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没入感を得るために〜単機能であること〜

私は、電子書籍専用端末(Kindle Paperwhite, Kindle Oasis)、集中力をそがないようにKINGJIMのデジタルみみせん(MM3000)、読後のまとめ作成用にKINGJIMのpomera DM200を使用しています。

私が電子書籍での読書をするときに使っているモノを見渡してみると、結局単機能のモノを色々と使っていることに気づきました。

実際に単一機能のガジェットを使った感想


まずはこれらのガジェットを使った小理屈野郎自身の感想を述べたいと思います。

・kindle
自分が一番最初に使い出した単一機能のデジタルガジェットはKindleでした。最初はタブレットで読んでいたのですが液晶がバックライトであることから長く使っていると目の奥が押されるような感じがあることと、寝付きが悪くなったため、Kindle Paperwhiteを購入。異常に目が楽なのとほぼ印刷メディアと同じ読書感だったため使いこなしていくようになりました。さらにハイライト機能を使い読書ノートを簡単に作れるようになったのが大きな収穫でした。Kindle Paperwhiteは防水機能は思ったほどよくなく、ハードな使い方をしていないにもかかわらず調子が悪くなったため保証交換となりました。その後しばらくしてKindleOasisを購入。こちらはよく練られており、物理キーでページ送り/戻しを行うことで非常に快適に読書ができるようになりました。また、液晶の大きさ(表示範囲)もスペック上はたいしたことはないですが(6インチから7インチへのアップ)実際の使用感としては表示される情報量は思いのほか増え、さらに読書感がよかったです。こちらもKindle Paperwhiteと同様の表示画面です。したがって、目の疲労もごく軽度ですので使った後の疲労感も少ないところが良いですね。Kindleシリーズも無線LANなどの装備はありますが利用しているのは本のデータを取り入れるため、契約内容を確認するために、ハイライトやブックマークのデータ送信のみに特化していると考えられます。一応Kindle本を買うことはできますが搭載されているブラウザの能力が非常に低くお世辞にも頻繁に使おうと思わないレベルです。(最近のファームウェアのアップデートで少しましにはなっていますがスマホなどと比べると能力は低いと言わざるを得ないです)手持ちの携帯やタブレットでKindle本(書籍データ利用権)購入して、外出先ならスマホのテザリングを利用してKindleにダウンロードすればよいのです。一見手間そうに見えるがなれてしまえば一連の流れでいけます。

・デジタルみみせん

これを両耳に挿入して、しばらく立つと「ピー」という合図とともにエアコンの音やちょっとした騒音はすっと無くなってしまいます。初めて経験したときは思わず感心して声が出てしまいました。静粛の世界がデジタルみみせんで生まれます。画面を凝視して仕事をし出すと、そこには何も邪魔するモノを感じなくなり集中(没入)できます。読書はどんどん進むし、頭に入りやすいような気がします。執筆していると、頭にわいてくるアイデアがアイデアを生み、どんどん増えるような気がするし、推敲も、スムーズに進むように感じます。
デジタルみみせんに実装されている機能はアクティブノイズキャンセリング機能のみ。パッシブノイズキャンセルについてはカナル式(耳栓式)のイヤホンですのでデフォルトでついてますし、ノイズキャンセリングについてはネガティブフィードバックがついていると思われるので一般に販売されているBluetoothワイヤレスイヤホンと機構上はほぼ変わりません。ただしBluetoothイヤホンの場合はスマホに接続されているので、そのことによってノイキャンの調節等ができるのはいいのですが、どうしても音楽の再生をしたくなります。これがくせ者。結局ノイズキャンセリングで集中力をアップできるはずなのに他の機能でそれを邪魔してしまう事が多いようです。デジタルみみせんについては300Hz以下のノイズのみをキャンセルすることのみに特化しているようですが、これはこれで絶妙なセッティングであると思います。ソニーのBluetoothイヤホン(WF-1000Xm3)を買ってみたのですがノイズキャンセリング機能単体で考えたらこちらの方が良さそうなものです。実際にWF-1000Xm3をノイズキャンセリングのみで使ってみたのですが気導(空気を通して伝わってくる音)は完全にマスクすることができますが骨導(自分の発生した声など骨を通して伝わってくる音)はほぼマスクできないので結局そこまでのノイズキャンセリングは必要ないという結論に(個人的には)至っています。そういう意味でもデジタルみみせんはうまくセッティングをしたなと感心しました。
聴覚が敏感な人が普段からつけるなどキングジムが想定した用法と違う用法で使う人も出ているので結構販売数は上がっているものと考えられます。
ちなみに、ちょっとしたアナウンスなどは十分聞こえるので(騒音下ではむしろそのような音だけが浮き上がって聞こえるような気がします)良い具合なのです。まさに邪魔が入らないので、何か「したいこと」に没入できるというわけです。

