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「幻の彼女」 酒本歩 著 を読んで

  図書館の新刊コーナーで見つけた「ロストドッグ」が面白かったので、図書館に行ってさっそく、「さ」のコーナーを探したところ、無事にゲットできたのが、この本。
 表紙に犬なし。犬出てくるよね…と期待しても読み始めると、なんと犬の散歩代行業みたいなのをやっている主人公。いきなりストライクかという感じ。わくわく。
 冒頭、昔の彼女の訃報が届くという、ちょっと、不穏な出だし。犬預かりをしているお客さんにいきなり呼び出されたりと、なんか、この主人公君、大丈夫なのか感大のスタート。
 ロストドッグと同じように、なんだか事件性がありそうな、なさそうな、怪しい感じなのだが、出てくるのは保護犬譲渡の団体にいる人だったりと、探偵さんとかとは違う普通の人たち。これで事件の解決に至るのか甘いのではと、内心不安になりつつ、ページをめくる。
 主人公はごくごく平凡というかちょっとそれ以下で、逆に周りがとっても印象的な人々、特に女性陣。読み進むうちに、まったく想像もしなかった結末が…!!
 とにかくこの本は、文字通り一気に読んでしまった。異次元に連れていかれる感じが心地よく、非常に楽しめた。