れていながら、それでいて、人間を、どうしても思い切れなかったらしいのです。そうして自分は、この道化の一線でわずかに人間につながる事が出来たのでした。おもてでは、絶えず笑顔をつくりながらも、内心は必死の、それこそ千番に一番の兼ね合いとでもいうべき危機一髪の、油汗流してのサーヴィスでした。

太宰治『人間失格』

いや待って。怒らないで。石をぶつけないで。渡辺美優紀ちゃんはこんなんじゃないよ。全然違う。わかる、全然違うよ。でも私は、微かーに大好きな太宰との共通点を見出してしまったんです。彼女のサービス精神の奥に、彼女の孤独があるような気がしてしまったんです。多分実際の渡辺美優紀ちゃんとはズレてると思うんだけど、「私がいるよ美優紀!!!!」という気持ちになってしまったんです。

それからはずっと好きです。多分ずっと推しメンだと思います。じゃんけん大会で優勝した時は一日中幸せだったし、卒業はコンビニの駐車場で知って、一人でぼろぼろ泣きました。
2年間インスタの更新を心待ちにしていたし、復帰した時は嬉しくてはしゃぎました。
地方に住んでいてずっと在宅だったけど、昨年初めて直接お話できました。天に昇るかと思いました。

興奮を必死に抑えたツイート。
在宅ライトオタを脱するまで結構時間がかかっていて、めちゃくちゃ後悔してるんですけどその話はまた今度。

この話はきっかけの話なので、これが勘違いでも、美優紀ちゃんが当時思ったような美優紀ちゃんじゃなくても、どんな美優紀ちゃんでも好きです。パフォーマンスが良いところも根性と負けん気もクレバーなところも好きだけど、たとえそうじゃなくなっても好きだと思います。

好き:渡辺美優紀ちゃんに対して抱く感情のこと

渡辺美優紀が渡辺美優紀として存在しているだけで、私は幸せです。

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推しが同じ時代を生きてるっていいね。


こんな訳の分からない話を、ここまで読んでくれた人ありがとう。あなたとあなたの推しも、幸せでありますように。

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