複業医師直伝!「医師・医療に特化したサービス」の見極め方
医師がビジネスパートナーとして対峙する人間や企業はもう、医療機関だけではなくなってきていいます。
私自身もこうしてメディアでの連載を軸に、日々、医療機関以外のあらゆる業種の方々から、医療監修依頼などのスカウトを受け、相手を見極めている身です。
そして「医業の外部にもいる人間」として、実際に医療機関や医師をクライアントに持ち、ブログやSNS運用コンサルタント・運用代行として、業務遂行中の身でもございます。
こうした背景もあり、医師は同業というより、私にとっては読者さんであり、クライアントさん候補という見方が強くなった今だからこそ書けるネタをお送りしております。
というのも、今年2月あたまから「毎週◯曜日」という働き方を一切取りやめ、“日雇い”スポット勤務を開始、月5日~10日は海外(だいたい韓国)、残りを東京の自宅で過ごす、という生活をいたしております。
そんな「医業から少し離れた位置」からリスタートしてみてとりあえず2ヶ月、4月の地点でもうすでにすごくたくさんの発見がありすぎ状態でしたため、その一環といたしまして『複業医師直伝!「結果を出してくれるサービス」の見分け方』書きました。
その後も、Webマーケターの端くれである私目線で、開業や病院経営の一端として自分の不得意な分野をアウトソーシングする場合の、「妥当な料金できちんとした結果を出してくれる相手の見極め方」についてお話をすすめております。
今回「医師・医療機関に特化した~」系のビジネスで足元を見られていないか、さらにその見極め方について考えていきたいと思います。
どういった背景で「医療機関専門」なのか、リサーチを怠らぬこと!
自分の経験上、言えるのは、「医療機関専門」「医師に特化した~」と謳う業者はしつこいほど「どういった背景でこういうブランディングをしているのか」をチェックするのが正解、ということです。
そして、こうした業者さんほど、周囲の同系サービスとの比較が大事です。
なぜなら、他の同業の方と比べて、同等の相場感である・もしくは安いという場合と、高い料金を設定している場合で、気をつけるポイントが変わってくるからです。
それこそ、エムスリーさんがいい例ですが、本当に、医師であるからこそのコンテンツや求人情報などの各サービスに特化して、突き抜けている業者さんでしたら、文句なしなのです。
ただ、「他の業種よりお医者さんのほうが世間知らずなので、彼らをターゲットにした方が儲けが出しやすいだろう」と考えている業者は決して少なくありません。もちろんそれ自体が「即・悪」とは限りません。それならそれで、それを良い方向に使おうとしているのか、悪い方向に活用しようとしているのか、慎重に吟味を重ねる必要があるのです。
というのも、業者のそうした気持ちも、わからなくもないのです。何を隠そう、私もそうしたお医者様方の“ご厚意”に甘えて、実績を積み上げさせていただいている一人ですので。
周囲の相場と同じ or 安い理由
私自身、まだWeb稼業を初めて間もない時期は、他のエキスパートたちと比べると、SNS運用代行においては実績が少なく、まだまだ至らないところが多かったわけですが、それでも、医師同士だからこそわかる部分もあるだろうと、相場より安い料金で、医師に絞って自分を売り込みに行っていた時期があります。
その他のターゲットはといたしましては、事業規模が小さい個人事業主の皆様。彼らがクライアントとして名乗り出てくださったおかげで、理論と実際にやってみることは違うということを学ばせていただくことができ、実績を積み上げることができました。
こうして実績の低いうちは、
近しい知り合いや医師を中心に、相場よりは低めの報酬でお仕事をお引き受けし、全力で課題に取り組む。
与えられた機会を存分に生かし、自分なりにできることを精一杯させていただくことで、一つ一つを実績として積み上げていく。
実力と結果が伴うようになったらタイミングを見計らって単価を上げていただけるよう、交渉する。
フリーランスであれば誰しもが通るこの道も、医師を筆頭とするクライアントの皆様のおかげで、順調に辿ることができてきています。
しかしその一方で「ああ、こうした瞬間に、悪徳な業者さんがつけ込んでくるのだな」と感じる局面は多々ございました。
「結果を出さずとも多額の月額料金を垂れ流してくれるのはありがたい」と、こういう瞬間に思うんだろうな、そして、そんなことをクライアントさんには伝えぬまま仕事をしているあくどい業者さんは、たくさんいるんだろうな
と、日々の業務に必死になりながらそう感じることも多いです。
私はそうした要素も包み隠さずクライアント様と共有しております。長期的に見れば、そのほうがお互いのためになると思うからです。
そういった意味合いで、医師なら医師と、ターゲットを絞ってサービスを提供する業者さんだったらそれはそれで良いと思います。
しかしそうであれば、単価は他と同じか、安くてしかるべき、のはずですよね。
相場より高い場合は…
問題は相場より高額な場合です。本来単価を高額に設定するのって、よほど自分の実績に自信がある場合のはず、ですが、自信はないけど、相手にはバレなさそうだから、ハッタリかましちゃえ、という業者も混じっていることもあり、そこが厄介です。
私の経験上、ホームページだろうがSNSだろうが、不動産投資だろうが、経営だろうが、リフォームだろうが、医師や医療機関に「しか」適用できないセオリーなんてそう極端な例はありません。
医師や医療機関の特性を理解して販売する、ならありますけど、それだったら弁護士相手だって、社長さん相手だって、それぞれに特性があって、そこを踏まえてサービスを売る実力があってもおかしくないのではないか。なぜ医師のみをターゲットとしているのだろう? まずそこをしつこすぎるほど疑ってかかるくらいで良いと思います。
そして、きちんと試行錯誤のうえ、根拠があって医師や医療機関にターゲットを絞っている、ということであれば、契約を結んでもよろしいかと思います。
見極めがつかないうちは「医師や医療機関専門」であったとしても、相場どおりか相場より安いところ、相場より高かったとしたら医師や医療機関「のみ」ならず医師や医療機関「も」結果を出しているところから探すほうが、間違いは少ないのではないのかな、と思います。
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