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書斎 環境を整える(3) 「あたらしい書斎」を読んでみて考えた

腰痛からどんどん話が膨らんできました。

まずはタコ部屋を利用するようになったこと。
それから普段持ち歩くものを考え直し、開くPCバッグを使い出したこと。
こんな感じで「小理屈野郎の思索部屋の環境整備」の雰囲気が満たされたところで、関係のありそうな本をアマゾンで探して電子書籍で読んでみました。

「ひらくPCバッグ」のアイデアを出した人(いしたに まさき氏)の書斎に関する本があったので読んでみることにしました。

内容は感想は以下のとおりです。

・書斎に必要な機能3点


1. 「こもる」ための空間
2. 集中の「スイッチを入れる」ための装置
3. 学びや思索の「質を高めるため」の本と本棚

・書斎の歴史
書斎の歴史は皆が集まる開かれた場から離れ、空間を閉じていく方向で進化してきた。
書類のデジタル化で書斎を再び開ける方向に持って行くことができると考えられる。


「スマートフォンや携帯電話が普及する前には、移動中にじっと考え事をしたり、本を読んだりしていた人が多いのではないでしょうか。そうした時間を私自身「やるべき仕事ができない」「手持ち無沙汰だ」と考えていたこともありますが、実は、そうした時間を使って学び舎試作に没頭できたからこそ、物事を深掘りして新しいアイデアを考え出したり、長い本を読み通してまとまった知見を得たりすることができた」


これはその通りだと思います。今は電車内で書籍系のものを読んでいると言っても結局携帯で漫画を読んでいるのがオチ。
携帯やスマホによって生活のサイクルがどんどん早くなり、情報にもあまりゆっくり触れることがなくなり思索を巡らせることが少なくなっているのは間違いないと思います。

「生きていくための労働から解放され、知的・文化的なことに使える自由な時間を作ってくれる」


これを現代で実現したのがデジタル技術ではあるが、それを本当の意味で利用できていないのだろうと考えました。

この本でも携帯やスマホとの距離感について言及されていた。結構みんな気づく人は気づいているが、なかなか注目されないポイントなのかもしれないです。

・本棚について

本棚は自分や家族が許容できる最大限のものを最初に設置しておき、その中で運用するのがベスト


「運用」という発想に注目。これがないから本をいったん詰めたらどんどん詰め込んでいくのだと思います。
日本は本(特に文庫本)が世界基準に比べて以上にやすいしコンパクト。この文化が電子書籍化を遅らせている原因の一つとも考えられる。それとものとして持つ習慣をやめられない原因でもあるとおもいます。

・本棚の設計


→小さな本 ;A6版と新書版
→中ぐらいの本 ;四六版、A5判
→大きな本 ;B5およびA4判の本


自分の蔵書がこれらのどこに属してそれぞれの割合がどれぐらいかと言うことを考えて設計すればよいとのこと。細かくではなくざっと見渡して割合を勘案しなさい、ということでした。

・本棚の運用方法


→現在 ;現在読んでいる本、これから読む本。(机の周り)
→処分 ;処分するもの(段ボール箱に。送って引き取ってもらう。古本屋に行くとまた引き取ってしまうから)
→仮置 ;後で読み直す本。「保存」に回る候補(普通に本棚に)
→保存 ;ずっと保存しておく重要な本。(少し離れたところでOK)
月1回ほど見直しが必要。

L字型の机は結構機能性が高そうに感じました。

書類や書籍のデジタル化はやはりEvernoteが一番の様子。
Evernote、Dropbox, Googleクラウドなどの共有機能を利用して他人とフロー情報をやりとりする。このことによって皆が集まる場で自由なテーマについて対話が行える。
ブログ、フェースブックなどを利用して自分が集めたフロー情報をストック情報にして公開する(これが情報のアウトプットと考えます)。それに対してコミュニティー内で話し合いをしたり他の人に影響を与えることによって書斎の役目はさらに広がる。


「ウェブではアウトプットすることがインプットのための最適解・最速解である。


自分の知識をまとめると言うためにもアウトプットが必要。このあたりは本で読むより実際に手を動かした方がよいと思う。

この考え方は大山賢太郎氏の著作でも十分触れているところです。
皆さん触れると言うことなので、ここが肝なのだと思います。

・ブログなどについての考え方。


そんなにすぐには影響力は出ない。
著者の経験では300~500エントリぐらいを書いたところで何らかの影響を持てると思うとのこと。(自分は20程度、まだまだ)
最初から人脈を作るためにウェブで活動するという考えはやめておく(これについてはChikirin氏も同様のことを言っていました)


カフェもうまく使うことが重要
三浦有樹氏も同じことを言っておられ。著作もあります。


気分転換に持ってこい。
外の空気を吸って発想にも変化が出てくることが多い。
持ち出す荷物は厳選すること(開くPCバッグに入る程度で十分だろう)
突然できた待ち時間などもカフェで。気力がある場合は創作的な活動を。時間に追われているときは片付ける必要のあることを。気力がないときは機械的に片付けられる仕事を片付けるのが吉。
新幹線の車中なども有効利用できる。普通は集中できるのは1時間半ほど。それ以上集中すると目的地でヘトヘトになってしまうことがあるので要注意。

・「外にある書斎」の条件


→書斎と同じくこもって集中できる空間
→クラウドに接続し。安定して使える環境
→他の人とで会い、対話ができる仕掛け


書斎の照明についても少し考える方がよいかも
照明の度合いによって集中やリラックスなどのスイッチを入れることができる。

・書斎の未来


電子書籍がどんどん使えるようになると今後は今のような大きな書斎はいらないだろう。コンパクトな機能的なものに変わってくるだろう。
・書店の棚や図書館をショールームのように使い、購入は電子書籍で、とすればよい
ただしこの考え方に立地するとリアルの本屋はどんどん売り上げを落とすので存続するように何か方策を考える必要があると思います


まとめ


今までの知識を補強するような内容だったが、Evernoteのバックアップなど新しい知見も得ることができた。
すっと読めて得るところも多かったような気がする。
現代の住宅事情では、大きな書斎というのは考えることができない。その代わりにクラウドを使って自分の資料などをコンパクトに持つことが必要。これについては私はほぼ実施しているようです。
今回この本を読んでやり始めたのがEvernoteとGoogleドライブやOneDriveを連結し、バックアップをとること。これが特に大きな収穫だったと思う。現在これに取りかかっていますが、ちょっと難航しています。またそのうち記事にしようと思っています。
書斎について考えると言うことは自分の考える空間について考えると言うこと。そういう意味では異常に有意義な本だったと考える。
腰痛からここまで話が広がりました。小理屈をこねることでいろいろとわかることもあるし、生活が少しだけ良くなることを実感しました。

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