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ミニマリズムと貧困


10年ほど前に断捨離と出会い、ミニマリストになった私。

初めの5年は無我夢中で手放す作業を行い、後半5年はお気に入りの物に囲まれた生活を目指し、厳選したものだけを買う生活スタイルを作っていった。
まだまだ買い物の失敗はあるけど、以前よりは減ったと思う。

後半の5年、つまり買い物に慎重になりだした時期にふと思ったことがある。

「私はミニマリストだから厳選して買い物してるのではなく、単純にお金がないから厳選せざるを得ないのでは?」


この時からずーっと思ってるんだけど、今がバブル時代なら私は絶対ミニマリストになってないと思う。だって景気がよく給料がバンバン上がるなら、本当は服やバッグもっと買いたい!趣味のカメラも何台も欲しいし、レンズも好きなだけ買いたい!本当は物欲だらけなんじゃー!笑


「少し良いもの」を買おうとすると…

私は物を選ぶ時は「良いものを長く使いたい派」。ワンシーズンで着倒してしまうようなファストファッションは好みではない。自分の手が届く範囲のちょっと良い物を買いがち。

その「良いもの」を買おうとすると、私の給料だとたくさん買えないから必然的に厳選せざるを得ない。自分は好んでミニマリストになったのではなく、時代の流れでミニマリストになった、ミニマリストにならざるを得なかったんだと思う。


5年前、このことに気づいてちょっと寂しかったなぁ。本当は思いっきり買い物できる時代に生まれたかったな、なんて思ったり。


日本全体がミニマリズムにならざるを得ない時代

不景気でお先真っ暗な日本。私だけに限らず、日本中がこの傾向にあると思う。

私の給料は地方会社員女性のごくごく平均的な年収。特別多くもないが、貧困層というほどでもない。平均的な人間がこんな消費マインドなので、一部の富裕層を除いて日本全体が買い物に慎重になってるんじゃないかな。

そして「お金がなくて欲しいものが買えません」って言うと悲しくなっちゃうから【持たない暮らしで幸せに生きる】とか【ミニマリストの部屋はかっこいい】とか買わない(買えない)暮らしをポジティブに言い換えて、皆んななんとかこの時代を生き抜こうとしているんだと思う。



貧困以外にミニマリズムが進んだ要因を考える

もちろん貧困だけが日本のミニマリズムを進めた訳ではないと思う。悲しい話ばかりしても仕方ないので、他にもミニマリズムが進んだ要因を考えてみた。


①IT技術の進歩

私が言うまでもないが、IT技術の発展でデジタル化が進んだのはめちゃくちゃ大きい。

サブスクリプション、レンタル、シェアリング、キャッシュレス、ペーパーレス…持たずに生活できる方法がたくさんある時代だからこそのミニマリズムだと思う。


②情報過多な時代

これもIT技術の発展によるものかもしれないけど、ネットの発展により現代人は情報過多な時代を生きている。有り余る情報を削ぎ落とすためにシンプルなデザインや少ない物で暮らすという生活スタイルが確立されてきたのかもしれない。


③物より体験にお金を使う時代

なんでもネットで買え、物が溢れている時代。昔のようにブランドバックや高級車を保有することがステータスではなく、人とは違った経験をしていることがステータスと感じる。経験だけではなく、人とは違った技術や知識(英語が喋れるとか、専門知識がすごいとか)がある人の方が魅力的に感じる。

安い服着てても、高級車乗ってなくても、世界を飛び回って仕事してるなんて聞いたらその人の価値爆上がりでしょ?
これから更に物じゃなくて経験が大切な時代になっていくと思う。


この時代を生きるしかない

不安しかない世の中。これからも私はミニマリストと名乗って、自分の人生を肯定して行くしかない。

あと私は暮らしが趣味なので、人々の暮らしの変化を観察してまた自分なりに考察していきたいなぁ。

そうやって楽しんで日々生活するしかないよね。


ちょっとしょんぼりしちゃったので、今度はミニマリストの良いところとかポジティブなことも記事にしてみようと思う。

 

とりあえず今日はこの辺で。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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