たいせつなこと第1話
ここは、無限に広がる宇宙のどこかにある、青い海の広がる星…。
広い世界の広い海…その中には…他の島からは遠く離れた小さな小さな島…
ガンバリ島という島がありました。
その島では誰もが「頑張って当たり前」という言葉が口癖です。
それもそのはず、この島の丘の上にはガンバリ城というお城がありました。
そのガンバリ城に住んでいる一人の王様は、いつも家来を従えて、倒れるまで頑張ることを強要させていたのです。
そして…この島の王様「ガンバリ・タマーレ」は島のみんなが頑張ることが当たり前、頑張っていない人は捕まえてひどい目に合わすという決まりを作ったのです。
そうして島の人々は「どんなことにも頑張るのが当たり前」
「辛くても頑張るのが当たり前」
「しんどくても頑張るのが当たり前」になってしまいました。
島のどこか
「おい!ポー!!なんで頑張らないんだ!!」
「だってそんなのおかしいじゃないか!全部が全部頑張るなんて、できないよ!」
「それでも頑張るんだ!それが当たり前だ!!」
「ボクは、その当たり前も嫌なんだよ…。だって…!」
その時です。
「おい!!まただ!!!!」と向こうで声か聞こえました。
ポー達は気になって声のする方に走っていきました。
すると、街中を警察官が走っています。
「え…また!?」
ポーたちは警察の後を追いかけます。
すると、ある海岸につきました。
島の住民「辛くて逃げだそうとしたんだってな。」
島の住民「がんばりゃなんとかなったのに…。」
そうです。ある一人の島民が頑張るのが辛くて島を逃げ出そうとしたのです。
「まただ…この島は最近、島外へ脱出しようとする人が多すぎる。」
島の住民「がんばりゃ、なんとかなったのにな。」
島の住民「そうだ、そうだ。」
(その頑張っても辛いから、逃げ出そうとしたんじゃないのかな…頑張ることは大切だとは思うけど、島外に逃げ出したくなるほど無理して頑張る必要があるのかな…。)とポーはモヤモヤが心の中にたまっていくのでした。
第2話につづく…。
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