見出し画像

「ロストドッグ」酒本歩 著 を読んで


 この本は、図書館の新刊コーナーで見つけて、ジャケ&タイトルに惹かれて、すっと本に手が伸びた。
 犬が出てくる小説は、やっぱり興味があるし、ジャケットの犬の顔の不安そうな顔と、タイトルが気になったので。
 読み始めると、いきなりポメの心臓の手術に200万円とか、まぁそうだろうけど私なら無理だなと思っているうちに、どんどんその方向に話が進んでいく。主人公はフリーのライターで、犬を飼うのも大丈夫なのって感じだし、自己破産してしまうのではと、ハラハラドキドキ。
 クラウドファンディングなんかでお金を集めるのも、今時の話で、私もコロナの初めに、犬がらみのクラウドファンディングに乗った口なので(あくまで犬の団体にしか寄付しなかったけど)、大丈夫なのかと思いつつ読み進む。
 初めの方から「犬買い」みたいな怪しい人物も出てきて、なんかすごく嫌な方向に話が進むのかな、読むのよそうかと思いつつ、やめられずに読んでいくうちに、いい意味で期待を裏切るというのか、結局のところ、当初のポメの手術がらみで、思わぬ展開となっていく。
 鍵となるのが、ネタバレ気味だけれど、犬の留守番カメラ。うちの犬にも3年前から買って留守番の時に重宝しているので、ふむふむ、なるほどねぇと。
 とにかく、終始とても面白かった。
やっぱりというのか、作者と私の年齢は結構近く、そして多分犬(ポメ?)を飼っている模様。
 小説に黒のマメシバが出てきたが、今14歳のうちの黒柴を飼い始めたころは、「ハスキーですか?」と、よく聞かれたものだ。柴犬といえば赤柴って感じだったから。で、あまり柴の人気も今ほどなかったと思う。今や黒柴、大人気だ。時代の流れを感じる。
 で、この作者、あと2冊出しているということで、また次々と借りて読むことになるのだが、今日の感想はここまで。