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私にとって、サブスクの世界 「そこに愛はない」

現在、便利さとコストパフォーマンスからサブスクとレンタルが生活のメインストリームになりつつある。
新品で買っても、使い終わったらメルカリで売る。
100円ショップで買ったものは売れないので破棄。
そんな生活が目の前に広がっている。
そこに愛はないのか
少し思ったことを書いてみる。

私というデータ
私は新卒で入社、大手電気会社で重電プラントから仕事を始めた。
・発電所の制御に使うマイコン時代の回路設計。
・半導体プラントの設備設計、工場の電気設備設計・施工管理。
その傍らパソコンのネットワーク化と設計のCAD化。
・通信プロトコルをTCP/IPへ移行。インターネットの世界へ。
・社内ベンチャーでサービスプロバイダーを立ち上げたが、潰れた。
・会社を早期退職して新たに会社を立ち上げた。22年前で、当時はまだ珍しい設備のIoT化に取り組む。会社は社会的意義を全うして2021年解散。
そして現在にいたる。
と書いてはみたが、今は67歳で無職。疲れたので休憩中。

HONDAの話
私には二つ違いの弟がいる。大学時代、兄弟で本格的なモトクロスレースに参戦しており、弟はそのままホンダに入る。その弟がもうすぐ65歳で定年となる。

近所(地元)に住んでいるので、たまに会って話をする。

私とホンダCR125R

ホンダ入社当初、弟はレース経験があったので、HRC(ホンダレーシングカンパニー)でレーサー開発とメカニックとなった。結構世界中を回っていたが、その後本社へ戻る。
ホンダは面白い会社で、今でこそ一見普通の自動車会社だが、基本バイクのホンダだ。

弟にホンダの景気を聞く。
現在、国内では車屋としてのホンダしか知らない人がほとんどだけど、今でも、二輪のホンダだと言う。
二輪部門、販売堅調なのはアジアやインド。欧米では日本より大型バイクは売れている。

*2022年度 二輪事業の業績は営業利益で過去最高を上げた。売上収益が前年期比33.1%増加の2兆9089億8300万円、営業利益は同56.9%増加で4887億0900万円

小型バイクは、安い中華に対応するため、ヤマハ等とOEM契約して売っている。日本製品のブランド力はまだ絶対的だという。
ちなみにジェットは赤字部門だそうだ。アメリカで儲かることはない。

自動車の将来に関しても聞いてみた。
4輪はEVと自動運転とがメインなり、車が本来持つモノとしての魅力がなくなって、ただの公共交通機関となりつつある。弟の見解もそうだった。
そうなると規格が一部の巨大組織に恣意的に統一されて、車文化は終わる。

弟はいい時代に仕事をしたと言う。
今後ホンダが生き残るかどうかは不透明なので、退職後、企業年金とかは使わないと言っている。

私も製造業の将来は想像を越える事態が来ると思う。
それにしても日本は何処に尻尾を振っているのだろうと心配になる。

バイクについていたこのロゴが一番

***
車の自動運転
最近、年寄りの暴走事故が多い。交通事故は全体では減っているが、老人の暴走事故は増えている。
その要因は、昔の車と違って、運転が簡単、車も壊れないからだ。
だから相当劣化した人間でも車の運転が出来る。そして事故を起こす。

昔の重いステアリング、クラッチ ギヤチェンジ、アクセルワーク、手動の窓、手動のウインカー、ライト点灯、ラジカセ操作、紙の地図を確認。道路標識、交通看板の目視、タバコも吸う。
スマホを使いながら運転なんて不可能だ。

また当時は運転が難しく、その適正がないと免許も取れない。
だから免許を取れない人が一定数いた。今や誰でも取れる不思議。

それでも交通事故は減っている。道路の整備と車の性能アップのおかげだ。それを勘違いして、運転が上手いと思っている人は多い。

さて、話が迷走しているが、将来EVと自動運転車がメインとなれば、車はレンタルやサブスクがメインとなる。だって、そんな車、所有する喜びがないだろう。
電子マネーで払うサブスク車
そこに愛はない

そして世界は、音楽、本、映画、車、家 楽器、写真も 何でもサブスクまたはレンタルの時代となる。現在でも大分そうだけど、さらに加速する。

そして死ぬときは「なにも持って無い」人となる。
遺骨も炉の性能が上がり完全燃焼されて煙となり、消える。

残るのは、サブスク履歴とマイナバーの管理番号が紐付されたデータ。
それが故人の記憶(メモリ)となる。子孫や子供もいないと、そのデータはクラウドの一部となり、存在が消える。
Netflixのドラマ 「ブラック・ミラー」の世界だ。

親父の形見
親父が亡くなったとき、親父の残した色々なもの、その一つにコールマンの赤ランタン200Aがあった。まだ現役だ。
そいう思い出のモノがなくなっていく。
「本当に君達はそんな人生を望んでいるのか?」

1970年代のコールマンのガスランタンA200

カウンターカルチャー
一部の人はそれが我慢ならない。
本は紙がいい、車はMTで内燃機関がいい、音楽はレコードがいい、カメラはフィルムがいい、モノとして存在して欲しい。

私も少し我慢ならない、だから昔のバイク仲間の青春を書いている。
スマホもネットもない噂と伝説だけの少年少女達の世界、バイクを愛してやまない男の子の物語。

現在大型バイクは免許取得が難しく、オジサンの趣味となっている。
車もMT免許は難しく、旧車は内燃機関の技術者が消えて、ますます価値が高まっている。

断捨離とか終活
流石にゴミ屋敷は心の問題だけど、自分の大切なモノを手放すことはしない方がいい。
今後、終活での断捨離、メルカリの煽りでモノを手放すのもいいけど、
「そこに愛はないのか」と思う。

楽器を例とすると、古いギターはそこまで生き残った価値がある。
そのギターの製作から販売、所有者の歴史がそこにある。
一方、パソコンは10年前、100万円しても、今や処理費がいるゴミとなっている。
20年近く、ITのネットワークインフラの設計と施行をしていたが、5年程で何千万もした機器を廃棄とか壮絶だった。まだ同じ事やっているようだ。

モノの価値
モノを所有する意味が、これから大きく揺れ動くと思う。
そこに人間の未来と自分の未来が大きく関わってくる。
休憩中の私もその動向を見て行きたいと思う。

Noteで思考する
最後に、今ある社会(日本)は過去の人々、つまり私も含めて過去が作ったものだ。
それを失わない為のデータ化。学校図書館や博物館のアーカイブ化は私の時代でも重要な事だった。
AIはそんなデータも含めて取捨選択している。デジタルはAND・OR思考だから、これは強敵だと思う。

仕事を離れて、色々と多岐にわたって思考を巡らしている。
過去の話も掘り出して文章としている。
Noteで、人に読んでもらい理解してもらいたいという姿勢で、書くことで、頭の中が整理されてくる。

仕事に忙殺されていた時代、思考停止気味だったけど、なんとなく頭が柔軟に動きだしたと感じている。


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