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捨てれない過去

私の20年生きた人生の中で、捨てきれない過去がある。
今の私と過去の私は、まるで別人のように乖離している。
あえて、置いてきたといってもいいかもしれない。
実際、髪の毛をベリーショートに切って無理やりおいてこようとしたこともあった。
だけど、ふとした時に思い出し、煮え切れない思いになる。

書きたい、書きたいのだけど、どこから、なにから書けばいいのかわからずにいる。

いいだろう。
順序がぐちゃぐちゃになっても、今は捨てたい過去を書き捨てよう。
*現在のことはあえて書きません*
*本文の内容は18歳までの出来事です*

小さいころから、家の外に興味がすごくあった。
というのも、家族という小さな世界に疲れていた。
母はヒステリック持ちで、父は仕事姉は部活で、日中母を幼いながら支えて過ごしていた。
仕事で家に少ししかいないのに、帰宅した父やは、容赦なく私や母を奴隷のように扱う。
毎日それだったらまだ諦めがつくが、機嫌のいいときは性格も反対だ。
そう、優しいのだ。
その父の機嫌取りも私の役目だった。
姉が帰宅部だったら、、と何度願ったことか。
そんな日々を小学生のころから送っていた。

中学生になったら疲れた時に、刃物で腕を切った。
落ち着く、スーッと血が流れて、少しピリッと痛む。
私にとって「リストカット」は唯一の勲章となっていた。

そして、もうひとつ私の息抜きが「家出」だった。
友達の家に、最初は近所の家に、
高校に上がるころには隣の市の端まで行ったこともあった。
何件も不在着信が入るから、と思い
帰宅しても、母からは何も話がなかった。
機嫌が悪かったのか、無視されることもあった。

そんな中、スマホを高校に上がる時に持たせてもらった。
#家出 #p #円  #寂しい #しにたい
そんなハッシュタグをつけて、いい人がいたら会っていた。
怖くはなかった。
もともと友達も少ない私にとって、誰かから必要とされる瞬間が嬉しかった。
10人以上の人と定期的に会い、お金はもらったりもらわなかったり。
大事なのはお金じゃなかったから。
寂しさを埋めるということだったから。
家にも学校にも居場所がなかった当時の私には、体を売ることが生きがいだった。
どんなにおじさんでも、どんなに痛くても、どんなに死にかけても
止まることができなかった。
傷だらけの腕でも必要としてくれた。

だれも止めることはできなかったと思う。
現に、精神科に入院するまで約3年間やめることができなかった。
抜けてから3年たった今、ここに書いた出来事のことは、
どうにもこうにも忘れられない。
忘れたくても、記憶がなくならない。
トラウマとして残って支配してくる。

今がどんなに幸せだったとしても、過去が消せないのだ。

ただ、こんな風にも思う。
もし、過去に戻れたとして、同じ道を選ばずにはいれただろうか。と。
きっとやり直すことができたとしても、私の居場所として生き抜くために必要なことだったのだと思う。

この記憶の整理は、どうやってしていけばいいのだろう。
私の中の私の記憶は、捨てきれない過去としてこの先も残っていくだろう。
できることは、その倍以上の温かい記憶を作っていくことだと思う。


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