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それ無駄金かも!公式HP「丸投げ」でいいんですか?

こちら、2年前、開業医の先生向けに、メディアで書き下ろしたものなのですが、
他業種の方にも通用するセオリーだと思いますので、こちらでもシェアいたします。


「複業」しながら、ゆくゆくは医業を「副」業にしたいと、「医師でありながらノマドワーク」を実現するという、固定観念に縛られない働き方を模索しているものの、なかなかそううまくはいかないなか、

ありがたいことに、「同じ医師であるえりお先生にブログの知見をもらいたい」と、クリニックや医療法人の院長・理事長さんからのオファーが舞い込み始めた頃のお話です。


もちろん、収入のメインである医業をやめるまでの収入にはまだまだ満たないわけですが、
取り組んで1〜2ヶ月といったところで、すでに学びや気づきがあり、今まで味わったことのない楽しさを感じていた矢先のことです。

アメーバブログ・インスタグラムの運用サポートをしているうちに、やはり切っても切り離せない「公式ホームページ」の存在が浮き彫りに。


結局、ブログをサポートするにあたり、公式ホームページの存在や役割を無視できず、そちらについての知識も相応に必要だ、ということがわかってきてしまったのですね。


そういう背景もあり、当初は「もう少し、実績を積み重ねてから、詳しくご紹介していこう」かと思っていたのですが、
予定を少し早め、クリニック・施設の「公式ホームページ」についての考察について、記事を出したわけなのです。

が、2年経った今でも、自分の記事ながら、読み進めつつ頷いてしまうことばかり。笑

公式ホームページって、いったい何で、どういう目的のためにあるものなのか? 皆様にとって、悩ましいであろうこのトピックについて、現時点で気づいたことを書かせていただきます。



ちなみに、m3.comでの採用タイトルは、メインターゲットが開業医、ということで、

院長、それ無駄金かも!公式HP「丸投げ」でいいんですか?

ってな感じの「冠詞」(注:本来の冠詞とイミちげーけどw)がついておりますが、

noteでは全ての事業主に読んでもらいたいので、外しております。




わからないから「丸投げ」は危険でしかない

これですね、最近思ったんですけどね、

ビジネス上の「丸投げ」って「わからないから丸投げ」するんではなくて、「わかりきってるから丸投げ」するものじゃないか

と。


何も調べず金融機関に「丸投げ」して「投資」する、って聞くと、いやいや、ちょっとくらいは調べてから、ってなりません?

どこの金融機関の、どういう商品がいいのか、どういう特徴があるのか、結局は調べないと預けるのも憚られませんか??



仮に、クリニックを経営とするとして、常勤・非常勤・バイト医師を雇うとき、あるいは院長を雇うときのことをイメージてみてください。

医師の業務、専門分野について、ある程度知識がある方が「安心して仕事を任せられる」ように思いませんか?

医業でそれであれば医業以外でも、基本、同じスタンスでいく方が好ましくはないでしょうか。


なのに、ご自身の事業の公式ホームページ、SNSといったことになると、途端に、なぜ「わからないから丸投げ」あるいは「業者の言うことを鵜呑み」となるのでしょう?


これだけ旅慣れてる私でも、旅行会社に手配を「丸投げ」することは、多々ございます。しかしこれは「わからないから」ではなく、旅行の手配を自分でもさんざんやってきているからこそ、旅行会社に頼めるんです。というのも、旅行会社に手配をお願いすることで、個人手配と比べてどういうメリットがあるのか、わかっているから。

色々知識があるからこそ、どこの旅行会社に、どこからどこまでと、自信を持ってお願いできるのです。


医業とIT業、同じ感覚で捉えるのは危険!

医療機関同様、日本の旅行会社は所定の国家資格を持っている人間にしか設立を許されず、旅行法のもと国が決めた所定の基準を満たさないと営業できません。

ゆえに、医業も旅行業も、サービスを提供するにあたって、国が決めた基準を大幅に逸脱させることができませんので「大事故」は起きづらい。

(なお、海外に籍を置く予約サイトは日本の旅行法が適応にならないので、実はものすごく慎重に吟味して利用しています)


しかし、ネット業界やITコンサルタントという職種はこれといった基準が設けられておらず、いわば「誰でも名乗れる」職業です。医業や旅行業と同じ感覚で、どの業者もそこそこ一定の基準でサービスを提供してくれるだろうという感覚で業者と向き合ってると、痛い目をみることになりかねないのです。

こうした業種相手に、なんの知識もなく「業務を丸投げ」することは、何も知らずに旅行会社に丸投げする以上に、リスクがあるはずなんですよ。


実際、SEOの知識が決して豊富ではない(けれどもSEO対策はします)という業者のところで公式ホームページを作っていらっしゃるケースが見受けられ、本当にビックリしています。


50万ほどのお金をかけてホームページを作るだけ作って、その後のアフターケアはしないですとか、初期費用は安いけど、維持費用が高いとか、いろいろな業者さんがあるようです。

ゆえにIT業者の「選定」、私は医療機関や旅行業者のそれより、はるかに大変だと思っています。


結局こちらが「知識」をつけるしかない

自分に合ったIT業者を見つけるには、結局こちらが色々と勉強をして、ある程度の知識をつけることで、自身のニーズに合ったところとマッチングするしかありません。


手っ取り早いのは「自分が患者さん/お客さんだったら」という目線でネット検索をして、あらゆるの同業者のホームページを見てみることだと思います。

今まさに自分がそれをやって検証しているところなので、ネットの知識がない方だったらなおさらだと思います。


同業者(医師であれば医療機関)の検索でピンとこなければ、飲食店とか、旅行先とか、それこそご自身に馴染みのない業種を顧客目線で検索してみて、利用してみたいと思われる条件はなんなのか、徹底的に分析していくしかない。


自分の馴染みのない業種を顧客目線で検索してみた結果、わかったことは、次回、取り上げようと思いますが、


一つ、自分の中でハッキリしてるのは、

業種がなんであれネット検索の基準は変わらないということ。

一度ネットの世界にでてしまったら、医療機関だろうがそうでなかろうが、条件は全く一緒。


そのホームページを読まれる方のニーズを満たすことができるか


以上です。それ以上もそれ以下もございません。Googleも、そこを基準に掲載順位を決めています。そこはもう、何年経っても変わりません。


問題はその「ニーズを満たす」というのが具体的になんなのか、そこがプロであっても実に難しいところなのです。


何軒もクリニックを経営されていたり、病床数が多かったりなど「企業化」している要素の強い総合病院などの事業でしたら、ホームページやSNS専任で正社員を雇っているケースもあるようなもので、ホームページやSNS発信に「投資」する意義もわかるのですが、個人でやられているクリニックなどの小企業や個人事業ですと、予算に限りがありますよね。


「事業を興すなら公式ホームページがあって当たり前」ではなく、本当にホームページやSNSが必要なのか、から始まり、いろいろ考察を加えていかないと、要らぬところに無駄な経費をかけることになってしまいます。


ホームページでもSNSでもなんでも同じです。ネットで勝負をしよう、と決めたのであれば、まずとにかく今からでも「お勉強」を始めましょう。それしか自分の身を守る術はないのですから。


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