不毛な!?「インプット・アウトプット」論

こんにちは。

前回に引き続き、今回も「勉強法の本」の物足りないと思われる問題を取り上げ、「効率よく資格が取れる『必勝勉強法』(以降「本書」)」の特徴をお伝えします。

今回は、
②「インプット」と「アウトプット」とを、厳密に分けようとしている。
という点を取り上げます。
(今回はいつもより長くなりますが、本書が伝えたいいちばん大事なポイントになります)

「インプット=テキスト」の原因


よく、「インプット○割、アウトプット○割」というように、知識を吸収することと、問題演習をすることを分ける考え方に接することがあります。

これは、本書でも指摘しましたが、幼少の頃から受けていた教育の影響もあるかと思います。

学校の授業では、教科書をベースとした教育が行われています。これは「学習指導要領」で教えなければならない内容が教科書に反映されており、限られた期間内に教え込まなければならない、という面もあるでしょう。
このような背景から、「教科書をベースに知識を身につける」、転じて「先にテキストを読まなくてはならない」という『思い込み』につながっている可能性があります。

また、「基本」が書かれているものが「教科書」や「テキスト」であると考えると、「テキストで『基本』を押さえ、その後に問題演習に取り組む」という流れは、一見もっともらしく思えます。

資格試験における、「合格力」とは?

しかし、資格試験で合格するために必要な知識は、決して「テキスト」を読むことのみで身につくものではありません。
むしろ、「問題を解いて、解説を読む」「『他の分野で、類似している事柄がどこか』を考えながら問題を解く」ということを通じて知識を吸収する方が効率的である、という面が多い。なぜならば、資格試験の多くで採用されている択一式問題は、「細かな『違い』を判断できる、『正確な知識』の有無が問われている」と言っても過言ではないからです。

その「細かな違い」を判断する力を身につけるには、「問題を解くこと」を通じて、自分の『弱点』を知り、その弱点を潰していくことにより「合格力」が身につく、ということになるわけです。

テキストの有効な「位置付け」とは?

残念ながら、テキストには「正しいこと」しか書かれていないので、テキストを漠然と読むのみでは、なかなか「自分の弱点」を知ることができないのです。丁寧なテキストでは、弱点となりやすいポイントが書かれておりますが、ただ読んでいると「ふーん、そうなんだ」と読み過ごしてしまうことになりがちです。
また、「弱点」は各人によって違ってくるので、やはり、問題を解いて「痛い目に遭う」経験をすることで、自分の弱点を知る方が早いのではないかと思うのです。

ただし、決してテキストを「無視」するわけではありません。むしろ、テキスト「正確な知識の確認・整理」「間違えやすい箇所同士を関連づける」ためのツールと位置づけることにより、漠然と読むよりもはるかに効果的に使うことができます。

本書では、自分の「弱点」を把握した上で、その弱点を潰していく効果的な勉強法をお伝えします。

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