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ヤイリギター S.yairi YO-95  中国製産ギターの

海外自転車一人旅
 トライアスロン繋がりの友達の一人だけど、彼は今年定年、65才、そして引退した私と違い現役のトライアスリートだ。
退職後、Uber Eatsのバイトをしていたと思ったら、今日現在、アメリカのユタ州を自転車で単独ツーリング中だった。今時だからSNSにアップしてきた。全く「とんでも8分、歩いて10分」だ。
「御安全に!」
SNSで励ますと「昔のアメリカがいい」と返信が来る。俺も「昔の日本がいい」これには明確な理由がある。

スマホのある冒険
 冒険中のSNSは危険回避のため、安全面ではいいけど、本当の孤独を経験出来ない。今、ほとんどの人が音信不通の冒険ができない。こんな時代で良いのだろうかと思う。

 常にリサーチし情報を得る。何時も何かに繋がっている。これでは新しい世界での驚きが体験出来ない。また色々な事を自分で判断しているようで、誰かの意見の中で動いている。全て想定内の世界。そこから外れるとパニックになる。また何故だか、はみ出た人間を攻撃する。

 ちなみに冒険、はたまた旅行でも、ある程度想定外の出来事があった方が楽しい思い出になる。でも、登山、シーカヤックなどの冒険はやばいね。きちんとKYT(危険予知訓練)をしておこう。

 最近、私は旅行先で、食事に失敗すると非常に悔しい気持ちになる。
このカロリーをもっと美味い物で取りたかったと悔しくなる。

 そんな私も海外を単独で自転車ツーリングした経験はある。でも、それは遠い昔の話、32才の時だ。当時は携帯電話もスマホない。全くの孤立無援だ。ここで怪我をする。膝を壊す。疲労で動けない、強盗に襲われる。
「野垂れ死にする」その恐怖は覚えている。また困った時、人の優しさが身に染みる。

 この彼とはリモートで1回、彼の友人のスタジオで1回アコースティック セッションをしている。彼はバンジョー弾きでブルーグラス好きだ。スポーツよりも、音楽の方が人を繋げると思う。また共感する素晴らしさがある。
閑話休題

 さて、ようやく本題、40本位あるの私のギター中に3本だけ、ヤイリ(Yairi)ギターがある。後期高齢者にとって、若い頃にはヤイリブランドは高級なアコースティック ギターだった。そして今ヤイリギターは多少違った立ち位置にある。

S.yairi YO-95 2007年製
トップ:シトカ スプルース 単板
サイド・バック:ローズウッド 単板
指板はなんと高給ギターの証 絶滅危機の黒檀(EBONY材)だ。
マーチンの000-28のコピーだと思う。まずヤイリギターの沿革を少し説明する。

S.yairi YO-95
指板は絶滅危機の黒檀(EBONY材)
ペグも悪く無い
サウンドホール ブリッジピンはタスク製に交換

S.YairiとK.Yairi
 これは小川軒のレーズンウィッチと同じで暖簾分けをしている。
小川軒は御茶ノ水、新橋、鎌倉と店舗がある。暖簾分けした各店舗のレーズンウィッチは微妙に方向性と味が違う。これには好みが別れる。私は御茶ノ水の小川軒のレーズンウィッチが好きだ。

小川軒のレーズンウィッチ

 話が回りくどいけど、つまりこのヤイリ(k.yairi とS.yairi)というギターは兄弟ブランドがあるという話。
K.Yairiは、1935年に矢入儀市(現社長の祖父)が矢入楽器製作所を作る。

S.Yairiは、その3年後、矢入貞夫が別の矢入楽器製造を創業する。そしてギターブームの終焉により、こちらのヤイリは1982年に倒産する。その後中華産となる。

K.Yairiはヤイリギターとして今でも日本でギターを製造販売している。

S.Yairi沿革
2000年(平成12年) - キョーリツコーポレーションのブランドとしてS.Yairi復活。
2003年(平成15年) - 大連龍音楽器有限公司のブランドとしてS.Yairi復活。
 この時代のギターは中国生産だったけど品質はよかったと思う。S.yairi YO-95はこの時代の製品。
2009年(平成21年) - 中華人民共和国での販売を開始。
2016年(平成28年) - 矢入楽器製造の登記記録閉鎖。

迷走したギターブランド
 実は、このS.yairi YO-95 は販売台数が少なく、中古でもあまり見かけない。購入から15年経つがとても綺麗な状態だ。それだけ品質が良かったと言える。当時9万円くらいだった。マーチンの000-28に比べたら、1/3の値段だ。仕上げも綺麗でネックの状態もいい。結構いい木材を使っている。

 中古もおそらくS.yairi は中華製なので人気がない。つまり安い、5万円以下で買える、オール単板、品質もいい、10年以上問題なければ、それなりに鳴っている。練習ギターとしては最高だと思う。

 OOOタイプの小さいギターはレスポンスが一般的に速い、その分深い音ではなく、通りも悪い。ただその分切れがいい音になっている。ソロでギターを弾いて、その音を自分で聴きいている分には最高だ。
ただ弾き語りのライブだとどうだろう。向いてるとは思わない。もしエレアコであれば弾きやすく、ハウリングしないでいい。

ちなみにギターのサイズに関して、マーチンとギブソンが基準になっている。

ギタースタイルと名称

ここで音も少し聴きたいと思う。10年前の私のYouTubeがあった。

好きな曲だけど、難しい曲に挑戦していた。はっぴいえんど時代の香りする大瀧詠一さんの「指切り」だ。Sugar Babe の方を真似る。

松本隆さんの作詞。

きみは鋭いツメで、みかんの皮を むいているけど
いつも話は尻切れトンボ 
どうだ 僕と指切りしないか 約束なんてなにもないけど。

いい歌にゃー

Sugar Babe  指切り  (1974 Demo Version)

弾き語り 指切り SヤイリのYO-95だよ 


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