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漫画万歳!(7)三国志

マザーブレイン社の月報に投稿した記事を紹介していきます。月報の空きスペースに挿入しているので、月によって長さがいろいろです。この連載は気ままな個人的な感想ですので、ご意見は大歓迎ですが、あまり真剣なご批判は、泣きたくなるのでご容赦願います。

MOTHER BRAIN MONTHLY REPORT

20年ほど前に四川省を旅して成都を歩きました。観光名所の一つ、劉備玄徳と諸葛亮孔明が祀られている廟「武侯祠」を訪れましたが、三国志を知らない人間はここに来ては失礼なんではないかという気になりました。恥ずかしながら劉備玄徳も諸葛孔明もなんとなくしかわかっていなかったので、立派な像を見てもふ~んと思うだけでした。三国志を知っていたら成都の街歩きをもっと楽しめたに違いありません。でもそもそも歴史が苦手、中国史はもっと苦手なので、小説を読んだり、歴史書を調べたりする自信はありません。そこでせめて漫画で知識を得ようと、ちょうど全巻キャンペーンをやっている時に横山光輝の「三国志」をまとめ買いしました。全60巻です。

イマドキのきれいでリアルな絵の漫画ばかり読んでいるせいか、横山氏の描くタッチは、少々苦手です。これは、途中で挫折するかもしれないと不安に思いながら勉強のためと読みすすめました。劇的な歴史ですが、思ったより淡々とずんずんと話しがすすんでいきます。途中からはすっかり夢中になって寝る間も惜しんで読んでいた自分に驚きでした。どうやら、単行本20巻までは児童向け雑誌に掲載されたので、登場人物のセリフや表現が子供でもわかりやすいように描かれていたのだそうです。児童レベルな私は、そのおかげもあって最後まで読み通せたのかもしれません。

昨年、再び成都を訪れる機会があったので読み返しましたが、読むたびに理解度が深まり発見があります。同じ成都の地に立っても、知ってるのと知らないのとでは違うものだなあと思います。高校生くらいの時にこの漫画に会っていたら、もう少し歴史好きになって成績もかわっていたんでしょうかねぇ。。。興味はあるけど、ボリュームが多いので手に取るのをためらっているという方、ぜひ、読んでみてください。

2019年10月号より


(ちなみに電子書籍で読めるのはebookjapanだけでした)


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