・pomera DM200

かなりラフな言い方をすると、ワープロ専用機から印刷機能を取ったものです。
累計35万台販売したとのこと。思ったより売れているようで、小説家などにも愛用者がいるようです。
ポメラは入力(文章執筆)だけに集中するということでキーボードの質を上げたり、液晶をe-inkのものを採用した機種(pomera DM30)を出したり試行錯誤をされているようです。キーボードは折りたたみで携帯性を高めたものもありますがやはり打ち心地という意味でもっと追求をしたいと考えるユーザー層もありストレートタイプのものも登場しています。ストレートタイプのものについても打鍵感を高めるべく世代が変わるごとに改良を施している模様です。
インターネット接続機能については最低限のみの実装です(ファイルのアップ,メール送信など)。設定に少し癖があるもののネットの情報を参考にすると意外にうまくいきます。(先達は苦労したのだろうがその情報が検索をするとかなりの量見つかります)
日本語変換機能が非常にこなれていて(賢くて)文節をしっかり区切ることを意識していればほぼ変換間違いはありません。これは非常にありがたいところです。ユーザー辞書については時折見直して自動登録された単語のうち、いらなさそうな学習については取捨選択をすればキビキビした変換を保つことができます。最新機種も最大ユーザー単語登録が2万語程度で特定学術用語辞書を入れようと思うと入れることができないものがありますが、少なくとも普通の文章を打つ程度であればほぼストレスなく打てるようになってきています。どうしても特定の領域の学術用語を多用する文章を入力する必要のある場合は、ポメラのBluetoothキーボード機能を使い他のマシンで打つか、付箋文機能(文章に付箋のようなマークを埋め込む機能のこと)を使ってマーキングしておきその後にひらがなで入力。再度パソコン等のマシンで文章を整えればいい(付箋文部分を検索して修正する)と考えて割り切って使うのも手だと考えます。
このように文章を書くことに集中できているので没入感が大きいので、文章が書けるかなと思うようなお題目でもアウトライン機能(機種によってはついています)を使いつつ構成を考えればそれなりの文章を作ることができることに気がつきました。これはこれから自分にとって非常に大きなアドバンテージだと思います。
とりあえずは読書ノートとnoteの原稿作成はこれで執筆していこうと考えています。

では、なぜ小理屈野郎は単機能のモノを好んで使うのか、と言うことについて考察してみました。
結論としては単機能の商品を使うことによって自分のやりたいことに集中(没入)することが簡単にできるからだと思います。

・単一機能のメリット


いろいろとできるマシンやガジェットの方が「お買い得」と考えてついつい多機能のマシンを買ってしまいがちです。多機能のマシンは確かにいろいろとできるのですがインターネットの欠点である、必要の無いことに集中して本来しなければいけないタスクが結局何もできていないということになってしまう、ということが問題となって来ることが多いです。そのような心配が全くないというのはいいことだと思います。
問題となってくるのはさすがにこのデジタル化した世の中、ある程度ネットにつながっていないとせっかく作った文章などをうまく利用できないということがあると思います。それを解消するためによく機能を吟味して単一機能機に限定されたネット機能を実装していくというアプローチが必要になってくるのではないでしょうか。そのあたり、よく練り込んでいるのがポメラでありデジタルみみせんでありKindleだろうと思います。

・単一機能についての脳科学的アプローチ


基本的に人間の脳はマルチタスクは無理である、と言う意見が多いです。マルチタスクをしているのではなく小間切れの作業を積み重ねているのみで実際はマルチに(並列で)脳内で処理をできていないということが脳科学的な知見からいわれています。
実際に小理屈野郎自身がマルチタスクをしているつもりでやってもうまくいかないです。そういうことをしようとしたら前もってフローチャートなりを作っても手を動かすときは単に手を動かすことしかできないです。そのときに考えながら行動はできていないと言うのが正直なところです。。
脳科学的な知見からも実際の行動を振り返っても、人間は単一のタスクしか一度にこなせないということは理解できるでしょう。

結論


デジタル化が非常に複雑に進んでいる昨今、あえて多機能のものではなく単一機能のものを購入することで実際の能率は却って上がる。
荷物が増えると心配になるかもしれないですが多機能のものはスマートフォンのみにして緊急用途で多機能端末を利用するという方向にシフトしていくのがいいのではないかと考えている。



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